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書き方ガイド
大手で10年近く働いてきた。実績もそれなりにある。それなのにベンチャーに応募しようとすると、急に自信がなくなる。「大手の看板があったからでは」「分業に慣れた人は動けないと思われないか」「給料の話はどう書けばいいのか」。大手からベンチャーへ移る人の多くが、書類の段階でこうした迷いを抱えます。
大手での経験は、それだけで不利になるものではありません。ただし、同じ実績でも書き方しだいで「組織の力」に見えたり「本人の力」に見えたりします。ベンチャーの採用担当が知りたいのは、会社の看板を外したとき、この人は自分で何をしてきたかです。
この記事では、大手通信会社で法人営業と新サービスの企画を10年半担当してきた人の記入例をもとに、大手の経験をベンチャーで使える形に言い換える方法を解説します。応募先の成長段階ごとの書き分け方や、面接で「なぜ大手を辞めてまで」と聞かれたときの答え方も紹介します。
この記事でわかること
無料テンプレート
大手からベンチャーへ転職する人の職務経歴書、記入見本つきのテンプレートがあります
この記事の記入例と同じ形式で、Word・Excel・PDFの3形式。空欄のテンプレートと記入見本がセットになっています。
まずは完成イメージです。従業員約12,000名の大手通信会社で、法人営業を7年、中小企業向けの新サービスの企画を3年半担当してきた人が、法人向けITサービスのベンチャーの事業開発・企画職に応募するケースを想定しています。職務経歴の後ろに「ベンチャーで活かせること」という欄を設け、転職の理由と大手での経験の活かし方をまとめています。画像をタップすると拡大できます。

この記入例と同じ形式のテンプレートを、Word・Excel・PDFの3形式で無料で用意しています。空欄のテンプレートと記入見本の2点セットです。
書き方に入る前に、ベンチャーのような小さな組織が転職者をどう迎えているかを、厚生労働省の調査で見ておきます。ここで使う「令和7年転職者実態調査」は、事業所(職場)の規模別に結果を出しています。会社全体の規模ではありませんが、ベンチャーの多くは、この区分でいえば小さい側に入ります。
3つの表を重ねた編集部の読みは、こうです。小さな職場ほど、転職者を時間をかけて育てる相手ではなく、入ってすぐ自分で動ける経験者として迎えています。
この調査では、今後3年間に転職者を採用する予定がある事業所に、新卒者と転職者のどちらを優先したいかを聞いています。「転職者を優先して採用したい」と答えたのは、1,000人以上の事業所では13.3%でした。これが30〜99人では41.4%、5〜29人では40.2%にのぼります。

出典:令和7年転職者実態調査の概況(厚生労働省) 表7
1,000人以上の事業所では「どちらとも言えない」が67.1%と多くなっています。編集部の読みでは、大きな職場では新卒を採って育てる仕組みと中途採用が並んでおり、小さな職場では、その育てる仕組みを持たない分、すでに経験のある人に頼っていると考えられます。ベンチャーにとって中途採用は、いま組織に足りない経験を、すぐに埋めるための手段です。
応募する側から読み直すと、職務経歴書で示すべきなのは「大手にいたこと」ではなく、応募先にいま欠けている経験を持っていることです。記入例が職務要約で、新サービスを「顧客約40社へのヒアリングから試行、提供開始まで」進めた経験を前に出しているのは、事業をつくる段階のベンチャーが欲しい経験だからです。
同じ調査で、転職者に教育訓練を行ったかを見ると、1,000人以上の事業所は97.5%が実施し、実施しなかったのは2.0%でした。規模が小さくなるほど「実施しなかった」は増え、5〜29人の事業所では18.5%、約5か所に1か所です。

出典:令和7年転職者実態調査の概況(厚生労働省) 表6
小さな職場でも8割は何らかの教育訓練をしているので、「入ったら放っておかれる」とまでは言えません。ただ、大手のように入社時の研修や手順書、相談できる専任の部署がそろっている前提では動けない、と考えておくほうが安全です。
編集部の読みでは、採用の現場で「大手の人は分業や指示がないと動けないのでは」と心配されることがあるのは、この差があるからです。その心配に答えるのは意気込みではなく、自分で手を動かしてきた作業の具体例です。記入例の「ベンチャーで活かせること」欄で、ヒアリングの設計から料金プランの収支の試算、Web申込画面の要件づくりまでを並べているのは、この点に先回りするためです。
転職者の賃金を決めるときに考慮した要素(複数回答)を見ると、「前職の賃金」は1,000人以上の事業所で48.1%、5〜29人の事業所では24.4%でした。反対に「賃金の世間相場」は、1,000人以上で25.7%、5〜29人で36.4%と、小さな職場のほうが多くなっています。

