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データアナリスト(データ分析職)の職務経歴書の書き方|採用担当に伝わる記入例と無料テンプレート

データアナリスト(データ分析職)の職務経歴書の書き方|採用担当に伝わる記入例と無料テンプレート

データアナリストの職務経歴書で評価されるのは、使える技術の多さではありません。「分析でビジネスの何を動かしたか」が具体的に伝わるかどうかです。SQLやPythonを並べただけでは、採用担当は「入社後に成果を出せる人か」を判断できません。

2026年の今は、SQLの下書きや定型の集計、文章の分類を生成AIに任せられる場面が増えました。ただし、採用担当が知りたいのは「AIを使えます」ではありません。AIで分析の速さや範囲をどう変え、その正しさをどう確かめたかが、分析職としての新しい評価軸です。

この記事では、EC事業会社でデータアナリストとして働く6年目の記入例をもとに、項目ごとの書き方と、なぜそう書くと評価されるのかを解説します。ビジネスアナリスト・マーケティング分析・データサイエンティスト・BI/データ基盤寄り・生成AI活用推進寄りの5つのポジション別の書き分け方と、AI活用の経験の書き方も紹介します。

この記事でわかること

  • データアナリストの職務経歴書の完成イメージ(記入例)
  • 公的データ・転職市場データから見た、企業が分析人材に求めるもの
  • 項目別の書き方と、OK例・NG例の違いの理由
  • ポジション別の書き分け方と記入例
  • 生成AI・LLMの活用経験を職務経歴書に書くときのコツと注意点

無料テンプレート

データアナリストの職務経歴書、記入見本つきのテンプレートがあります

この記事の記入例と同じ形式で、Word・Excel・PDFの3形式。空欄のテンプレートと記入見本がセットになっています。

データアナリストの職務経歴書の記入例

まずは完成イメージです。Web広告代理店で4年間広告運用を経験したあと、EC事業会社に移ってデータアナリストとして5年半働いている人を想定しています。画像をタップすると拡大できます。

データアナリストの職務経歴書の記入例(EC事業会社・分析職6年目)
データアナリストの職務経歴書の記入例(A4・2枚)

この記入例と同じ形式のテンプレートを無料で用意しています。Word・Excel・PDFの3形式で、それぞれ空欄テンプレートと記入見本の2点セットです。

データで見る:分析職の転職で、職務経歴書が合否を分ける理由

書き方の前に、分析職の転職市場と、企業が専門職の転職者に何を求めているのかをデータで確認しておきましょう。なお、公的な統計には「データアナリスト」だけを切り出した区分がありません。そのため、分析職を含む近い区分のデータを使い、範囲はその都度注記します。

IT系の求人倍率は12倍超。分析職を含む区分の求人は多い

転職サービスdodaの集計では、2026年8月の転職求人倍率は全体で2.86倍でした。職種別に見ると、「エンジニア(IT・通信)」は12.04倍と、全職種で最も高い水準です。「企画・管理」も3.28倍で、全体を上回っています。

職種別の転職求人倍率(doda 2026年8月)
職種別の転職求人倍率(2026年8月)

出典:doda「転職求人倍率レポート」データ(パーソルキャリア)(2026年9月17日発表・2026年8月分)

dodaの職種区分には「データアナリスト」という項目はありません。分析職の求人は、データ基盤やエンジニアリング寄りなら「エンジニア(IT・通信)」、事業企画やマーケティング寄りなら「企画・管理」に含まれると考えられます。どちらの区分でも求人は多く、応募先の選択肢は広い状況です。

ただし、求人倍率が高いことは「書類が通りやすい」ことを意味しません。分析職の求人は、求めるスキルや担当範囲が会社ごとに大きく異なります。応募先が求める役割と、自分の経験がどれだけ重なるかを書類で示せるかが、通過を左右します。

企業が専門職の転職者に期待するのは「即戦力」と「専門知識」

厚生労働省が2026年9月に公表した「転職者実態調査」では、事業所が転職者を採用した理由を職種別に調べています。データアナリストは「専門的・技術的な仕事」の区分に近い職種です。この区分には情報処理技術者のほか、医療・教育などの専門職も含まれる点に注意してください。

事業所が専門的・技術的な仕事で転職者を採用した理由(厚生労働省 令和7年転職者実態調査)
事業所が専門的・技術的な仕事で転職者を採用した理由

出典:令和7(2025)年転職者実態調査の概況(厚生労働省)(表4)

