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第二新卒・経験が浅い人の職務経歴書の書き方|少ない経験の伝え方と記入例・無料テンプレート

第二新卒・経験が浅い人の職務経歴書の書き方|少ない経験の伝え方と記入例・無料テンプレート

社会人になって1〜2年。職務経歴書を書こうとしても、職務経歴の欄は数行で終わってしまう。「研修期間まで書いていいのか」「実績と呼べるものがない」「学生時代のことを書くのは子どもっぽくないか」。経験が浅いことそのものが、書類で不利になるのではと不安になる人は少なくありません。

厚生労働省の調査では、大学を卒業して就職した人の約3人に1人が、3年以内に最初の会社を離れています。若手の中途採用で多くの事業所が重視しているのも、経験の長さより、仕事への意欲や姿勢です。経験が浅い人の職務経歴書で大切なのは、短い経験を「何を任され、どう取り組み、何を身につけたか」まで具体的に書き、伸びしろを事実で示すことです。

この記事では、新卒で入社した不動産会社で約1年半、賃貸仲介の営業をしてきた人の記入例をもとに、項目ごとのOK例・NG例を解説します。同じ職種で別の会社へ移る、職種を変える、入社1年未満、既卒といったケース別の書き分け方と、面接での答え方も紹介します。

この記事でわかること

  • 第二新卒・経験が浅い人の職務経歴書の完成イメージ(記入例)
  • 公的データから見た、若手の転職の実情と、採用で重視されること
  • 研修期間・学生時代の経験を含む、項目別の書き方とOK例・NG例
  • 同じ職種へ/職種を変える/入社1年未満/既卒、ケース別の書き分け方
  • 若手こそAIを使って成果を出す時代に、1年目や学生時代のAI活用をどう書くか
  • 面接で「なぜ早く辞めるのか」「何ができるのか」と聞かれたときの答え方

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第二新卒・経験が浅い人の職務経歴書、記入見本つきのテンプレートがあります

この記事の記入例と同じ形式で、Word・Excel・PDFの3形式。空欄のテンプレートと記入見本がセットになっています。

第二新卒・経験が浅い人の職務経歴書の記入例

まずは完成イメージです。大学卒業後に不動産会社へ入社し、3か月の研修を経て、賃貸仲介の営業を約1年3か月担当している24歳の人を想定しています。研修期間を職務経歴の1行目に書き、職務経歴の後ろに「学生時代の取り組み」の欄を設けているのが特徴です。画像をタップすると拡大できます。

第二新卒の職務経歴書の記入例(不動産仲介の営業 約1年半、研修期間と学生時代の取り組みを記載)
第二新卒・経験が浅い人の職務経歴書の記入例(A4・2枚)

この記入例と同じ形式のテンプレートを無料で用意しています。Word・Excel・PDFの3形式で、それぞれ空欄テンプレートと記入見本の2点セットです。

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データで見る:若手の転職は珍しくない。ただし「経験」も見られている

書き方の前に、若手の転職がどのくらいあるのか、採用する側が何を重視しているのかを、公的なデータで確認しておきましょう。

大卒就職者の約3人に1人が3年以内に離職。1年目だけで12.1%

厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」によると、2022年3月に大学を卒業して就職した人のうち、3年以内に離職した人は33.8%でした。在職期間別に見ると、1年目が12.1%、2年目が11.9%、3年目が9.9%です。

大卒就職者の在職期間別の離職率。1年目12.1%、2年目11.9%、3年目9.9%、3年以内33.8%
大卒就職者の在職期間別の離職率(2022年3月卒)

出典:新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)(厚生労働省) 新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況

この年に就職した約45万人のうち、約15万人が3年以内に、約5万4千人が1年目に離職しています。社会人経験が1〜3年で転職活動をすることは、決して特別なことではありません。

ただし、採用担当が「次の職場で長く働けるか」を気にしているのも事実です。退職理由の伝え方は「短期離職がある人」の記事に譲り、この記事では短い経験の書き方と伸びしろの伝え方に絞って説明します。