出典:令和7年転職者実態調査の概況(厚生労働省) 表5
賃金の水準そのものも、平均で見ると規模で差があります。厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」では、30〜34歳の所定内給与(残業代などを除いた月の給与)の平均は、大企業(常用労働者1,000人以上)で34万4,600円、小企業(10〜99人)で28万6,500円でした。平均どうしの比較なので、個々のベンチャーの給与を示すものではありません。
2つの資料を合わせた編集部の読みは、こうです。大手での給与は、ベンチャーでの給与を決める物差しになるとは限りません。だからこそ、待遇の変化を理解したうえで応募していることを、書類で一言示しておく価値があります。記入例の【働き方について】は「規模や待遇の変化も理解したうえで、担う範囲の広さを重視しています」と書いています。具体的な金額や条件は書類に書かず、面接や内定後に確かめましょう。
まとめると、大手からベンチャーへ移る人の職務経歴書では、応募先に足りない経験を持ち、研修や分業がなくても自分で動け、待遇の変化も理解している人だと、事実で伝えられるかどうかで差がつきます。ここからは、採用担当が書類で確かめていることを整理します。


こうした変化と採用の現場でよく見られる傾向を踏まえると、ベンチャーの採用担当は大手出身の応募者の書類から、次の3つを確認しています。
大手出身の人の書類で弱くなりやすいのは、1つ目と2つ目です。大きな案件や全社のプロジェクトほど、関わった人が多く、自分の担当範囲がぼやけやすいからです。次の章では、この2つを項目ごとの書き方に落とし込みます。
ここからは項目ごとに、NG例とOK例を並べて解説します。OK例は記入例からの引用です。
職務要約は、採用担当が最初に読む部分です。大手の人ほど「大型案件」「全社横断」といった会社の規模を表す言葉に頼りがちですが、ベンチャーの採用担当が知りたいのは自分の立場と、担った範囲です。
× NG例
大手通信会社にて、法人営業および新規サービスの企画に従事してまいりました。大手企業を中心とした大型案件を多数担当し、全社横断プロジェクトにも参画するなど、幅広い経験を積んでまいりました。今後はベンチャー企業のスピード感の中で、さらに成長したいと考えております。
ここが惜しい
○ OK例
大手通信会社の株式会社サンプル通信で10年半、法人向けサービスの営業(7年)と企画(3年半)を担当してきました。(中略)企画では中小企業向けの新サービスを主担当として立ち上げ、顧客約40社へのヒアリングから試行、提供開始までを進め、契約数は1年で約1,800社です。今後は意思決定の速い環境で、事業の成長に直接責任を持ちたいと考えています。
ここが評価される
新サービスの立ち上げや業務の改善など、仕組みが整っていない状態から物事を進めた経験があれば、職務要約の中で数字とともに見せましょう。データの章で見たとおり、小さな職場は「いま足りない経験」を持つ人を探しています。ゼロから関わった仕事は、大手出身の人がベンチャーに示せるいちばんの材料です。
職務経歴は、大手出身の人の書類でいちばん差がつく項目です。下の画像の3つのポイントを押さえると、同じ経験でも「組織の力」ではなく「本人の力」として読まれます。

