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店長・販売職の職務経歴書の書き方|採用担当に伝わる記入例と無料テンプレート

店長・販売職の職務経歴書の書き方|採用担当に伝わる記入例と無料テンプレート

店長・販売職の職務経歴書で評価されるのは、「どんな店で、何の数字を、どう変えたか」が具体的に伝わるかどうかです。「接客が好きで、お客様に喜んでいただけるよう努めました」だけでは、採用担当はあなたの力を判断できません。

販売の仕事には、売上のほかにも客単価・セット率・人件費率など、店の運営を映す数字がたくさんあります。店長ならスタッフの育成やシフト管理、販売スタッフなら個人売上や顧客数も書けます。これらを選んで書けば、店の外の人にも働きぶりが伝わります。

この記事では、アパレル販売から店長になり、2店舗を任されてきた人の記入例をもとに、項目ごとの書き方と、なぜそう書くと評価されるのかを解説します。販売スタッフとして働いている人や、飲食・家電など別の業態の人、本部職や営業を目指す人に向けた書き分け方も紹介します。

この記事でわかること

  • 店長・販売職の職務経歴書の完成イメージ(記入例)
  • 公的データと転職サービスのデータから見た、販売職の求人動向
  • 項目別の書き方と、OK例・NG例の違いの理由
  • 業態・立場別(アパレル、飲食、カウンター販売、本部職・営業へ)の書き分け方
  • 2026年のAI活用を職務経歴書にどう書くか(書かなくてよい場合も)

無料テンプレート

店長・販売職の職務経歴書、記入見本つきのテンプレートがあります

この記事の記入例と同じ形式で、Word・Excel・PDFの3形式。空欄のテンプレートと記入見本がセットになっています。

店長・販売職の職務経歴書の記入例

まずは完成イメージです。レディースアパレルの会社で約10年半、販売スタッフ・副店長を経て、店長として2店舗を担当してきた人を想定しています。画像をタップすると拡大できます。

店長・販売職の職務経歴書の記入例(アパレル店長・スタッフ18名)
店長・販売職の職務経歴書の記入例(A4・2枚)

この記入例と同じ形式のテンプレートを無料で用意しています。Word・Excel・PDFの3形式で、それぞれ空欄テンプレートと記入見本の2点セットです。

データで見る:販売職の転職で、職務経歴書が合否を分ける理由

書き方の前に、販売の仕事の求人動向を2つの統計で確認しておきましょう。同じ「販売」でも、どこで探すかによって見え方が大きく変わります。

ハローワークでは、商品販売の求人倍率は1.72倍

厚生労働省がハローワークの求人・求職をまとめた統計(一般職業紹介状況)では、2026年8月の「商品販売の職業」の有効求人倍率は1.72倍でした。職業計の1.06倍と比べると、約1.6倍の水準です。店長や販売店員は、この区分に含まれます。

商品販売の職業と主な職業の有効求人倍率(厚生労働省 一般職業紹介状況 2026年8月)
職業別の有効求人倍率(2026年8月・常用、パートタイムを含む)

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)について」参考統計表(2026年10月2日公表)

同じ統計でパートタイムを除くと、商品販売の有効求人倍率は1.92倍です。商品販売の有効求人約10.1万件のうち、パートタイムを除く求人は約5.6万件でした。求人の4割強がパートタイムという計算になり、店舗の現場で人手が求められていることがわかります。飲食店のホール(接客・給仕)や調理も2倍を超えています。

ただし、この統計はハローワーク経由の求人だけを集めたものです。転職サイトや人材紹介の求人は含まれていません。

転職サービスでは、販売・サービスの倍率は1倍を下回る

転職サービス「doda」が毎月公表している転職求人倍率では、見え方が逆になります。2026年8月の「販売・サービス」は0.82倍で、全体の2.86倍を大きく下回りました。1〜8月を通して、0.7〜0.8倍台で推移しています。

doda転職求人倍率 販売・サービスと全体の推移(2026年1〜8月)
doda転職求人倍率の推移(2026年1〜8月)

出典:パーソルキャリア「doda転職求人倍率レポート」転職求人倍率データ(2026年9月17日発表)