若手の中途採用で最も重視されるのは「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」

厚生労働省の「令和5年若年者雇用実態調査」では、過去1年間に若年正社員(15〜34歳)を中途採用した事業所に、採用選考で重視した点を聞いています。最も多かったのは「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」の72.7%で、「コミュニケーション能力」66.9%、「マナー・社会常識」58.1%が続きます。

若年正社員の中途採用で重視した点。職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神72.7%、業務に役立つ職業経験・訓練経験42.3%
若年正社員の中途採用で重視した点(2023年)

出典:令和5年若年者雇用実態調査の概況(厚生労働省) 事業所調査 表4

一方で、「業務に役立つ職業経験・訓練経験」も42.3%の事業所が重視しています。意欲や姿勢が最も見られているのは確かですが、経験がまったく見られないわけではありません。意欲を言葉で書くのではなく、短い経験の中で示した行動から読み取ってもらうことが大切です。

中途採用では「職業経験」を重視する事業所が、新卒採用の約3倍

同じ調査で、新規学卒者と中途採用者の採用選考を比べると、「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」を重視した事業所はどちらも7割を超えています。違いが大きいのは「業務に役立つ職業経験・訓練経験」で、新規学卒者の採用では14.7%、中途採用では42.3%と、約3倍でした。

若年正社員の採用選考で重視した点の新卒・中途比較。業務に役立つ職業経験・訓練経験は新卒14.7%、中途42.3%
新規学卒者と中途採用者で重視した点の比較(2023年)

出典:令和5年若年者雇用実態調査の概況(厚生労働省) 事業所調査 表4

第二新卒の応募は中途採用として扱われることが多く、「意欲と人柄だけ」では評価されにくいと考えられます。1年半でも、任された業務と身につけたことは立派な「職業経験」です。また同じ調査では、若年正社員の育成を行っている事業所が77.9%、その方法はOJT(仕事をしながらの指導)が69.8%で最多でした(事業所調査 表5)。入社後に育てることを前提にしている企業は多いからこそ、「教わったことを早く身につけられる人か」が見られています。

職務経歴書への落とし込み方

意欲は「やる気があります」と書くのではなく、行動で示します。研修で学んだこと、ひとりで任されるようになった時期、担当した量、自分から工夫したことを書けば、採用担当は入社後の伸び方をイメージしやすくなります。

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採用担当が第二新卒・経験が浅い応募者で確認している3つのこと

経験が浅い応募者の書類を読むとき、採用担当が確かめたいことは、おおむね次の3つに集約されます。どの項目を書くときも、このどれかに答えられているかを意識しましょう。

  1. 短い期間で、何をどこまでできるようになったか研修で学んだこと、ひとりで任された業務、担当した量。入社後に「まず何を任せられるか」を判断できるか。
  2. どう学び、どのくらいの速さで伸びてきたか教わったことの身につけ方、任されるまでの期間、自分から工夫したこと。入社後の成長を予測できる事実があるか。
  3. 次の職場で、腰を据えて働く理由があるかこれまでの経験と応募先の仕事につながりがあり、志望の方向が一貫しているか。

経験の長さで勝負できない分、書類の差は「経験の中身をどこまで具体的に書けるか」で生まれると考えられます。

項目別の書き方:OK例とNG例の違い

ここからは項目ごとに、NG例とOK例を並べて解説します。経験が浅い人の書類で特に差がつくのは、職務経歴(研修期間を含む)の書き方と、学生時代の経験の扱い方です。

職務要約:「任されたこと・工夫・身につけたこと」を短く順に

職務要約は、採用担当が最初に読む部分です。経験が浅いと、意欲や抱負で埋めてしまいがちですが、ここに書くのは事実で示せる経験の要点です。入社年月と配属、任された業務と量、工夫と結果、身につけたことの順にまとめます。

× NG例

大学卒業後、株式会社サンプル不動産に入社し、営業として勤務しております。社会人経験はまだ浅いですが、持ち前の明るさと向上心を活かし、新しい環境でも一日も早く戦力になれるよう努力いたします。

