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退職代行で辞めたら、次の転職で不利になる? 企業の本音と、職務経歴書でできること

退職代行で辞めたら、次の転職で不利になる? 企業の本音と、職務経歴書でできること

こんにちは。レジュメラボ編集長の佐藤です。

今日は、ちょっと聞きにくい話をします。退職代行の話です。

「前の会社、正直、退職代行で辞めたんです」。これ、転職活動ではなかなか口にしづらいですよね。で、たいてい次にくるのがこの不安です。「それって、次の転職で不利になるんでしょうか」。

先に言ってしまうと、企業の目はけっこう厳しくなっています。ただ、だからといって打つ手がないわけじゃない。今日はそのあたりを、データを見ながら、なるべく正直に話してみようと思います。

まず、退職代行はもう「珍しいこと」ではない

最初に押さえておきたいのは、退職代行がもう一部の人の話ではない、ということです。

マイナビの調査(退職代行サービスに関する調査レポート)によると、2023年6月以降の1年間に転職した人のうち、16.6%が退職代行を使っていました。20代に限ると18.6%。ざっくり5〜6人に1人です。

会社側から見ても同じで、「退職代行を使って辞めた人が1人以上いた」という企業は、年々じわじわ増えています。

退職代行を使った退職者が出た企業の割合。2021年16.3%、2022年19.5%、2023年19.9%、2024年1〜6月23.2%
退職代行を使った退職者が出た企業の割合

出典:退職代行サービスに関する調査レポート(マイナビ)

2024年は上半期だけで23.2%。だいたい4社に1社です。もう「たまにある話」ではなくなっているんですね。

使う理由は、だいたい「言わせてもらえない」

じゃあ、なぜ使うのか。ここは、ちゃんと見ておきたいところです。

退職代行を使った理由。引き留められた(引き留められそうだった)40.7%、自分から言い出せる環境ではなかった32.4%、トラブルになりそうだった23.7%
退職代行を使った理由(上位3つ)

出典:退職代行サービスに関する調査レポート(マイナビ)

いちばん多いのは「引き留められた(引き留められそうだった)」で40.7%。次が「自分から言い出せる環境ではなかった」の32.4%です。

これを見ると、「面倒だから代行に頼んだ」という人ばかりではないことがわかります。辞めたいと言っても辞めさせてもらえない、言い出すこと自体が怖い。そういう職場から抜け出すための手段として使われている面が、かなりあるんです。ここは、私も声を大にして言っておきたいところです。

でも、採用する側の本音はこう

ここからが、ちょっと耳の痛い話です。

東京商工リサーチが2026年春に約6,400社に聞いた調査で、「応募者が前の職場で退職代行を使っていたとわかったら、どうするか」という質問がありました。

応募者が前職で退職代行を使っていたとわかった場合の企業の対応。採用に慎重になる49.3%、採用しない26.0%、影響はない23.7%
応募者が前職で退職代行を使っていたとわかったら

出典:退職代行に関する調査(東京商工リサーチ)

「採用に慎重になる」が49.3%、「採用しない」が26.0%。合わせると75.3%です。「影響はない」と答えた企業は、4社に1社もありませんでした。

正直、私もこの数字を見たときは「ここまでか」と思いました。理由はいろいろ考えられますが、2026年2月には退職代行業者の運営会社の社長らが警視庁に逮捕される事件もあり、退職代行そのものへの視線が厳しくなっている面もあると思います。

企業が本当に気にしているのは「代行かどうか」より「また辞めないか」

ただ、ここで少し立ち止まって考えてみてほしいんです。企業は、本当に「退職代行」という手段そのものを嫌っているんでしょうか。

マイナビの別の調査(中途採用状況調査2025年版)では、中途採用の担当者の77.6%が、選考で応募者の転職回数を考慮していると答えています。さらに、2026年の調査(中途採用実態調査2026年版)では、中途採用の課題として「入社後の早期退職の増加」を挙げた企業が33.0%ありました。

つまり企業がいちばん怖がっているのは、「せっかく採用したのに、すぐ辞められてしまうこと」なんです。退職代行の利用歴は、その不安を強く刺激するサインのひとつ。だから慎重になる。私はそう読んでいます。

裏を返すと、「この人は、うちでは長く働いてくれそうだ」と思ってもらえれば、評価はひっくり返せるということでもあります。そのための材料をそろえるのが、職務経歴書の役目です。