この倍率は、dodaに登録した転職希望者1人あたりの求人数です。職種は、転職希望者の「直近の仕事」で分けています。つまりdodaでは、販売・サービス出身の転職希望者の数が、求人の数を上回っているということです。

2つの統計は集計の対象が違うため、単純には比べられません。それでも、店舗の人手不足とは別に、転職サイト上では販売経験者どうしで比べられる場面が多いと考えられます。経験年数が同じでも、職務経歴書の中身で差がつきやすいということです。

職務経歴書への落とし込み方

「販売経験8年」と年数だけを書く人は多くいます。差をつけるのは、店の規模(スタッフ数・年商)と、予算達成率・前年比などの数字です。同じ経験年数の応募者の中で、何を任され、何を変えたのかを示しましょう。

従業員1,000人以上の事業所では、86.8%が「即戦力」を理由に採用

厚生労働省の「令和7(2025)年転職者実態調査」では、事業所が転職者を採用した理由を職種別に調べています。「販売の仕事」で転職者を採用した事業所のうち、「経験を活かし即戦力になるから」を挙げたのは全体で52.9%でした。従業員1,000人以上の事業所に限ると、86.8%にのぼります。

販売の仕事で転職者を採用した理由「即戦力」の事業所規模別の割合(厚生労働省 令和7年転職者実態調査)
「販売の仕事」で転職者を採用した理由「経験を活かし即戦力になるから」(事業所規模別)

出典:厚生労働省「令和7(2025)年転職者実態調査の概況」(2026年9月25日公表)表4

なお、この調査の「販売の仕事」には、店舗の販売のほか、営業や不動産仲介、保険外交なども含まれます。店長・販売職だけの数字ではない点に注意してください。規模別に見ると、300人以上の事業所では7割を超えていました。多店舗展開するチェーンのような大きな会社ほど、経験をそのまま活かせる人を求める傾向がうかがえます。

職務経歴書への落とし込み方

即戦力かどうかは、応募先の店と自分の経験が近いかで判断されます。業態・価格帯・店の規模を最初に書き、スタッフ数や年商の近さが伝わるようにしましょう。

店長・販売職の職務経歴書テンプレートを無料でダウンロード

採用担当が店長・販売職の職務経歴書で見ている3つのこと

ここまでのデータと、採用の現場でよく見られる傾向を踏まえると、店長・販売職の採用担当は次の3つを確認しています。どの項目を書くときも、このどれかが伝わるかを意識しましょう。

  1. 数字で店を変えた実績予算達成率・前年比に加え、客単価・セット率・人件費率など、売上の中身がどう変わったかが示されているか。
  2. 人を動かす力スタッフの育成、シフト管理、採用・定着など、自分ひとりでなくチームで成果を出してきたか。販売スタッフなら、後輩指導や担当業務での貢献。
  3. 自社との近さ業態・価格帯・客層・店の規模・立地が、応募先の店とどれだけ近いか。

項目別の書き方:OK例とNG例の違い

ここからは項目ごとに、NG例とOK例を並べて解説します。販売職は、書き方次第で「接客が好きな人」にも「店を任せられる人」にも見えます。

職務要約:業態・立場・店の規模と、一番の実績を3〜5行で

職務要約は、採用担当が最初に読む部分です。業態・立場・スタッフ数・達成率を入れて、どんな店でどこまで任されていたかを短く伝えます。

× NG例

大学卒業後、株式会社サンプルスタイルに入社し、アパレル販売に従事してまいりました。お客様一人ひとりに寄り添った接客を心がけ、店長として店舗運営にも携わりました。

ここが惜しい

  1. 何を売る店か、どのくらいの規模の店かがわかりません。採用担当は自社の店と近いかを判断できません。
  2. 「店舗運営に携わった」では、売上・人・在庫のどこまでを任されていたのかが伝わりません。
  3. 店長としての成果を示す数字が1つもありません。

○ OK例

大学卒業後、2016年4月に株式会社サンプルスタイルに入社し、約10年半、レディースアパレルの店舗で販売と店舗運営に従事してまいりました。販売スタッフ、副店長を経て、2022年から店長として2店舗を担当。現在はスタッフ18名の旗艦店で、2025年度に店舗売上3.92億円(予算達成率106%、前年比110%、エリア9店舗中1位)を達成しました。時間帯別の客数に合わせたシフトづくりと、顧客づくりの仕組み化を得意としています。