ここが惜しい

  1. 「営業として勤務」だけでは、誰に、何を、どのくらい担当してきたのかがわかりません。
  2. 「経験はまだ浅いですが」と自分から弱みを書くと、読み手もその印象で読み進めてしまいます。
  3. 「明るさ」「向上心」は根拠がなく、どの応募者でも書ける内容になっています。

○ OK例

大学卒業後、2025年4月に株式会社サンプル不動産に入社し、3か月の新入社員研修を経て、賃貸仲介の営業を約1年3か月担当しています。問い合わせ対応(月約60件)から物件案内(月約20組)、契約書類の準備までを一人で担当し、返信を早める工夫で来店予約率を約18%から約27%に高めました。入社1年目に宅地建物取引士試験に合格しています。

ここが評価される

  1. 研修と実務の期間を分けて書いているので、実際に一人で業務をしてきた期間が正確に伝わります。
  2. 「問い合わせから契約書類まで」と業務の範囲と量があり、入社後に任せられる仕事をイメージできます。
  3. 工夫の結果と資格の合格が、意欲を言葉ではなく事実で示しています。

記入例では、最後に応募先で挑戦したいことを1文添えています。次の職場で腰を据えて働くつもりがあることも伝わります。

職務経歴:研修期間も「何を学び、どこまでやったか」を書く

経験が短い人ほど、職務経歴を数行で終わらせてしまいがちです。しかし採用担当にとっては、研修で何を学び、いつから一人で任されたかが、基礎がどこまで身についているかを判断する材料になります。研修期間は独立した1行にし、学んだ内容と、同行・補助した量を書きましょう。下の画像の3つのポイントを押さえます。

研修期間・実務・学生時代の取り組みの書き方のポイント
職務経歴と学生時代の取り組みの書き方のポイント

× NG例

2025年4月〜現在 株式会社サンプル不動産

営業部に配属。新入社員研修の後、賃貸物件の仲介営業を担当。お客様への物件のご案内や、契約関係の事務などを行っています。

ここが惜しい

  1. 研修の中身が書かれていないため、何を学んだ人なのかがわかりません。
  2. 「ご案内」「契約関係の事務など」では、どれだけの量を一人で担当しているのかが読み取れません。
  3. 工夫や成果がないため、言われたことをこなしているのか、自分で考えて動ける人なのかが伝わりません。

○ OK例

2025年4月〜2025年6月 新入社員研修(同期入社8名)

【本社研修(1か月)】ビジネスマナー、宅地建物取引業法の基礎、重要事項説明と契約の流れ

【店舗OJT(2か月)】先輩社員の物件案内に同行(計約40組)、物件の現地確認、来店受付

2025年7月〜現在 賃貸仲介事業部 サンプル駅前店(スタッフ7名)

【内容】ポータルサイト経由の問い合わせ対応(月約60件)、物件案内(月約20組)、申込受付と入居審査の手配、重要事項説明書・賃貸借契約書の作成補助(月約6件)

【実績】来店予約率:約18%(2025年7〜9月)→ 約27%(2026年1〜3月)/2026年1〜3月(繁忙期):成約24件(同期入社8名中2位)

ここが評価される

  1. 研修を独立させ、「計約40組」と同行の量まで書いているので、基礎をどこまで積んだかがわかります。
  2. 業務ごとに月の件数があり、一人で回している業務量を判断できます。
  3. 来店予約率を期間つきで比べ、同期の中での順位も添えているので、短い期間での伸び方が伝わります。

順位は「同期入社8名中2位」のように母数とあわせて書きます。順位がなくても、「前→後」の変化があれば十分な実績になります。

学生時代の取り組み:応募職種に関係する部分だけを1〜3行で

職務経歴書は、社会人になってからの経験を書く書類です。ただ、経験が浅い人は、学生時代の取り組みを補足として添えてもよいでしょう。条件は、応募する仕事に関係があり、仕事の進め方が伝わるものに絞ることです。職務経歴の後ろに「■学生時代の取り組み(応募職種に関連するもの)」という欄を設け、期間・役割・工夫・結果を短く書きます。