× NG例
法人営業本部 第一営業部 1G(重点顧客担当)
重点顧客のアカウントプランを策定し、大型案件の受注に貢献。2021年度 本部長賞受賞。
ここが惜しい
○ OK例
法人営業本部 第一営業部(大企業担当)
【業務】製造業・物流業の大企業4社を担当(年間取引額 計約15億円)
【実績】物流会社の全国約280拠点のネットワーク刷新を受注(2021年度、5年契約・総額約6億円)。先方の情報システム・総務・経理など5部署と調整し、社内のSE・保守担当8名の提案チームを取りまとめて、約1年で受注
ここが評価される
大手の職務経歴書で見落としやすいのが、社内でしか通じない言葉です。「1G」「重点顧客」「アカウントプラン」「本部長賞」は、社内では説明不要でも、ベンチャーの採用担当には意味が伝わりません。部署名は正式名称に担当範囲を添え、表彰は「部内14名中2位」のように基準がわかる書き方に置き換えます。
部署の異動は「何が変わったか」で書く
大手では数年ごとに異動があり、部署名だけが並ぶと経歴が読み取りにくくなります。記入例のように部署ごとに「中堅・中小企業担当」「大企業担当」「企画担当3名のうち主担当」と担当や立場を添えると、営業から企画へと役割が広がった流れが伝わります。
記入例では、職務経歴の後ろに「■ベンチャーで活かせること」という欄を設けています。職務経歴だけでは伝わりにくい「なぜベンチャーなのか」「大手の経験がどこで役立つのか」を、4つの見出しでまとめる欄です。
× NG例
■ベンチャーで活かせること
大手企業で培った幅広い知見とネットワークを活かし、御社の事業拡大に貢献したいと考えています。大企業の意思決定の遅さに限界を感じ、裁量の大きい環境を求めて転職を決意しました。
ここが惜しい
○ OK例
【大手での経験の活かし方】大企業との長期の商談(関わる部署が多い案件を約1年かけて受注)の経験は、大企業への販売や提携を進める場面で活かせます。(中略)
【自分で手を動かしてきたこと】ヒアリングの設計と実施、料金プランの収支の試算、Web申込画面の要件づくり、営業向け説明資料の作成まで、自分で担当しました。
ここが評価される
4つの見出しのうち、【転職を考えた理由】は「新サービス企画で、顧客の声を聞いて試し、すぐ直す仕事にやりがいを感じました」と、実際の仕事から書き起こしています。大手への不満から書くと、どれだけ言葉を選んでも「同じ不満をまた持つのでは」と読まれます。理由は、やりがいを感じた仕事の延長線で書きましょう。
待遇の変化にも一言ふれておく
データの章で見たとおり、小さな職場ほど前職の賃金をそのまま物差しにはしません。記入例の【働き方について】のように、規模や待遇の変化を理解したうえで何を重視して選んでいるかを一言書いておくと、採用担当の不安を減らせます。具体的な条件は面接で確認しましょう。
職務経歴の中から、応募先で使える経験を3つ程度に絞ります。大手の人は「社内調整力」と書きがちですが、そのままでは大きな組織の中だけで通じる力に見えます。
× NG例
・法人営業
・大手企業との折衝力
・社内調整力
ここが惜しい
○ OK例
・法人向けIT・通信サービスの提案営業(中堅・中小企業から大企業まで、7年)
・顧客ヒアリングから試行・提供開始まで、新サービスを立ち上げた経験(契約数 約1,800社)
・立場の違う関係者の利害を整理し、合意をつくって物事を前に進める調整力
ここが評価される
自己PRでは、大手で身につけた「型」より、自分で考えて動いた場面を書きます。主語が「会社」や「チーム」になっていないかを確かめましょう。
× NG例
大手企業で10年間働き、組織の中で成果を出すためのビジネスマナーや仕事の進め方を身につけました。御社でも即戦力として、事業の成長に貢献できると考えています。
ここが惜しい
○ OK例
顧客の声を聞き、小さく試して改善する力
新サービスの企画では、約40社へのヒアリングで課題を整理し、試行版を20社に提供しました。利用状況と意見をもとに料金プランと機能を見直し、提供開始から1年で約1,800社の契約につなげました。
ここが評価される