職務経歴書で、先にやっておけること

まず大前提として、退職代行を使ったかどうかを、職務経歴書や履歴書にわざわざ書く必要はありません。退職の手段を書く欄なんて、どこにもないですからね。

そのうえで、やっておきたいことが3つあります。

1つ目は、在籍期間をごまかさないこと。短かった職歴を省いたり、在籍期間を盛ったりするのは絶対にやめましょう。入社の手続きで出す書類などから、あとでわかることもあります。退職代行を使ったこと以上に、信頼を失います。

2つ目は、辞めた理由を「自分の言葉で」説明できるようにしておくこと。在籍期間が短いと、読み手は必ず「なぜ?」と思います。職務経歴の後ろに短い説明欄を設けて、何があって、自分がどう判断したのかを、事実ベースで1〜2文書いておくと安心です。

3つ目は、短い在籍でもやったことを書くこと。「辞め方」ばかりに目が行きがちですが、読み手が知りたいのは「この人は何ができるのか」です。短期間でも担当した業務や、身につけたことは、ちゃんと書きましょう。

このあたりの書き方は、短期離職がある人向けの記入見本でそのまま確認できます。「短期間での退職について」の欄の書き方まで載せています。

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もし転職が2回、3回と続いているなら、職歴を会社ごとではなく「経験の種類ごと」にまとめる書き方(キャリア式)が使えます。転職回数より、積み上がった経験のほうに目が行くようになります。

転職回数が多い人の職務経歴書テンプレートを無料でダウンロード

面接で「辞め方」を聞かれたら

面接で退職の経緯を詳しく聞かれて、退職代行の話が出てくることもあるでしょう。そのとき私がおすすめしたいのは、隠さない、でも言い訳もしないことです。

嘘をついてあとでわかるのがいちばんまずいので、聞かれたら事実として認める。そのうえで、なぜそうしたのか、今はどう考えているのか、次はどうしたいのかを、短く話す。こんな感じです。

○ OK例

退職の際は、退職代行を利用しました。上司に退職の意思を何度か伝えたのですが、引き継ぎの目処が立たないことを理由に話が進まず、時期の見通しが立たなかったためです。円満な形をとれなかったことは反省しており、引き継ぎ資料は退職前にまとめて提出しました。次の職場では、長く腰を据えて働きたいと考えています。

ポイント

  1. 使ったことは隠さず、最初に事実として伝えています。
  2. 「何度か伝えた」「話が進まなかった」と、自分なりに手を尽くしたことがわかります。
  3. 反省と、引き継ぎで果たした責任、これからの姿勢まで添えて、「また辞めないか」という不安に答えています。

もちろん、パワハラなどで心身が限界だった場合は、無理に「反省」を言う必要はありません。そのときは、「体調を崩すおそれがあったため、第三者に間に入ってもらいました」と、事実だけを落ち着いて伝えれば十分です。

これから辞めようとしている人へ

最後に、いままさに「退職代行を使おうか迷っている」という人に、少しだけ。

自分で退職を伝えられる状況なら、できればそうしたほうが、次の転職では説明しやすくなります。退職の意思は、書面やメールで伝えることもできます。

一方で、引き留めがひどい、話を聞いてもらえない、顔を合わせるのもつらい。そういう状況なら、無理をする必要はまったくありません。そのときは、弁護士や労働組合が運営しているサービスかどうかを確認しておくと安心です。業者によっては、未払いの給料や退職日の交渉など、法律上は本来できないやりとりまで引き受けているケースがあり、トラブルのもとになっています。

20代で、最初の会社を早めに辞めることになった人は、第二新卒向けの記入見本も参考になると思います。経験が短くても伝わる書き方をまとめています。

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おわりに

退職代行を使ったことは、たしかに次の転職でハンデになりえます。データを見る限り、そこはごまかせません。

でも、それで全部が決まるわけでもない。企業が知りたいのは結局、「この人は何ができて、うちで長く働いてくれるのか」です。そこにちゃんと答えられる職務経歴書があれば、辞め方の話は「過去の一場面」になります。

辞め方より、これからの話を。応援しています。

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Author

佐藤 大貴

レジュメラボ編集責任者/アースダイバー代表

佐藤 大貴

人材紹介の会社で、キャリア系メディアの編集長をしていました。転職やキャリアをテーマにした記事づくりに長く関わり、2019年にアースダイバー株式会社を立ち上げました。編集長時代、たくさんの求職者の方やキャ…

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