× NG例

■学生時代の取り組み

大学時代はテニスサークルの副代表、居酒屋のアルバイト(3年間)、大学祭の実行委員などを経験し、リーダーシップと協調性を身につけました。ゼミでは地域経済について研究しました。

ここが惜しい

  1. 取り組みを並べているだけで、応募する仕事との関係がわかりません。
  2. 「リーダーシップ」「協調性」の根拠になる行動や結果が書かれていません。
  3. 分量が多いと、社会人としての経験が少ないことがかえって目立ってしまいます。

○ OK例

■学生時代の取り組み(応募職種に関連するもの)

【大学祭実行委員会 渉外担当(2023年4月〜2024年11月)】

地元の商店・企業への協賛依頼を担当しました。前年の依頼先リストを見直して訪問先を40社に広げ、18社から協賛を得ました(前年12社)。

ここが評価される

  1. 営業職への応募に合わせ、社外の相手に依頼して結果を出した経験だけを選んでいます。
  2. 「リストを見直して訪問先を広げた」という工夫が、職務経歴の「返信文の見直し」と同じ仕事の進め方を示しています。
  3. 期間と役割、前年との比較があり、3行で読み終えられる分量です。

社会人経験が3年近くある人は、学生時代の欄はなくても構いません。逆に入社1年未満の人は、この欄の重みが大きくなります。

活かせる経験・資格:研修で学んだ知識と、実務で身につけたことを分ける

経験が浅い人がつまずきやすいのが、「活かせる経験」の欄です。研修で聞いた知識と、実務で繰り返してきたことを同じように書くと、どこまでできるのかが伝わりません。「知っている」と「できる」を分けて書くのがコツです。

× NG例

・営業スキル

・不動産の知識

・コミュニケーション能力

ここが惜しい

  1. どれも範囲が広すぎて、入社後に何を任せられるかがわかりません。
  2. 研修で聞いただけの知識なのか、実務で使ってきたものなのかが区別できません。

○ OK例

・個人のお客様への物件提案と案内(月約20組)、申込から契約までの手続きの流れ

・問い合わせ対応の改善(返信文のパターン化と、返信時間の短縮)

・宅地建物取引業法・重要事項説明の基礎知識(宅地建物取引士試験 合格)

ここが評価される

  1. 1つ目は実務で繰り返してきたこと、3つ目は資格で裏付けた知識と、性質の違いが書き分けられています。
  2. 2つ目は自分で工夫した経験なので、業種が変わっても使える力として伝わります。
  3. どれも職務経歴に根拠があり、面接で詳しく聞かれても答えられます。

勉強中の資格は「〇〇検定2級(2027年2月受験予定)」のように書き、合格済みのものと区別しましょう。学び続けている姿勢の裏付けになります。

自己PR:成長スピードと学ぶ姿勢を「事実」で示す

経験が浅い人の自己PRは、「吸収力があります」「素直さが強みです」と、性格の説明になりやすい項目です。採用担当が知りたいのは、入社後にどのくらいの速さで伸びる人なのか、その根拠になる行動と結果です。教わったことの身につけ方と、任された時期の早さを書きましょう。

× NG例

私の強みは吸収力と素直さです。先輩からのアドバイスを素直に受け止め、すぐに実践するよう心がけてきました。貴社でも一日も早く仕事を覚え、成長していきたいと考えております。

ここが惜しい

  1. 「吸収力」「素直さ」を示す具体的な場面と結果がなく、どの応募者にも書ける内容です。
  2. 「成長していきたい」は意欲の表明で、これまでの成長の速さを示す事実になっていません。

○ OK例

教わったことを記録し、早く自分のものにする力

店舗OJTでは、先輩の物件案内に同行するたびに、お客様の質問と先輩の答え方をメモし、「内見チェックリスト」にまとめました。店舗では例年、単独での案内は入社6か月目からですが、私は4か月目の2025年7月から任されました。