ひと口にベンチャーといっても、社員が十数名の創業期と、数百名に増えて上場を準備している段階とでは、大手出身の人に期待する役割がまったく違います。求人票や会社のサイトで社員数・設立年・資金調達の状況を確かめ、どの段階にあたるかを見てから書き分けましょう。
| 応募先の段階 | 採用担当が気にすること | 前に出したい経験 |
|---|---|---|
| 創業期(社員が数十名まで) | 役割の決まっていない仕事を、自分で手を動かして進められるか | 自分で担当した作業、少ない人数・予算で出した成果 |
| 拡大期(社員が数十〜数百名) | 人が増えても回る仕組みや、チームを任せられるか | 手順・ルールづくり、メンバーの育成、採用への関わり |
| 上場準備・上場後 | 規程や管理の体制を、事業の速さを落とさずに整えられるか | 規程・内部統制・予算管理などを整えた経験 |
| 大企業と取引・提携するベンチャー | 大企業の意思決定の進み方を知り、商談や提携を前に進められるか | 関係部署の多い案件の進め方、稟議を通した経験 |
創業期の会社には、営業の資料も料金表も、手順書もまだそろっていないことがよくあります。大手出身の人に最も気にされるのは、誰も段取りをしてくれない状態で動けるかです。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
【取り組み】社内の新規事業公募に応募し、メンバー2名で中小企業向けの研修サービスを試作。予算30万円の範囲で案内ページと申込フォームを自作し、3か月で試験導入6社を獲得
ポイント
よくある落とし穴
大手での役職や部下の人数を前に出しすぎるケースです。創業期の会社では、まずプレーヤーとして動けるかが見られます。管理職の経験は書いてよいですが、同じくらいの行数で「自分で手を動かした仕事」も書きましょう。
社員が急に増える段階では、「人によってやり方が違う」「新しく入った人が育たない」といった悩みが出てきます。ここでは大手で当たり前だった仕組みや手順をつくる経験が強みになります。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
【取り組み】新人営業向けの提案手順を1枚のチェックリストにまとめ、同行の回数を減らしても提案の質がそろうように見直し。新人3名の初受注までの期間を平均約6か月から約4か月に短縮
ポイント
よくある落とし穴
「大手の管理手法を導入したい」と書くケースです。拡大期の会社は、速さを保ちながら整えたいと考えています。導入したい仕組みではなく、過去に整えた仕組みと、その結果で示しましょう。
上場を目指す段階では、規程づくり、内部統制、予算管理、情報管理など、大手では整っていた管理の仕組みが一気に必要になります。経理・法務・人事など管理部門の人にとっては、大手の経験がいちばん直接に活きる段階です。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
【担当】営業部門の契約審査の運用(年間約300件)。審査基準を一覧にまとめ、定型の契約は営業部内で判断できるよう見直し、法務部への依頼を約4割削減
ポイント
よくある落とし穴
大手の規程や様式を「そのまま使える」と書くケースです。社内の資料を持ち出すことはもちろんできません。自分が整えた経験と考え方で示しましょう。
大企業を顧客や提携先にするベンチャーでは、大企業の中で物事がどう決まるかを知っていること自体が強みです。記入例の人物が応募するのも、この段階の会社です。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
【大手での経験の活かし方】大企業との長期の商談(関わる部署が多い案件を約1年かけて受注)の経験は、大企業への販売や提携を進める場面で活かせます。
ポイント
よくある落とし穴
「大手との人脈」を強みに書くケースです。前の会社の顧客との関係は会社のものでもあり、転職後にそのまま使えるとは限りません。人脈ではなく、大企業の案件を進めた「やり方」を書きましょう。

AIの使い方や、どの程度の活用を求めるかは、応募先の規模・業界・社内ルールによって大きく違います。IPA(情報処理推進機構)の「DX動向2026」では、AIを導入している企業は従業員1,001人以上で8割近くにのぼる一方、101人以下では16.6%にとどまります。
規模の小さな会社全体では導入が少なめですが、法人向けのITサービスを手がけるベンチャーのように、日常的に使っている会社もあります。AIの経験がないからといって、書類選考で不利になると考える必要はありません。まず求人票に「生成AI」「AIツール」などの記載があるかを確かめ、記載があれば具体的に、なければツール欄に1行添える程度にとどめましょう。
大手では、会社が審査して認めたツールが配られ、使ってよい業務や入力してはいけない情報がルールで決まっていることがほとんどです。ベンチャーでは、どのツールを使うか、どこまで任せるかを、現場で決める場面も出てきます。
だからこそ、大手でルールに沿って使ってきた経験は、ベンチャーでは「安全な使い方を自分で組み立てられる力」として読まれます。同じIPAの調査では、AIの用途として「文書・音声の要約、翻訳、校正」が82.5%と最も多く挙がっています。営業や企画の仕事なら、次のような使い方が現実的です。
記入例では、ツール・PCスキル欄に1行だけ書いています。使った業務・使い方・情報の扱いの3つがそろっていれば、1行でも十分に伝わります。
× NG例
生成AI:業務効率化のため日常的に活用
ここが惜しい
○ OK例
生成AI:ヒアリング記録の要約下書き(社内承認ツールのみ、顧客名なし、自分で確認)
ここが評価される
応募先が求人票でAIの活用を求めている場合は、職務経歴の【取り組み】に「何が変わったか」まで書く方法もあります。その場合も、作業時間などの数字は実際に測った範囲で書きましょう。
大手からの転職で特に気をつけたいのは、前の会社でつくったプロンプト(AIへの指示文)や、AIで整理した社内資料を持ち出さないことです。社内でつくったものは、会社の情報です。
情報管理を理由に生成AIの利用を禁じている大手は珍しくなく、使っていないことを気にする必要はありません。ルールを守って顧客の情報を扱ってきたこと自体が、ベンチャーでも信頼される姿勢です。
代わりに、仕事のやり方を自分で変えた経験を書きましょう。記入例の「紙の申込書をWeb申込に切り替え、申込から利用開始までを平均14日から5日に短縮」のような改善は、AIと同じく、新しい道具や仕組みを取り入れて成果を出せる力を示します。