最も多いのは「経験を活かし即戦力になる」(64.1%)、次いで「専門知識・能力がある」(51.2%)です。「離職者の補充」(44.3%)を上回っており、欠員を埋めるだけでなく、経験と専門性を買って採用している事業所が多いことがわかります。

職務経歴書への落とし込み方

即戦力は「どんな課題に、どの技術を使い、どんな成果を出したか」をプロジェクト単位で書くと伝わります。専門知識は、技術名だけでなく「何年、どんな場面で使ったか」まで書くと実務のレベルが伝わります。

データ活用の最大の壁は「人材の確保」

情報処理推進機構(IPA)の「DX動向2026」では、データの整備・管理・流通に取り組む企業に課題を聞いています。最も多かったのは「人材の確保が難しい」で51.2%でした。「データの標準化が難しい」(36.8%)、「管理システムが整備されていない」(32.6%)を上回っています。

データ整備・管理・流通の課題(IPA DX動向2026)
データ整備・管理・流通の課題(上位3項目)

出典:DX動向2026(情報処理推進機構)(図表3-30)

同じ調査では、データを「全社で利活用している」企業は20.0%、「事業部門・部署ごとに利活用している」企業は39.9%でした。データを使い始めた企業でも、それを担う人が足りていない状況がうかがえます。

ただし、この「人材」は分析職だけでなく、データ基盤の整備や管理を担う人も含みます。そのため応募先によって、分析で施策を動かす人を求めているのか、データを整える人を求めているのかは異なります。職務経歴書では、自分がどちらの経験をどれだけ持っているかを書き分けることが大切です。

データアナリストの職務経歴書テンプレートを無料でダウンロード

採用担当がデータアナリストの職務経歴書で見ている3つのこと

ここまでのデータと、分析職の採用の現場でよく言われる傾向を踏まえると、採用担当は書類を読みながら次の3つを確認しています。生成AIで集計やコードの作成が速くなった今は、「何を問い、どう確かめ、何を動かしたか」の比重がさらに高まっていると考えられます。どの項目を書くときも、このどれかが伝わるかを意識しましょう。

  1. ビジネスへのインパクト分析の結果、施策の効果・売上・コスト・CVR(購入率)などの数字がどう動いたかが書かれているか。AIで作業が速くなった場合も、その結果どんな判断や施策につながったかまで見られます。
  2. 担当範囲と技術の使い方課題設定・集計・分析・提案・効果検証のどこを担い、SQL・Python・生成AIなどの道具をどう使い分けたか。AIに任せた部分と、自分で検証した部分の区別がつくかも含みます。
  3. 関係者を動かす力分析結果を、経営層や現場が判断・行動できる形で伝え、施策の実行につなげたか。AIの出力を含め、根拠と限界を添えて説明できるかが信頼につながります。

項目別の書き方:OK例とNG例の違い

ここからは項目ごとに、NG例とOK例を並べて解説します。同じ経験でも、書き方ひとつで採用担当の受け取り方は大きく変わります。

職務要約:分析で「何を動かした人か」を3〜5行で伝える

職務要約は、採用担当が最初に読む部分です。ここで「自社で活躍しそうか」の当たりをつけられます。業界・分析の対象領域・経験年数・主な技術・一番の成果を3〜5行にまとめます。

× NG例

大学卒業後、Web広告代理店を経て事業会社に転職し、データ分析業務に携わってまいりました。SQL、Python、Tableauなど幅広いツールを使いこなし、様々な分析を行ってきました。

ここが惜しい

  1. 「データ分析業務」「様々な分析」では、何のための分析をしてきたのかがわかりません。採用担当は自社の課題と近いかを判断できません。
  2. ツール名を並べても、それで何を実現したのかが書かれていません。技術の羅列は、どの応募者にも書ける内容です。
  3. 成果の数字がないため、分析が事業に役立ったのかどうかが伝わりません。

○ OK例

Web広告代理店で約4年間、EC・通販企業の広告運用と効果分析を担当しました。2021年から株式会社サンプルリビングでEC事業のデータアナリストとして約5年半、SQL・Python・Tableauを使い、課題設定から効果検証までを一貫して担当しています。休眠顧客施策では年間約1,200万円の粗利増(試算)につなげました。直近では生成AI(LLM)による問い合わせ分類を導入し、精度検証まで担当しました。

