Guides
書き方ガイド
立ち上げ期のベンチャーで、営業もマーケティングも新規事業も、何でも自分でやってきた。いざ大手に応募しようとすると、その幅広さをどう書けばいいのか迷います。「何でも屋に見えないか」「会社が伸びたのは市場の追い風と言われないか」「稟議の多い組織で働けると思ってもらえるか」。ベンチャーから大手へ移る人の多くが、こうした不安を抱えます。
幅広い経験は、書き方を整えれば強みになります。大手の採用担当が知りたいのは、どの分野の専門家として迎えられ、その成果を大きな組織でも再現できるかです。経験を全部並べるのではなく、軸を1つ決めて整理し直すことが出発点になります。
この記事では、スタートアップで7年半、営業・マーケティング・事業開発を経験してきた人の記入例をもとに、幅広い経験を「専門性・再現性・組織での動き方」に整理する方法を解説します。応募する部署ごとの書き分け方や、面接で「なぜ大手に?」と聞かれたときの答え方も紹介します。
この記事でわかること
無料テンプレート
ベンチャーから大手へ転職する人の職務経歴書、記入見本つきのテンプレートがあります
この記事の記入例と同じ形式で、Word・Excel・PDFの3形式。空欄のテンプレートと記入見本がセットになっています。
まずは完成イメージです。従業員約900名の会社で法人営業を3年経験したあと、入社時約15名のスタートアップに営業担当の1人目として入り、営業リーダー(マーケティング兼務)を経て、事業開発のマネージャーを務めている人が、大手の事業開発・アライアンス職に応募するケースを想定しています。職務経歴の後ろに「組織の中で成果を出した経験」という欄を設けています。画像をタップすると拡大できます。

この記入例と同じ形式のテンプレートを、Word・Excel・PDFの3形式で無料で用意しています。空欄のテンプレートと記入見本の2点セットです。
書き方に入る前に、大きな組織が転職者をどう採っているかを、厚生労働省の「令和7年転職者実態調査」で見ておきます。この調査は事業所(職場)の規模別に結果を出しています。会社全体の規模とは一致しませんが、大手の本社や主要な拠点は、多くが規模の大きい側に入ります。
3つの表を重ねると、見えてくることは1つです。大きな職場ほど中途採用は当たり前で、その目的は欠員の補充だけでなく、新しい事業を任せられる専門の力を外から迎えることにあります。
この調査で、2024年10月から2025年9月の1年間に転職者を雇い入れた事業所の割合を見ると、1,000人以上の事業所では94.6%でした。規模が小さくなるほど割合は下がり、5〜29人の事業所では32.7%です。

出典:令和7年転職者実態調査の概況(厚生労働省) 表1
「大手は新卒が中心で、中途は入りにくい」という印象は、少なくとも職場の単位で見ると当てはまりません。大きな職場のほとんどに、毎年のように転職者が入っています。中途入社の人が珍しくないからこそ、書類は「ほかの経験者と比べてどうか」という目で読まれます。
応募する側から読み直すと、ベンチャー出身であること自体は珍しさにも不利にもなりません。比べられるのは経験の中身です。記入例が職務要約で、7年半の幅広い経験を「事業開発のマネージャーとして7社との業務提携を担当」と1つの軸にまとめているのは、ほかの経験者と並べたときに何の人かが一目でわかるようにするためです。
転職者の採用にあたって重視した事項(複数回答)を見ると、「新規事業分野への進出」は1,000人以上の事業所で29.8%、5〜29人では4.0%でした。「新技術の導入・開発」も25.3%と0.8%で、大きな差があります。

出典:令和7年転職者実態調査の概況(厚生労働省) 表3
小さな職場では「人員構成の歪みの是正」(47.2%)、つまり年齢や職種などの人員の偏りを直す目的が最も多くなっています。大きな職場では、それに加えて「既存事業の拡大・強化」が69.5%、「組織の活性化」が49.8%と、事業を広げたり組織に新しい風を入れたりする目的が並びます。
編集部の読みでは、ここにベンチャー出身者の出番があります。大手が自社にない経験を外に求めるとき、事業をゼロから立ち上げ、仕組みにしてきた経験はその候補になります。記入例の「有料オプションを企画し、経営会議の承認を得て提供開始」や「提携の手順書と審査基準を作成」は、まさにそうした経験です。ただし「組織の活性化」を期待されることと、入社してすぐ組織を変えようとすることは別です。この点は項目別の書き方で詳しく見ます。
転職者を採用した理由(3つまでの複数回答)を、専門的・技術的な仕事で見ると、「専門知識・能力があるから」は1,000人以上の事業所で86.1%、5〜29人では49.3%でした。管理的な仕事でも、1,000人以上で79.2%、5〜29人で48.8%と、同じ傾向です。