ここが評価される

  1. 「販売スタッフ→副店長→店長」の流れで、現場から店の運営まで経験していることが伝わります。
  2. 売上額に達成率・前年比・エリア順位を添えているので、成果を客観的に比べられます。
  3. 得意なこと(シフトづくりと顧客づくり)を書いているので、入社後の働き方をイメージしやすくなります。

販売スタッフの場合

店長経験がなくても、型は同じです。「〇〇の店で販売スタッフとして6年。2025年度は個人売上〇〇万円(達成率〇%、店舗〇名中〇位)。新人教育も担当」のように、個人の数字と任された役割を入れましょう。

職務経歴:実績は「達成率+前年比」と、売上の中身の数字をセットで

職務経歴は、店長・販売職の職務経歴書でいちばん重要な項目です。下の画像の3つのポイントを押さえると、同じ店長経験でも伝わり方が大きく変わります。

店長・販売職の職務経歴の書き方のポイント(注釈付き)
職務経歴の書き方のポイント

特に差がつくのが、店舗と実績の書き方です。

× NG例

【担当】旗艦店の店長として、売上管理、スタッフ管理、在庫管理、売場づくりなど店舗運営全般を担当。
【実績】2025年度:店舗売上3.92億円

ここが惜しい

  1. 業務を並べただけで、何を変えたのかが書かれていません。これでは、店長の仕事を一通りこなしていた、としか読み取れません。
  2. 売上額だけでは、予算に対してどうだったか、前年より伸びたかがわかりません。
  3. 店の売上は立地や商品の力にも左右されます。金額だけでは、店長本人の力を評価しにくいのです。

○ OK例

【店舗】売場約330㎡、スタッフ18名(正社員5名・パート/アルバイト13名)

【実績】

2025年度:店舗予算3.7億円/実績3.92億円(達成率106%、前年比110%、エリア9店舗中1位)

客単価 8,600円→9,400円、セット率 1.42点→1.63点、人件費率 13.5%→12.4%(2024年度→2025年度)

ここが評価される

  1. 売場面積とスタッフの内訳で、どのくらいの規模の店を任されていたかが伝わります。
  2. 達成率で「会社の期待」を、前年比で「去年からの伸び」を、エリア順位で「ほかの店との比較」を示せています。
  3. 客単価・セット率・人件費率を並べると、売上をどうつくったかまで伝わります。売上を伸ばしながら人件費率を下げた点は、店長として高く評価されやすい実績です。

数字の言葉は一言で説明できるように

セット率(1人のお客様が買った点数の平均)、人件費率(売上に占める人件費の割合)など、社内で使う言葉は会社によって定義が違うことがあります。面接で聞かれたときに、計算のしかたまで説明できるようにしておきましょう。

活かせる経験・知識・スキル:任された範囲を、規模と人数で具体的に

ここでは、応募先の店でそのまま使える経験を3つ程度に絞ります。店の規模とスタッフの人数を添えると、どのくらいの店を任せられるかが伝わります。

× NG例

・接客販売
・スタッフ育成
・売上管理

ここが惜しい

  1. どれも販売職なら誰でも書ける言葉で、ほかの応募者と差がつきません。
  2. 育成した人数や、管理していた売上の規模がわからないため、任せられる範囲を判断できません。

○ OK例

・店長として2店舗・4年半の店舗運営(年商約2億〜3.9億円、スタッフ最大18名)
・時間帯別の売上・客数データを使ったシフト作成と人件費の管理
・顧客担当制による顧客づくりと、スタッフの育成(正社員登用2名、店長昇格1名)

ここが評価される

  1. 年商とスタッフ数があるので、応募先の店の規模と比べやすくなります。
  2. 「データを使ったシフト作成」は、店長の仕事の中でも人件費に直結するため、採用担当が注目しやすいポイントです。

PCスキル・資格:店舗システムとExcelの使い方を書く

店長職の求人では、売上や人件費の管理でExcelを使う場面が多くあります。「Excel」とだけ書かず、「売上・客数・人件費の日次集計、シフト表の作成」のように用途まで書きましょう。POSレジや在庫管理システムの経験も、職場が変わっても通じるスキルです。資格は、リテールマーケティング(販売士)検定や色彩検定など、売場づくりに関わるものがあれば書きます。