ここが評価される

  1. メモを取り、チェックリストにまとめたという学び方が具体的で、入社後も同じように覚えていく姿が想像できます。
  2. 「例年6か月目のところを4か月目に」と比べる基準があるので、成長の速さが客観的に伝わります。
  3. 職務経歴の「2025年7月〜」と時期が一致していて、書類全体に食い違いがありません。
第二新卒の職務経歴書の記入見本つきテンプレート

ケース別:経験が浅い人の書き分け方

第二新卒・経験が浅い人といっても、同じ職種で会社を変えるのか、職種そのものを変えるのかなどで、採用担当が気にすることは変わります。どのケースでも共通するのは、「短い経験の中身を具体的に書き、応募先とのつながりを示す」ことです。まずは全体像を表で確認し、自分に近いケースの解説を読んでください。

ケース採用担当が気にすること書くべきこと
同じ職種で別の会社へ前の会社で身につけた基礎が、自社でも通用するか任された業務と量、ひとりで担当するまでの期間、自分で工夫したこと
職種を変える新しい職種に、どんな経験を持ち込めるか職種が変わっても使える経験(相手との調整、数字の管理など)と、新しい職種への準備
入社1年未満基本的な仕事の進め方が身についているか研修の内容、OJTで同行・補助した量、学生時代の関連する取り組み
新卒で就職しなかった・既卒働く準備ができているか、卒業後に何をしてきたか卒業後の期間にしてきたこと(アルバイト・学び)と、仕事につながる経験

同じ職種で別の会社へ

同じ職種への転職では、採用担当は「前の会社での経験を、そのまま自社で活かせるか」を見ています。経験が浅くても、同じ職種なら即戦力に近い部分があります。業務の範囲と量を、応募先の仕事の言葉に置き換えて書きましょう。

職務経歴書に書きたいこと

  • 研修の内容と、ひとりで業務を任されるようになった時期
  • 担当した業務の範囲と量(件数・顧客数など)
  • 自分で工夫したことと、その結果(前→後の数字)
  • 応募先の業務と重なる部分と、まだ経験していない部分

記入例

【内容】ポータルサイト経由の問い合わせ対応(月約60件)、物件案内(月約20組)、申込受付と入居審査の手配

【未経験の業務】売買仲介と、法人のお客様の担当は経験がありません。宅地建物取引士の知識を土台に、早期に身につけます。

ポイント

  1. 経験した業務と量がはっきりしているので、入社初日から任せられる範囲がわかります。
  2. 経験のない業務を正直に書き、どう埋めるかを添えているので、過大評価による行き違いを防げます。

よくある落とし穴は、同じ職種だからと説明を省きすぎるケースです。同じ「営業」でも会社によって顧客も進め方も違うので、相手・商材・量まで書きましょう。

職種を変える

職種を変える場合、採用担当は「これまでの経験から、新しい職種に何を持ち込めるか」を見ています。経験が浅いうちの職種変更は、新卒に近い感覚で受け入れる企業もあると考えられますが、職種が変わっても使える経験を示せると、評価の材料が増えます。

職務経歴書に書きたいこと

  • 前の職種で担当した業務と量(簡潔に)
  • 職種が変わっても使える経験(相手との調整、数字の管理、資料作成など)
  • 新しい職種のために始めている準備(資格の勉強、講座、独学)
  • 職種を変えようと考えた理由(職務要約の最後に1文で)

記入例

【活かせる経験】

・問い合わせ管理表(月約60件)をExcelで作成・更新し、対応漏れを防いだ経験

・お客様の条件を聞き取り、物件の情報を整理して提案資料にまとめた経験(月約20組)

・日商簿記検定2級の学習中(2027年2月受験予定)

ポイント

  1. 営業から事務職へ移る場合を想定し、管理表や資料作成など、事務でも使う経験を選んでいます。
  2. 受験予定の資格を書くことで、新しい職種への準備を始めていることが具体的に伝わります。

よくある落とし穴は、前の職種の経験を「関係ない」と省いてしまうケースです。仕事の進め方や数字の扱い方は職種が違っても共通します。職種ごとの書き方は、職種別の記事も参考にしてください。