ここが評価される

  1. 「EC事業」で対象領域がわかり、前職の広告運用にも触れているので、マーケティングの現場を知る分析者だと伝わります。
  2. 生成AIは「導入した」だけでなく「精度検証まで」と書き、新しい手法を正しく使える人だと示しています。詳細は職務経歴に任せ、要約では1文で十分です。
  3. 「課題設定から効果検証まで」と担当範囲を明記しているので、どこまで任せられるかが判断できます。
  4. 粗利への影響を「試算」と正直に添えて数字で示しているので、成果の大きさと誠実さの両方が伝わります。

職務経歴:プロジェクトごとに「目的・役割・使用技術・成果」をセットで書く

職務経歴は、データアナリストの職務経歴書でいちばん重要な項目です。分析職は仕事がプロジェクト単位で進むことが多いため、プロジェクトごとに区切って書くと、何をしてきた人かが格段に伝わりやすくなります。下の画像の3つのポイントを押さえましょう。

1つのプロジェクトは、目的・役割・使用技術・成果の4点セットで書くのが基本です。

データアナリストの職務経歴の書き方のポイント(注釈付き)
職務経歴の書き方のポイント

画像の③のように、AIを使ったプロジェクトも同じ4点セットで書きます。違いは、成果に「精度をどう確かめたか」を加えることです。詳しくは後半のAIのセクションで解説します。

特に差がつくのが、プロジェクトの成果の書き方です。

× NG例

休眠顧客の分析を行い、再購入を促進するための施策を提案しました。Pythonで機械学習モデルを構築しました。

ここが惜しい

  1. 「分析を行い、提案した」で終わっていて、施策が実行されたのか、効果があったのかがわかりません。採用担当がいちばん知りたい「その後」が抜けています。
  2. 「機械学習モデルを構築」は手段です。何に使ったのかが書かれていないと、技術を使うこと自体が目的に見えてしまいます。自分の担当範囲も読み取れません。

○ OK例

目的:1年以上購入のない休眠顧客(約30万人)の再購入を増やす
役割:課題設定から分析、施策提案、効果検証まで一貫して担当
使用技術:SQL(BigQuery)、Python(scikit-learn)、Looker Studio
内容:購買履歴から再購入しやすさをスコア化し、上位20%にクーポンを配信
成果:配信群の再購入率8.4%(非配信の比較群3.1%)。クーポン費用を引いた粗利増は年間約1,200万円と試算

ここが評価される

  1. 配信しない比較群と比べた数字なので、施策の効果が「たまたま」ではないことが伝わります。
  2. スコア化という技術を「配信を上位20%に絞る」という判断に使ったことがわかり、技術の使い方が具体的です。
  3. クーポン費用を引いた粗利で書いているので、事業への貢献を正しく考えられる人だと評価されます。

成果は「比較の基準」とセットで書く

「再購入率8.4%」だけでは、高いのか低いのか判断できません。比較群・施策前・前年など、何と比べた数字なのかを必ず添えましょう。効果検証の設計ができることの証明にもなります。

活かせる経験・知識・スキル:「何ができるか」を3つに絞る

経験したことを全部並べるのではなく、応募先の仕事で使えるものを3つ程度に絞って箇条書きにします。技術名はテクニカルスキル欄に任せ、ここでは「技術を使って何ができるか」を書きます。

× NG例

・データ分析経験6年
・SQL、Python、Tableau
・論理的思考力

ここが惜しい

  1. 「データ分析経験6年」は職務経歴を読めばわかるため、ここで書く意味がありません。
  2. 技術名はテクニカルスキル欄と重複します。「論理的思考力」も抽象的で、何ができるかが伝わりません。

○ OK例

・ビジネス課題を分析できる問いに落とし込み、効果検証まで設計する力
・A/Bテストや比較群を使った施策の効果検証(必要サンプル数の設計、統計的検定)
・分析結果を経営層・現場が判断できる形にまとめる報告資料の作成

ここが評価される

  1. 課題設定・効果検証・報告という分析の流れに沿っていて、担当できる範囲が具体的にイメージできます。
  2. 求人票の「求める経験」と言葉をそろえて書くと、採用担当の目に留まりやすくなります。