出典:令和7年転職者実態調査の概況(厚生労働省) 表4
大きな組織は仕事を部署ごとに分けており、中途採用も「この部署のこの仕事」を任せる前提で行うことが多くなります。だから、何の専門家なのかがはっきりしている人ほど採用の理由をつけやすくなります。
ここが、何でも担当してきたベンチャー出身者がつまずきやすいところです。幅広さは、軸となる専門分野を支える力として書いたときに、初めて強みとして読まれます。記入例が「活かせる経験」の1つ目に「業務提携による事業開発(3年半・7社)」を置き、営業とマーケティングの経験を2つ目に回しているのはこのためです。
まとめると、ベンチャーから大手へ移る人の職務経歴書では、専門分野の軸、成果の再現性、そして大きな組織の中での動き方を事実で示せるかどうかで差がつきます。ここからは、採用担当が書類で確かめていることを整理します。


こうした変化と採用の現場でよく見られる傾向を踏まえると、大手の採用担当はベンチャー出身の応募者の書類から、次の3つを確認しています。
ベンチャー出身の人の書類で弱くなりやすいのは、2つ目と3つ目です。会社が伸びた時期の数字は大きく見えますが、市場の追い風なのか本人の力なのかが区別されていないと、評価しにくくなります。次の章では、この点を項目ごとの書き方に落とし込みます。
ここからは項目ごとに、NG例とOK例を並べて解説します。OK例は記入例からの引用です。
職務要約は、採用担当が最初に読む部分です。ベンチャー出身の人ほど担当した仕事を全部並べたくなりますが、大手の採用担当が知りたいのはどの部署に配属すればよい人かです。
× NG例
スタートアップの立ち上げ期から7年半、営業・マーケティング・事業開発・採用・カスタマーサポートなど、事業に必要なことは何でも担当してきました。社員15名から120名への急成長を支えた経験を活かし、貴社でも幅広く貢献したいと考えています。
ここが惜しい
○ OK例
法人営業として3年、スタートアップの株式会社サンプルラボで7年半、営業・マーケティング・事業開発に携わりました。直近3年半は事業開発のマネージャー(メンバー4名)として、7社との業務提携を担当し、2025年度は提携経由で新規受注の約3割(96社)を生み出しました。事業開発の専門性を活かし、大きな顧客基盤を持つ組織で提携による事業づくりを担いたいと考えています。
ここが評価される
軸は応募先の求人に合わせて選ぶ
同じ経歴でも、事業開発の求人なら提携の実績を、マーケティングの求人なら商談づくりの実績を軸にします。経歴そのものは変えず、何を先頭に置くかを応募先ごとに選び直しましょう。
職務経歴は、ベンチャー出身の人の書類でいちばん整理が必要な項目です。同じ会社に7年いても、入社時と今とでは会社の規模も自分の役割もまったく違います。下の画像の3つのポイントを押さえましょう。