大手出身の応募者は、面接でほぼ必ず「なぜ大手を辞めてまで」と聞かれます。答えの中身は、職務経歴書の「ベンチャーで活かせること」欄と同じ流れにそろえましょう。書類と面接で話がずれないことが、そのまま「よく考えて決めた転職だ」という証拠になります。
「なぜ、大手を辞めてまでベンチャーに来たいのですか」
大手への不満ではなく、やりがいを感じた仕事から話し始めます。
例:「新サービスの企画で、顧客約40社の声を聞いて試行版をつくり、意見をもとにすぐ直す仕事に手ごたえを感じました。同じ進め方で、事業の成長に直接責任を持てる環境で働きたいと考えています」
「大手は意思決定が遅い」は、事実でも口にしないほうが無難です。
「年収が下がるかもしれませんが、大丈夫ですか」
理解していることと、何を重視しているかを短く答えます。
例:「条件が変わる可能性は理解しています。そのうえで、担う範囲の広さを重視して応募しました。具体的な条件は、ご提示いただいた内容をもとに検討します」
希望の金額を聞かれたら、生活に必要な水準を根拠とともに伝え、「大手と同じでないと困る」という言い方は避けます。
「資料づくりや細かい作業も、自分でやってもらいますが」
「できます」と答えるだけでなく、実際に自分でやってきた作業を挙げます。
例:「企画では、ヒアリングの設計と実施、料金プランの収支の試算、Web申込画面の要件づくり、営業向けの説明資料まで自分で担当しました」
職務経歴書の【自分で手を動かしてきたこと】と同じ内容を話せば、書類の裏付けになります。
「方針がよく変わります。合わなかったら、また辞めませんか」
変化への向き合い方を、過去の経験で答えます。
例:「試行版を20社に提供した際、利用状況を見て料金プランと機能を見直しました。方針が変わったときは、小さく試して数字で確かめる進め方で対応します」
「変化に強いです」と言い切るより、変化にどう対応したかの事実のほうが伝わります。

書き終えたら、提出前に次の7項目を確認しましょう。
最後に、職務要約・職務経歴・自己PRで同じ数字を使っている箇所を突き合わせ、達成率などの計算が合っているかも確かめましょう。
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大手で積んだ経験の伝え方が整ったら、次は実績の書き方です。職種別の記入見本をかたわらに、望む企業の「会いたい」を引き寄せましょう。
会社名はそのまま書いて問題ありません。事業内容と従業員数も書いておくと、どんな環境で働いてきたかが正しく伝わります。大切なのは、会社名に頼らず、自分の立場と担当した作業、数字の成果を分けて書くことです。
書いてかまいません。ただし「本部長賞」のような社内の名前だけでは、ベンチャーの採用担当には基準がわかりません。「部内14名中2位」「全社約300名の営業から5名を選出」のように、何人の中でどう評価されたのかがわかる書き方にしましょう。
評価されないわけではありません。特に拡大期の会社では、チームをまとめた経験が求められます。ただし創業期の会社ほど、プレーヤーとして動けるかも見られます。部下の人数だけでなく、自分で手を動かした仕事も同じくらい具体的に書きましょう。
応募できます。新規事業でなくても、業務の改善や新しい顧客層の開拓など、決まった手順がない状態から進めた仕事があれば、それを具体的に書きましょう。なお、反対にベンチャーから大手へ移る人の書き方は、レジュメラボの別の記事で紹介しています。
AIの活用をどの程度求めるかは応募先によって大きく違い、経験がないことだけで不利になるとは限りません。求人票にAIの記載がある場合は、紙の手続きをWebに切り替えた経験など、新しい仕組みを取り入れて仕事を変えた経験を具体的に書きましょう。
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