テクニカルスキル:技術名に「何を・何年」を添える

分析職では、PCスキル欄を「テクニカルスキル」として、言語・DB・BIツール・統計/機械学習・クラウドなどの分類ごとに整理すると読みやすくなります。技術名には何に使ったか・何年使ったかを添えます。

× NG例

SQL、Python、R、Tableau、Power BI、Looker Studio、BigQuery、AWS、機械学習、統計、生成AI

ここが惜しい

  1. 経験の深さがわからず、どれも同じ重みに見えます。少し触っただけの技術も混ざっていると、面接で深掘りされたときに困ります。
  2. 「機械学習」「統計」「生成AI」だけでは、どの手法を使えるのか、何に使ったのかがわかりません。

○ OK例

SQL:BigQueryでの集計、ウィンドウ関数を使った分析クエリの作成(5年)
Python:pandasでのデータ加工、SciPyでの検定、scikit-learnでの予測モデル(4年)
BIツール:Tableauでのダッシュボード設計・運用(5年)、Looker Studio(3年)
生成AI・LLM:コード作成補助と自己レビュー(約2年)、LLMでの文章分類・精度検証(1年)

ここが評価される

  1. 使った環境(BigQuery)と経験年数があるので、実務のレベルが判断できます。
  2. ライブラリ名やツール名まで書くと、応募先の技術環境に合うかを採用担当がすぐ確認できます。
  3. 生成AIは「何に使い、出力をどう確かめたか」まで書くと、道具に頼りきりではないことが伝わります。

資格は必須ではありませんが、統計検定やG検定などは知識の裏付けとして評価されることがあります。実務経験が短い人ほど、資格で基礎知識を補足すると効果的です。

自己PR:強みは2つまで。「測る力」をAIの使い方でも示す

自己PRは「強み → それを発揮したエピソード → 結果の数字」の順に書くと説得力が出ます。分析職では、施策の効果を正しく測る力と、関係者を動かす力の2つが定番です。2026年は、AIの出力を確かめた経験を「測る力」のエピソードに加えると、強みが今の仕事に通じることを示せます。

× NG例

私の強みは分析力です。データから課題を見つけ出すことが得意で、多くの分析を行ってきました。最近は生成AIも使いこなし、分析のスピードを上げています。

ここが惜しい

  1. 「分析力」は分析職の応募者のほぼ全員が書く強みのため、これだけでは差がつきません。
  2. 「生成AIを使いこなす」は、何にどう使い、どう確かめたかがわからず、自己評価にとどまっています。
  3. 「スピードを上げた」に数字がなく、効果の大きさが伝わりません。

○ OK例

施策の効果を、正しく測れる形で設計する力
評価指標と比較の方法を、事前に施策担当者と合意しています。A/Bテスト計24本で開封率を平均18.2%から21.5%に改善し、LLMの導入時も人の分類との一致率を先に測って判断しました。

ここが評価される

  1. 「正しく測る」という分析職の核になる力を、事前の合意やA/Bテストの本数という具体的な事実で示しています。
  2. A/Bテストと生成AIの2つのエピソードで同じ姿勢を示しているので、新しい道具でも結果をうのみにしない人だと伝わります。
  3. 記入例では2つ目の強みとして「伝える力」も書いています。強みは2つまでに絞ると、それぞれの根拠が厚くなります。
記入見本つきのデータアナリスト向けテンプレートを見る

ポジション別:職務経歴書の書き分け方

同じデータ分析職でも、ポジションによって採用担当が見るポイントと、強調すべき経験は大きく変わります。まずは全体像を表で確認し、そのあと応募先に近いポジションの解説を読んでください。

ポジション採用担当が見るポイント強調したい経験・数字
事業会社のビジネスアナリスト経営・事業の判断に分析で関わった経験意思決定への貢献、売上・コストへの影響額
マーケティング分析施策の効果を正しく測り、改善した経験CVR・CPA・LTVの改善幅、効果検証の本数
データサイエンティスト(機械学習寄り)モデルを作り、業務で使われるまで運用した経験精度指標と、導入後のビジネス効果
BI・データ基盤寄りデータを整え、使われる仕組みを作った経験削減した工数、利用者数、データ量
生成AI・AI活用推進寄りAIを業務に組み込み、精度と効果を検証した経験回答・分類の精度、削減工数、利用部署数