入社1年未満

入社して1年たたないうちの転職では、職務経歴に書ける業務が研修やOJTだけ、ということも少なくありません。採用担当は「社会人としての基本が身についているか」を見ています。研修の中身と、OJTで担当した量を、できるだけ具体的に書きましょう。

職務経歴書に書きたいこと

  • 研修の期間と内容(学んだテーマ、受けた評価や修了試験など)
  • OJTで同行・補助した業務と量
  • 短い期間でも自分から工夫したこと、任されたこと
  • 学生時代の取り組みのうち、応募職種に関係するもの

記入例

2026年4月〜2026年6月 新入社員研修(同期入社15名)

【研修】ビジネスマナー、電話・メール対応、Excelでの集計(関数・ピボットテーブル)。最終日の業務改善の発表で、同期15名中1位の評価

2026年7月〜現在 営業部 営業事務(受注入力の補助、月約200件)

ポイント

  1. 研修の中身と評価があるので、短い期間でも基礎を身につけたことがわかります。
  2. 補助の業務でも件数を書くと、実際に手を動かしてきたことが伝わります。

よくある落とし穴は、短さを補おうとして、研修で学んだことを「できること」として書いてしまうケースです。研修で聞いただけの内容は「学んだ」、実務で繰り返したことは「担当した」と書き分けます。

新卒で就職しなかった・既卒

卒業後に正社員として就職しなかった人や、就職活動を続けている既卒の人です。厚生労働省は、若者雇用促進法に基づく指針で、新卒の採用枠に卒業後少なくとも3年間は既卒者も応募できるよう、事業主に努力を求めています。新卒枠と中途採用のどちらで応募するかを、まず求人票で確認しましょう。中途採用で応募する場合は、卒業後の期間に何をしてきたかを職務経歴書で説明します。

職務経歴書に書きたいこと

  • 卒業後の期間と、その間の主な活動(アルバイト、資格の勉強、就職活動など)
  • アルバイトや契約社員の仕事は、期間・業務・量を職務経歴として書く
  • 応募する仕事に関係する学び(資格、講座、職業訓練など)
  • 今は正社員として働く準備ができていること

記入例

2025年4月〜現在 株式会社サンプルマート サンプル中央店(アルバイト、週4日)

【内容】レジ・接客、日用品売場の発注補助(週1回、約50品目)、新人アルバイト3名の指導

【実績】売場の欠品をメモで共有する仕組みを店長に提案し、採用された

ポイント

  1. アルバイトでも、期間・勤務日数・業務の量を書けば、立派な職務経歴になります。
  2. 発注や新人の指導など、正社員の仕事につながる部分を選んで書いています。

よくある落とし穴は、アルバイト経験を「正社員ではないから」と書かずに済ませるケースです。空欄にすると、卒業後に何をしていたのかという疑問が残ります。雇用形態を正しく書き、業務の中身を具体的に書きましょう。

あわせて読みたい:不動産営業の職務経歴書の書き方

若手こそAIで成果を出す時代へ:1年目・学生時代のAI活用をどう書くか

パーソルキャリア(doda)の「企業のAI活用実態と人材戦略に関する調査」では、新卒入社3年以内の若手社員に任せる仕事が「変わった」と答えた人事・採用担当者が54.8%(一部変わった43.7%、大きく変わった11.1%)にのぼりました。変わったと答えた人に内容を聞くと、最も多かったのは「AIを活用しながら進めることを前提とした新しい業務が増えた」の44.0%です。ただしこの調査は、AIツールを導入している従業員501人以上の企業の担当者515人が対象で、すべての企業に当てはまる数字ではありません。

実際、AIの使い方や求める度合いは、応募先の規模・業界・社内ルールによって大きく違います。IPA(情報処理推進機構)の「DX動向2026」では、AIを導入している企業は従業員1,001人以上で8割近くにのぼる一方、101人以下では16.6%でした。AIを使った経験がないからといって、書類選考で不利になると考える必要はありません。求人票に「生成AI」「AIツール」などの記載があるかを確認し、書く量を決めましょう。