自己PR:「数字を変えた話」と「人を育てた話」が強い

店長・販売職の自己PRは、売場の数字を改善したエピソードか、スタッフを育てて店を良くしたエピソードが効果的です。どちらも「強み → 課題 → 自分がしたこと → 結果の数字」の順に書きます。

× NG例

私の強みは、明るく元気な接客です。お客様から「あなたから買いたい」と言っていただけることが多く、リピーターのお客様もたくさんいらっしゃいました。

ここが惜しい

  1. 接客の印象は伝わりますが、それが店の数字にどうつながったかがわかりません。
  2. 「たくさん」では規模がわかりません。顧客数やリピート率などの数字にすると、接客力が成果を生む強みとして伝わります。

○ OK例

数字から売場の課題を見つけ、チームで改善する力
旗艦店に着任した2024年度、客単価がエリア平均を下回っていました。原因は買上点数と考え、コーディネート提案のロールプレイを週2回実施。2025年度はセット率1.63点、客単価9,400円、店舗売上は前年比110%になりました。

ここが評価される

  1. 「客単価が低い」→「原因は買上点数」と、数字から課題を絞り込んだ流れが具体的です。
  2. ロールプレイという、自分だけでなくスタッフ全員を動かす方法が書かれています。
  3. 結果を数字で示しているので、ほかの店でも同じ進め方ができる人だと伝わります。
記入見本つきの店長・販売職テンプレートを見る

業態・立場別:職務経歴書の書き分け方

同じ販売の仕事でも、業態や目指す仕事によって採用担当が見るポイントと、強調すべき数字は大きく変わります。まずは全体像を表で確認し、そのあと自分に近いタイプの解説を読んでください。

業態・立場採用担当が見るポイント強調したい数字
アパレル・雑貨提案で客単価を上げる力と、顧客づくり個人売上、セット率、客単価、顧客数
飲食店の店長売上と原価・人件費を同時に管理する力売上前年比、FL比率、人件費率、離職率
家電・携帯ショップなどカウンター販売説明力と、契約・オプションの獲得力販売台数、契約件数、オプション獲得率、評価
販売から本部職・営業へ店の数字を分析し、人に説明・提案する力改善の前後比較、担当店舗数、提案の採用件数

アパレル・雑貨

アパレルや雑貨の販売では、コーディネートや使い方の提案で、1人のお客様の買い物を広げる力が見られます。顧客づくりも重要です。「また来たい」と思ってもらえる関係を、数字で示しましょう。

職務経歴書に書きたいこと

  • ブランドの価格帯・客層、店の立地(駅ビル、ショッピングセンター、路面店など)
  • 個人売上または店舗売上の予算達成率・前年比
  • セット率・客単価の変化
  • 顧客名簿や会員の数、リピート、顧客売上の割合
  • VMD(売場の見せ方)や在庫の消化率の工夫

記入例

【実績】2025年度:個人予算2,800万円/実績3,050万円(達成率109%、店舗11名中1位)
セット率は店舗平均1.5点に対し、個人1.9点。顧客名簿の登録は年間約120名で、うち約4割が再来店

ポイント

  1. 店舗平均と比べているので、個人の提案力がどのくらい高いかが一目でわかります。
  2. 顧客名簿の人数と再来店の割合で、接客が次の売上につながっていることを示せています。

よくある落とし穴

「ブランドの世界観を大切にした接客」のように、雰囲気だけを書いてしまうケースです。世界観を伝えた結果、お客様の買い方がどう変わったのか(点数、単価、再来店)まで書きましょう。

飲食店の店長

飲食店の店長は、売上をつくるだけでなく、食材と人件費をコントロールして利益を残す力が見られます。売上と同じくらい、コストの数字が評価の材料になります。アルバイト中心の店が多いため、採用・定着の実績も重視されやすい項目です。

職務経歴書に書きたいこと

  • 業態(居酒屋、カフェ、ファストフードなど)、席数、客単価
  • 月商・年商と前年比
  • FL比率(売上に占める食材費と人件費の割合)や人件費率の変化
  • アルバイトの採用人数・定着率、育てた時間帯責任者の数
  • 衛生管理・クレーム対応で工夫したこと