× NG例
株式会社サンプルラボ(2019年4月〜現在)
営業、マーケティング、事業開発、新サービスの企画などを担当。少人数のため、役職や担当の区別なく何でも自分で進め、会社の急成長に貢献。
ここが惜しい
○ OK例
2023年4月〜現在 事業開発部 マネージャー(メンバー4名)
【実績】提携経由の新規受注を年間18社(2023年度)から96社(2025年度)に拡大。2025年度の新規受注 約320社の約3割
【取り組み】提携の手順書(候補選定→社内審査→契約→共同販売)と審査基準を法務・経理と作成。契約までの期間を平均約5か月から約3か月に短縮
2021年4月〜2023年3月 営業部 リーダー(メンバー3名)マーケティング担当を兼務
ここが評価される
記入例では、会社の欄に「従業員数:約120名(入社時 約15名)」と書いています。入社時と今の規模を並べると、どの成長段階で何を担当したかが伝わります。ただし、社員数の増加は会社の成長です。自分の成果としては書かず、本人の担当範囲の数字と分けておきましょう。
新しい順に書くと、軸が先に目に入る
記入例は、サンプルラボの経歴を新しい時期から順に書いています。軸にしたい事業開発の経験が最初に来るので、採用担当が読み始めてすぐに「何の人か」をつかめます。前職を含めて時系列で書く場合も、軸の時期にいちばん多くの行を使いましょう。
記入例では、職務経歴の後ろに「■組織の中で成果を出した経験」という欄を設けています。3つのことの3つ目、「大きな組織の中で動けるか」に、事実で答えるための欄です。
× NG例
■組織の中で成果を出した経験
ベンチャーならではのスピード感で、稟議や会議に時間をかけず、自分で判断してすぐに実行してきました。大手企業でも、この行動力で組織に新しい風を吹き込みたいと考えています。
ここが惜しい
○ OK例
【部署をまたいだ推進】有料オプションの立ち上げで、開発・CS・法務・経理の4部署(計12名)と週1回の定例を運営し、決定事項を記録・共有。予定どおり2024年10月に提供を開始しました。
【仕組みにして任せる】提携の手順書と審査基準を作り、メンバー4名が同じ手順で提携を進められるようにしました。2025年度に契約した3社は、メンバーが主担当です。
【規程に沿った仕事】前職(約900名)では与信・稟議の手順に沿って大口案件を進めました。
ここが評価される
データの章で見たとおり、大きな職場は「組織の活性化」も採用の目的に挙げています。それでも、書類で「新しい風を吹き込む」と書くと、入社前から今のやり方を変える前提の人に見えてしまいます。期待に応える力は、手順を踏みながら予定どおりに進めた事実で示しましょう。記入例の【大手で担いたいこと】も「大きな顧客基盤を活かし、提携事業を長い目で育てたい」と、組織の力を借りて進める書き方にしています。
3つ程度に絞り、1つ目には軸にする専門分野を年数・件数とともに書きます。
× NG例
・営業、マーケティング、事業開発、企画、採用など、何でも対応できる幅広さ
・ゼロから事業を立ち上げる力
・裁量の大きい環境で培った主体性
ここが惜しい
○ OK例
・業務提携による事業開発(提携先の開拓・条件交渉・契約・共同販売の運営。3年半・7社)
・営業(計7年)とマーケティング(2年)で培った、商談づくりから受注までを数字で改善する力
・他部署と合意をつくり、手順書や基準にまとめて組織で再現できる形にする力
ここが評価される
自己PRは、強い言葉より「どんな手順で成果を出したか」を書きます。ベンチャーで評価されてきた言い回しが、大手では別の意味に読まれることがあるので注意しましょう。
× NG例
スタートアップで、誰も正解を持っていない中、自ら考え動くことで数々の成果を出してきました。変化を恐れないチャレンジ精神と圧倒的な当事者意識で、貴社の変革をリードします。
ここが惜しい
○ OK例
提携を「仕組み」にして、チームで成果を再現する力
提携の手順書と審査基準を作り、メンバーが主担当でも同じ手順で進められるようにしました。契約までの期間を平均約5か月から約3か月に短縮し、提携経由の新規受注を年間18社から96社に伸ばしました。
ここが評価される