経験が浅い人にとってのAIは「早く一人前になる道具」

若手のうちは、AIで大きな業務改革をした経験がないのが普通です。それでも、次のような使い方は経験の浅さを補う工夫として書けます。

  • 物件紹介文やお客様へのメールの下書きを作り、自分で事実を確認して直す
  • 研修で学んだ法律や制度の要点を整理し、わからない用語を調べる手がかりにする
  • 会議の議事録や日報の文章を、読みやすい形に整える
  • 学生時代に、レポートの構成案の検討や、調べものの入口として使う

書くときに大切なのは、AIに任せたことではなく、自分が確認し、判断した部分を書くことです。

書くのは「何の業務で、どう使い、何を確認したか」

「AIを使えます」と書くだけでは、どの程度のことができるのかが伝わりません。何の業務で、どう使い、何を自分で確かめたのかまで書きましょう。記入例では、PCスキルの欄に1行だけ書いています。

× NG例

生成AIを活用して業務を効率化しました。最新のAIツールにも精通しています。

ここが惜しい

  1. 何の業務で、どのくらい効率化したのかがわからず、根拠のない自己評価に見えます。
  2. 「精通」は1〜2年の経験には大きすぎる言葉で、面接で具体的に聞かれたときに答えに困ります。

○ OK例

生成AI:社内で許可された生成AIで物件紹介文の下書きを作成(お客様の情報は入力せず、物件資料と照合して修正)

ここが評価される

  1. 「物件紹介文の下書き」と使った業務が具体的で、どの範囲を任せたのかがわかります。
  2. 「社内で許可された」「お客様の情報は入力せず」と書くことで、情報の扱いへの配慮が伝わります。
  3. 「物件資料と照合して修正」と、AIの出力を自分で確認したことが伝わります。

学生時代のAI活用も同じで、「卒業研究の文献整理に生成AIを使い、引用は原典で確認した」のように場面と確認の仕方を書きます。ただし主役は社会人の経験なので、応募職種に関係が深いときに1行添える程度にとどめましょう。

盛らない。使っていない人は、別の形で「学ぶ力」を示す

試しに使っただけのことを「業務で活用」と書くと、面接で具体的な場面を聞かれたときに答えられません。同じdodaの調査では、AI活用について企業が若手社員に抱く懸念を一般社員と比べると、差が最も大きかったのは「個人情報・機密情報の取り扱い」(9.1ポイント差)でした。「業務の背景や意図を十分に理解しないまま作業が進むこと」にも5ポイント以上の差があります。採用担当が若手に求めているのは、AIを派手に使った経験よりも、情報を正しく扱い、出力を自分で確かめられることだと考えられます。

職場でAIが禁止されていた人や、使う機会がなかった人は、無理に書く必要はありません。新しいシステムを覚えた経験、研修の内容を手順書にまとめた経験など、新しい道具ややり方を早く身につけた事実を書けば、AIにも慣れていける根拠になります。求人票にAIの記載がある場合は、無料版で基本的な使い方を試し、「学習した」と事実のまま書きましょう。

面接で「なぜ早く辞めるのか」「何ができるのか」と聞かれたときの答え方

書類選考を通過すると、経験が浅い応募者は、ほぼ必ずこの2つを聞かれます。答えの基本は、職務経歴書に書いた事実を土台に、「これまで」と「これから」をつなげて話すことです。よくある4つの質問で考えてみましょう。

「なぜ、入社して1年半で転職しようと思ったのですか」

前の会社の不満ではなく、経験を通じて見えた、次にやりたいことを中心に話します。退職理由そのものの伝え方は「短期離職がある人」の記事で詳しく解説しています。
例:「個人のお客様への賃貸仲介を1年余り担当し、問い合わせ対応の改善で成果を出せるようになりました。その中で、一度きりの契約ではなく、法人のお客様と長く関係を築く営業に挑戦したいと考えるようになりました」