記入例

【店舗】駅前のカフェ(48席、スタッフ22名、月商約850万円)
【実績】2025年度:売上前年比106%。仕込み量を曜日別の販売数で見直し、FL比率を62%から58%に改善。アルバイトの3か月以内の退職を年9名から3名に減らしました

ポイント

  1. 席数とスタッフ数、月商で、店の規模がすぐにわかります。
  2. 売上の伸びとFL比率の改善を並べているので、利益まで考えて店を回していることが伝わります。

よくある落とし穴

「ピーク時のオペレーションを改善」とだけ書くケースです。提供時間が何分縮んだか、回転数がどう変わったかなど、改善の結果を数字で書かないと伝わりません。

家電・携帯ショップなどカウンター販売

家電量販店や携帯ショップ、化粧品のカウンターなどでは、商品やサービスをわかりやすく説明し、契約やオプションにつなげる力が見られます。件数と獲得率で成果を示しやすい業態です。

職務経歴書に書きたいこと

  • 扱っていた商品・サービスと、メーカー・キャリアの派遣か直接雇用か
  • 販売台数・契約件数と、個人目標に対する達成率
  • オプションや保証・クレジットカードなどの獲得率
  • お客様アンケートや覆面調査の評価
  • 新人への商品研修や、手続きミスを減らした工夫

記入例

【実績】2025年度:スマートフォン新規・機種変更の契約 月平均82件(個人目標70件、店舗スタッフ12名中2位)
光回線のセット契約率を18%から27%に。手続きの確認リストを作成し、書類の不備を月6件から1件に減らしました

ポイント

  1. 契約件数を目標と比べ、店舗内の順位も添えているので、成果の大きさがわかります。
  2. 書類の不備を減らした話は、正確さが求められるカウンター業務で信頼につながります。

よくある落とし穴

獲得件数だけを強調し、お客様の満足度に触れないケースです。無理に売っていないかを気にする採用担当もいます。アンケートの評価や再来店の数字を1つ添えると安心されます。

販売から本部職・営業へ転職する場合

店舗の経験を活かして、エリアマネージャーやバイヤー、店舗開発、商品企画などの本部職や、法人営業に移る人もいます。この場合は、売った経験よりも、数字を分析して人に説明・提案した経験が見られます。

職務経歴書に書きたいこと

  • 店の数字を集計・分析し、改善策を考えた経験
  • 本部や他店に向けて提案・報告した経験と、その結果
  • 複数店舗やエリアの取りまとめ、新店の立ち上げ支援
  • Excelでの集計・グラフ作成、資料づくりのスキル
  • 取引先やテナント(商業施設)との調整経験

記入例

【取り組み】エリア9店舗の売れ筋データを毎週集計し、店ごとの品ぞろえの差を本部の商品部に報告。提案した追加発注の基準が2025年秋からエリア全店で採用され、シーズン末の在庫を前年より約15%減らしました

ポイント

  1. 自分の店の外まで影響を広げた経験は、本部職で求められる力に直結します。
  2. 提案が採用された結果を数字で書いているので、分析だけで終わらない人だと伝わります。

よくある落とし穴

職務経歴書の中身が、接客や売場の話だけになってしまうケースです。本部職の採用担当が知りたいのは、店の外の人を巻き込んだ経験です。店長会議での発表や、本部への改善提案などを探して書きましょう。

あわせて読みたい:個人営業の職務経歴書の書き方

2026年の店長・販売職とAI:職務経歴書にどう書くか

ChatGPTやMicrosoft Copilotなどの生成AIは、店舗の仕事にも少しずつ入ってきています。総務省の「令和8年版 情報通信白書」の企業向け調査では、業務の種類ごとに生成AIの活用状況を尋ねたところ、日本では「営業・販売」で活用しているという回答が約6割でした。ただし、これは店舗の販売だけでなく営業も含む区分です。

AIをどこまで使うか、どこまで求めるかは、応募先の規模・業界・社内ルールによって大きく違います。IPAの「DX動向2026」では、AIを導入している企業は従業員1,001人以上で8割近くでしたが、101人以下では16.6%にとどまりました。AIを使った経験がないからといって、それだけで不利になるわけではありません。