同じ大手でも、新規事業の部署と既存事業の営業部とでは、ベンチャー出身者に期待することが違います。求人票の部署名と仕事内容をよく読み、どのタイプにあたるかを見てから書き分けましょう。
| 応募先・立場 | 採用担当が気にすること | 前に出したい経験 |
|---|---|---|
| 新規事業・事業開発・提携の部署 | ゼロから立ち上げた経験を、社内の承認を得ながら進められるか | 立ち上げの手順、社内審査・経営会議を通した経験 |
| 既存事業の専門職(営業・マーケティングなど) | その分野の専門性と、大きな顧客・予算を扱えるか | 軸の分野の成果を前後の数字で、扱った規模 |
| 本社の企画部門(経営企画・事業企画など) | 数字で事業を見て、多くの部署と調整できるか | 収支の試算、経営会議の資料、部署をまたいだ推進 |
| 創業メンバー・役員だった人 | 肩書きではなく、実際に担った仕事と、組織の一員として働けるか | 肩書きの中身、担当した領域の成果、意思決定の手順 |
大手の新規事業の部署は、まさに社外の立ち上げ経験を求めて中途採用をしている部署です。記入例の人物が応募するのもこのタイプです。ただし大手の新規事業は、社内の審査や経営会議の承認を経て進むのが普通です。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
【新サービス】有料オプション「受発注データ連携」を企画。経営会議の承認を得て2024年10月に提供開始(2025年度末 約210社)
ポイント
よくある落とし穴
「スピード」を強調しすぎるケースです。大手の新規事業では、速さと同じくらい、関係部署を巻き込んで承認を得る力が見られます。速く進めた話には、どの手順を踏んだのかを必ず添えましょう。
既存事業の部署では、その分野の専門性がそのまま問われます。ベンチャーで兼務していた仕事のうち、応募先の職種に合う経験を軸として前に出し、ほかは支える経験に回す書き方が基本です。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
【実績】月間の商談数を約20件(2020年度)から約55件(2022年度)に増やし、商談1件あたりの獲得費用を約8万円から約5万円に削減
ポイント
よくある落とし穴
大手の顧客や予算の規模と比べて、自分の経験が小さく見えることを気にして、数字を書かないケースです。規模が違っても、前後の変化と進め方が書かれていれば評価できます。数字はそのまま書きましょう。
経営企画や事業企画では、事業を数字で見る力と、多くの部署と調整する力が求められます。ベンチャーで経営に近い場所にいた経験は、ここで活きます。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
【取り組み】新サービスの収支計画(3年分)を経理と作成し、経営会議で説明。価格と販売目標の見直しを2回行い、承認を得て予算化
ポイント
よくある落とし穴
「経営の視点がある」とだけ書くケースです。どんな数字を扱い、誰に説明し、何が決まったのかを書かないと、経営に近い場所にいたことは伝わりません。
創業メンバーや、CxO(最高〇〇責任者)などの役員の肩書きを持っていた人は、肩書きの扱いに迷いがちです。肩書きはそのまま書いてかまいませんが、大手の採用担当は肩書きの中身を見ています。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
【役職】取締役 事業開発担当(2022年4月〜、社員 約40名)
【担当】提携・新規事業の責任者として、提携先の開拓と契約、事業計画の作成を担当(部下3名)
ポイント
よくある落とし穴
役員の肩書きを前に出しすぎて、入社後の役割と合わないと思われるケースです。大手では役職のないポジションから始まることもあります。肩書きより担当した仕事を厚く書き、面接で役割の変化をどう受け止めているかを話せるようにしておきましょう。

AIの使い方や、どの程度の活用を求めるかは、応募先の規模・業界・部署・社内ルールによって大きく違います。IPA(情報処理推進機構)の「DX動向2026」によると、AIを導入している企業は従業員1,001人以上で8割近くにのぼります。大手の多くでは、AIはすでに会社として使うものになっています。
それでも、AIの経験がないからといって、書類選考で不利になると考える必要はありません。まず求人票に「生成AI」「AIツール」などの記載があるかを確かめ、記載があれば具体的に、なければツール欄に1行添える程度で十分です。
パーソルキャリア(doda)の「企業のAI活用実態と人材戦略に関する調査」は、AIを導入済みの従業員501人以上の企業の人事・採用担当者515人に聞いた調査です。AIスキルのレベルを定義している企業は67.2%、そのうちスキルの水準を評価に組み込んでいる企業は58.4%でした。なお、これは社員の評価の話で、中途採用の選考でAIの経験を確かめているかのデータではありません。
同じ調査の第1弾では、AI推進の懸念として、若手と一般社員の差が大きかったのが「個人情報・機密情報の取り扱い」でした。編集部の読みでは、大手ではAIを使えること以上に、ルールの中で安全に使えることが前提になっています。ベンチャーで自由に試してきた人ほど、この点を書類で示しておくと安心されます。
記入例では、ツール・PCスキル欄に1行だけ書いています。使った業務と時期に加えて、ルールと確認の方法を添えているのがポイントです。
× NG例
生成AI:ChatGPTなど各種AIツールを日常的に使いこなし、業務を大幅に効率化
ここが惜しい
○ OK例
生成AI:社内で認められたツールで、打ち合わせメモの要約を下書き(2025年4月〜)。社外秘の情報は入力せず、内容は自分で確認
ここが評価される
ベンチャーで、AIの使い方のルールづくりやチームへの展開に関わった人は、それも書く価値があります。たとえば「チームの利用ルール(入力してよい情報・確認の手順)を作成し、メンバー4名に展開」のように書けば、記入例の「仕組みにして任せる」と同じく、個人の工夫を組織に広げた経験として読まれます。
大手の面接では、「出力のどこを直したか」「どんな情報は入力しなかったか」と具体的に聞かれることがあります。答えられる範囲で書きましょう。
ベンチャーでも、取引先との契約や情報管理の都合で、生成AIを使わない会社はあります。使っていないことを気にする必要はありません。
代わりに、仕事のやり方を仕組みに変えた経験を書きましょう。記入例の「提携の手順書と審査基準を作り、契約までの期間を平均約5か月から約3か月に短縮」のような経験は、AIと同じく、仕事の進め方を見直して成果を出せる力を示します。