「この1年半で、何ができるようになりましたか」

「任されたこと→工夫→結果」の順に、書類と同じ数字で話します。
例:「問い合わせ対応から物件案内、契約書類の準備までを一人で担当しています。返信が遅いと来店につながらないと気づき、返信文を10パターン用意して初回返信を1時間以内にしたところ、来店予約率が約18%から約27%に上がりました」

「経験が浅いですが、当社ではまず何ができますか」

できることと、まだできないことを分けて答えます。できないことは、どう埋めるかを具体的に添えます。
例:「お客様の条件を聞き取って提案する流れと、宅建業法の基礎は身についています。法人営業の経験はありませんが、OJTのときと同じように、先輩の商談の進め方を記録してチェックリストにし、早く一人で担当できるようにします」

「また、すぐに辞めてしまうことはありませんか」

「辞めません」と言い切るだけでは根拠になりません。応募先を選んだ理由と、これまでの経験とのつながりを話し、長く働くつもりであることを事実で示します。
例:「今回は、仕事内容と、入社後に身につけたい力がはっきりした状態で応募先を選んでいます。御社の法人営業では、賃貸仲介で身につけた聞き取りと提案の経験を活かしながら、3年後には担当のお客様を持って成果を出したいと考えています」

あわせて読みたい:短期離職がある人の職務経歴書の書き方

提出前のチェックリスト

書き終えたら、提出前に次の項目を確認しましょう。

  • 職務要約は、意欲や抱負ではなく、任された業務・工夫・身につけたことの事実で書いている
  • 研修期間を独立させ、学んだ内容と、同行・補助した量を書いている
  • 担当した業務に月の件数などの量があり、「補助」など自分の役割の範囲を正直に書いている
  • 学生時代の取り組みは、応募職種に関係するものだけを1〜3行で書いている
  • 自己PRに、成長の速さや学ぶ姿勢を示す具体的な事実(時期・比較の基準)がある
  • AIの活用は、使った業務・使い方・自分で確認したことを書き、試した程度のことを盛っていない
  • 面接で話す転職の理由とこれからやりたいことが、職務経歴書の記載と一致している

よくある質問

第二新卒とは、卒業後何年までのことですか?

法律で決まった定義はありません。一般的には、学校を卒業して就職し、おおむね3年以内に転職活動をする人を指すことが多い言葉です。求人によって対象の範囲が違うため、応募資格の欄を確認しましょう。経験年数に関係なく、この記事の書き方は社会人経験が浅い人全般に使えます。

研修期間は、職務経歴に書いてもよいですか?

書いて構いません。むしろ経験が浅い人は、研修で何を学び、OJTで何をどれだけ担当したかが大切な材料になります。研修期間を独立した行にし、配属後の業務と分けて書くと、一人で業務を担当してきた期間も正確に伝わります。

学生時代のアルバイトやサークル活動は書くべきですか?

応募する仕事に関係があり、仕事の進め方が伝わるものだけを選んで書きます。「■学生時代の取り組み(応募職種に関連するもの)」の欄を設け、期間・役割・工夫・結果を1〜3行でまとめましょう。関係するものがなければ、無理に書く必要はありません。

在職中で、まだ退職していません。どう書けばよいですか?

期間は「2025年4月〜現在」と書きます。退職の予定時期は、送付状や面接で伝えるのが一般的です。

AIを使ったことがないと、若手は不利になりますか?

AIをどの程度求めるかは、応募先の規模・業界・社内ルールによって大きく違い、使った経験がないことだけで不利になるとは限りません。求人票に生成AIやAIツールの記載がある場合は、無料版で基本的な使い方を試し、学んだ事実をそのまま書きましょう。新しいシステムを早く覚えた経験も、学ぶ力の根拠になります。

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Author

佐藤 大貴

レジュメラボ編集責任者/アースダイバー代表

佐藤 大貴

人材紹介の会社で、キャリア系メディアの編集長をしていました。転職やキャリアをテーマにした記事づくりに長く関わり、2019年にアースダイバー株式会社を立ち上げました。編集長時代、たくさんの求職者の方やキャ…

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