目安は求人票です。「生成AI」「AIツール」などの記載があれば具体的に書き、記載がなければ1〜2行で触れる程度で十分です。

店長・販売職で現実的なAIの使い方

店舗の仕事でAIが役立つのは、接客そのものではなく、その周りの「書く・まとめる」作業です。2026年時点では、次のような使い方が現実的です。

  • POP・SNS投稿文の下書き:新作やセールの告知文、商品の特長を伝える短い文の案をいくつか出してもらう
  • シフト作成の補助:スタッフの希望や時間帯ごとの必要人数を整理し、組み方の案を考える材料にする
  • 売上データの振り返り:Excelの日次売上や客数の表から、曜日・時間帯ごとの傾向を洗い出す手助けにする
  • 接客マニュアル・研修資料のたたき台:店のルールや声かけの例を、新人にわかりやすい手順書の形に整える
  • スタッフへの連絡文:店長会議の内容や、売場変更の指示を短くまとめて共有する

どれも、最終的に判断してお客様やスタッフと向き合うのは自分です。採用担当が知りたいのは、AIを使ったことそのものより、浮いた時間を何に使ったかだと考えられます。店長なら、売場に立つ時間やスタッフと話す時間に回した、という書き方が伝わりやすいでしょう。

書き方:「何の業務で・どう使い・何が変わったか」

「AIを使った」とだけ書いても、どの程度使えるのかは伝わりません。業務・使い方・変化の3つをセットで書きます。記入例ではPCスキル欄に1行だけ入れていますが、職務経歴の【取り組み】などで詳しく書くなら、次のようにします。

× NG例

業務効率化のため、生成AIを積極的に活用しました。

ここが惜しい

  1. 何の業務に使ったのかがわからず、店舗の仕事にどう役立てたのか判断できません。
  2. 「積極的に」は本人の感想です。何がどれだけ変わったのかが書かれていません。

○ OK例

【取り組み】社内で認められたツールで店舗SNSの投稿文の下書きを作成(2025年10月〜)。商品の特長と伝えたい点を自分で決めてから下書きを頼み、表現と価格・在庫の情報は必ず確認して投稿。1本あたりの作成時間が約40分から約15分になり、投稿を週2回から週4回に増やしました。

ここが評価される

  1. 「店舗SNSの投稿文の下書き」と、使った業務が具体的です。
  2. 「社内で認められた」「必ず確認」の一言で、ルールを守り、出力をうのみにしない人だと伝わります。
  3. 短縮した時間を投稿の回数に回したことで、効率化が集客につながる使い方だとわかります。

書くときの注意点

  • お客様の名前・連絡先・購入履歴など、顧客名簿の情報は入力しない。スタッフの個人情報や、店の売上・仕入れなど社外に出せない数字も同じです
  • 職務経歴書には「社内ルールに沿って」「社内で認められたツールで」と添える
  • AIが出した文面や数字は、自分で確認したことを書く。価格や在庫の誤りは、お客様の信頼を損なうためです
  • 盛らない。数回試した程度なら「活用」とは書かず、面接で具体的に説明できる範囲にとどめる

AIを使っていない・禁止の職場だった人は

店舗では、仕事用のパソコンが限られていたり、情報漏えいを防ぐために生成AIの利用を禁止したりしている会社も少なくありません。前述のとおり、規模の小さい企業ではAI自体を導入していないことも多く、使っていないことを気にする必要はありません。

代わりに書けるのは、AIを使うときにも土台になる力です。たとえば「Excelで時間帯別の客数を集計し、シフトを組み直した」「新人研修シートを作り、教え方をそろえた」といった、データを扱う力と仕事の仕組みを整えた経験です。新しいPOSレジや在庫管理システムの導入に対応した経験も、変化に適応できる根拠になります。

実績の数字が書けないときの対処法

販売の仕事は、個人の目標がなかったり、店の外の要因で売上が動いたりと、数字を書きにくい場面があります。それでも、見る角度を変えれば書ける数字は必ずあります。

個人の売上がなく、店舗の数字しかない

店全体の予算達成率や前年比を書いたうえで、自分の役割を明記します。「スタッフ8名の店舗で、2025年度の店舗売上は前年比105%。自分は顧客名簿の管理とイベントの企画を担当」のように書けば、チームの成果の中での貢献が伝わります。担当していた売場や商品分野の売上があれば、それも使えます。