ベンチャー出身の応募者は、面接で「なぜ大手に?」と、組織への適応を確かめる質問をほぼ必ず受けます。答えの中身は、職務経歴書の「組織の中で成果を出した経験」欄と同じ事実にそろえましょう。書類と面接が同じ事実でつながっていれば、それがそのまま再現性の証拠になります。
「なぜ、ベンチャーから大手に移りたいのですか」
「安定」や「待遇」ではなく、応募先の組織でこそできる仕事から答えます。
例:「提携経由の受注を年間96社まで伸ばしましたが、提携先の数も扱える顧客の数も、会社の規模で限られていました。大きな顧客基盤を持つ組織で、提携事業を長い目で育てたいと考えています」
前の会社の悪口や、資金面の不安を中心に話すのは避けましょう。
「決裁や稟議に時間がかかりますが、大丈夫ですか」
「大丈夫です」だけでなく、手順を踏んで進めた経験を挙げます。
例:「前職では与信審査と稟議を経て大口案件を受注しました。今の会社でも、提携は社内審査と契約の手順書に沿って進めています。手順を前提に、早めに論点を整理して進めます」
職務経歴書の【規程に沿った仕事】と同じ内容を話せば、書類の裏付けになります。
「マネージャーでしたが、入社後はメンバーからになるかもしれません」
役職より、担いたい仕事を重視していることを伝えます。
例:「役職より、提携による事業づくりを担えることを重視しています。まずは御社の進め方を学び、メンバーとして成果を出したいと考えています」
役職や年収の条件は、面接の流れに合わせて率直に確認してかまいません。
「会社が伸びたのは、市場の追い風ではありませんか」
会社の成長と、自分の担当範囲の成果を分けて答えます。
例:「会社全体の新規受注は約320社ですが、そのうち提携経由の96社が私の担当範囲です。手順書と審査基準を作り、契約までの期間を約5か月から約3か月に短縮したことが伸びた理由だと考えています」
追い風があったことは認めたうえで、自分の打ち手を示すほうが信頼されます。

書き終えたら、提出前に次の7項目を確認しましょう。
生成AIの経験を書いた場合は、社内ルールと確認の方法を添えているかもあわせて確かめましょう。最後に、職務要約・職務経歴・自己PRで同じ数字を使っている箇所を突き合わせ、割合や期間の計算が合っているかも確認します。
無料テンプレート
あなたの職種の記入見本も、無料でダウンロードしておきませんか?
ベンチャーで積んだ経験の伝え方が整ったら、次は実績の書き方です。職種別の記入見本をかたわらに、望む企業の「会いたい」を引き寄せましょう。
事業内容・従業員数・設立からの年数がわかれば十分です。記入例のように「約120名(入社時 約15名)」と入社時と今の規模を並べると、どの成長段階で働いてきたかが伝わります。資金調達の金額などは、仕事の説明に必要な場合だけにとどめましょう。
兼務の数を減らす必要はありませんが、時期ごとに「主な仕事」と「兼務」を分けて書きましょう。応募先の職種に近い仕事を軸として厚く書き、ほかは1〜2行で支える経験として添えると、幅広さが強みとして伝わります。
会社によって意味が違うため、肩書きだけでは同じようには受け取られません。記入例の「マネージャー(メンバー4名)」のように、部下の人数や担当の範囲を添えて、肩書きの中身がわかるように書きましょう。
在籍の長さだけで判断されるとは限りませんが、会社ごとに担当と成果を分けて書き、移った理由を一貫した軸で説明できるようにしておきましょう。反対に大手からベンチャーへ移る人の書き方は、レジュメラボの別の記事で紹介しています。
AIの活用をどの程度求めるかは、応募先や部署によって大きく違い、経験がないことだけで不利になるとは限りません。求人票にAIの記載がある場合は、手順書や基準をつくって仕事の進め方を変えた経験など、仕組みで成果を出した経験を具体的に書きましょう。
この記事の記入例テンプレートを無料でダウンロード
Word・Excel・PDFの3形式に対応。空欄テンプレートと記入見本のセットです。