アルバイト・パートの経験しかない

雇用形態にかかわらず、経験は職務経歴として書けます。勤務期間・週の勤務日数・担当していた業務を書き、任された役割を加えましょう。「レジ締めを任された」「新人4名の教育を担当」「時間帯責任者として3名を取りまとめた」などは、正社員の求人でも評価される経験です。

売上が落ちた時期がある

店舗の休業や商業施設の改装、近くへの競合店の出店など、自分ではどうにもできない理由で売上が落ちることがあります。その場合は、比べる基準を変えます。「エリア全体が前年比88%の中、担当店は前年比95%」のように、ほかの店と比べた数字を示しましょう。売上以外に、人件費の削減や在庫の圧縮など、守りの成果を書くのも有効です。

正確な数字を覚えていない

評価面談の資料、表彰の記録、自分で付けていた手帳などを見返すと、思い出せる数字があります。どうしてもわからない場合は「約」を付けた概数で書き、面接で聞かれても説明できる範囲にとどめます。盛った数字は、面接での質問ですぐにわかってしまいます。

あわせて読みたい:アピールできる実績がない人の職務経歴書の書き方

提出前のチェックリスト

書き終えたら、提出前に次の項目を確認しましょう。

  • 職務要約に、業態・立場・店の規模・一番の実績が入っている
  • 店ごとに、立地・スタッフ数(内訳)・年商など規模がわかる情報を書いている
  • 実績に、達成率だけでなく前年比や順位が書かれている
  • 客単価・セット率・人件費率・顧客数など、売上の中身がわかる数字を1つ以上入れている
  • 店長は育成・シフト・採用など人に関わる成果を、販売スタッフは任された役割を書いている
  • AIなどのツールを書く場合、業務・使い方・変化をセットにし、顧客情報を扱っていないことがわかる
  • A4で1〜2枚に収まり、お客様の個人情報や社外秘の数字を書いていない

状況別の無料テンプレート

ブランク、転職回数、未経験…気になる事情があるなら、状況別の記入見本も


職種の書き方はこの記事で、事情の伝え方は状況別の記入見本で。2つを組み合わせれば、書きにくいところも迷わず書けます。

よくある質問

店長経験がない販売スタッフでも、店長候補の求人に応募できますか?

応募はできます。副店長や時間帯責任者、新人教育の担当など、店長の仕事の一部を任された経験を具体的に書きましょう。個人売上やセット率で店舗の上位にいたことも、店を引っぱる力の裏付けになります。

異動が多く、店舗ごとの実績がまとまりません。

店舗ごとに期間を区切って書けば問題ありません。すべての店で数字を書く必要はなく、成果がはっきりしている店を中心に書きます。着任してから短い期間で数字を変えた経験があれば、立て直しができる人として強みになります。

アパレルから飲食など、別の業態に移っても経験は評価されますか?

評価されます。予算管理・シフト作成・スタッフ育成・接客の考え方は、業態が変わっても通じる経験です。応募先の業態で使われる数字(飲食ならFL比率など)に近い経験があれば、意識して書きましょう。

生成AIを使ったことがないのですが、書かないと不利ですか?

求人票に「生成AI」などの記載がなければ、書かなくても問題ありません。会社の規模や方針によって、AIの導入状況は大きく違います。Excelでの集計やマニュアルづくりなど、仕事を整えた経験のほうが、店長・販売職では伝わりやすいことも多いです。

売上の数字を職務経歴書に書いても、守秘義務の問題はありませんか?

会社によっては、売上額を社外に出さないよう決めていることがあります。迷う場合は、金額を伏せて達成率・前年比・順位などの割合で書けば、成果は十分に伝わります。お客様の名前など個人情報は、どの場合も書きません。

この記事の記入例テンプレートを無料でダウンロード

Word・Excel・PDFの3形式に対応。空欄テンプレートと記入見本のセットです。

Author

佐藤 大貴

レジュメラボ編集責任者/アースダイバー代表

佐藤 大貴

人材紹介の会社で、キャリア系メディアの編集長をしていました。転職やキャリアをテーマにした記事づくりに長く関わり、2019年にアースダイバー株式会社を立ち上げました。編集長時代、たくさんの求職者の方やキャ…

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