事業会社のビジネスアナリスト

ビジネスアナリストは、経営や事業部門の意思決定を分析で支えるポジションです。高度な手法よりも、「どんな判断に、分析がどう役立ったか」が評価の分かれ目です。

職務経歴書に書きたいこと

  • 分析が使われた意思決定の場面(出店、価格、予算配分など)
  • 売上・コストなど事業の数字への影響
  • 依頼を待つだけでなく、自分から課題を設定した経験
  • 経営層・事業部門への報告の頻度や形式

記入例

【プロジェクト】店舗別の収益構造の分析(2025年4月〜9月)
役割:分析の設計と経営会議への報告
成果:不採算5店舗の改善案を提示し、うち3店舗の業態転換が決定。対象店舗の営業利益が前年より年間約3,000万円改善

ポイント

  1. 分析が経営会議の判断(業態転換)につながったことが明確です。
  2. 「5店舗中3店舗」と提案と採用の数を分けて書いているので、成果が誇張なく伝わります。

よくある落とし穴

「月次レポートを作成」のように、定例業務だけを書くケースです。レポートを見た人がどんな判断をしたか、レポートを変えたことで何が良くなったかまで書きましょう。

マーケティング分析

マーケティング分析では、広告・CRM・サイト改善などの施策の効果を測り、改善につなげる力が見られます。効果検証の設計を自分でできるかどうかが、大きなアピールポイントになります。

職務経歴書に書きたいこと

  • 担当したチャネル(広告、メール、アプリ、サイトなど)
  • A/Bテストなどの効果検証の本数と設計への関わり方
  • CVR・CPA・LTV(顧客生涯価値)などの改善幅
  • GA4や広告管理画面など、使ったツール

記入例

【プロジェクト】メールマガジンのA/Bテスト設計と効果検証(2022年4月〜2023年9月)
役割:テスト設計(必要サンプル数の算出)、統計的検定、改善提案(SQL、Python)
成果:計24本のテストを実施し、開封率を平均18.2%から21.5%に改善

ポイント

  1. テストの本数と改善幅の両方があり、継続的に改善を回してきたことが伝わります。
  2. 「必要サンプル数の算出」まで書くことで、検証を正しく設計できる人だとわかります。

よくある落とし穴

施策の担当者と分析者の役割があいまいなケースです。施策を企画したのが別の人なら「効果検証と改善提案を担当」のように、自分の担当を正確に書きましょう。

データサイエンティスト(機械学習寄り)

機械学習寄りのポジションでは、予測モデルなどを作る技術力に加えて、そのモデルが業務で使われ、成果につながったかが見られます。精度の数字だけでは、ビジネスでの価値は伝わりません。

職務経歴書に書きたいこと

  • 解いた課題と、機械学習を使った理由
  • 使った手法・ライブラリと、評価指標(AUCなど)
  • モデルの導入・運用の形(バッチ処理、API連携など)
  • 導入後のビジネス効果(売上、作業時間の削減など)

記入例

【プロジェクト】需要予測モデルの構築と発注業務への導入
使用技術:Python(LightGBM)、BigQuery、Cloud Functions
成果:予測誤差を従来の手法比で25%改善。発注担当の作業時間を週10時間削減し、欠品率を4.2%から2.8%に低減

ポイント

  1. 精度の改善と、業務上の効果(作業時間・欠品率)を分けて書いているので、価値が伝わります。
  2. 使った技術と運用の環境がわかるので、応募先の環境に合うかを判断しやすくなります。

よくある落とし穴

検証段階で終わったモデルを、導入済みのように書くケースです。実証実験で終わった場合は「検証で精度◯%を確認、導入は見送り」と正直に書き、見送りの理由と学びを添えると評価されます。

BI・データ基盤寄り

BIやデータ基盤寄りのポジションでは、データを集めて整え、社内の誰もが使える状態にした経験が見られます。作った仕組みが「どれだけ使われ、どれだけ手間を減らしたか」を数字で示すのがポイントです。

職務経歴書に書きたいこと

  • 構築したダッシュボードやデータマートの概要
  • 利用者数や利用部署の広がり
  • 削減した集計作業の時間
  • 扱ったデータの規模、使ったDWH・ETLツール

記入例

【プロジェクト】EC売上ダッシュボードの構築(2021年10月〜2022年3月)
目的:部署ごとにExcelで作っていた週次報告を一本化し、集計作業を減らす
役割:要件ヒアリング、集計設計、ダッシュボード作成(SQL、Tableau)
成果:週次報告の作成時間を部全体で月40時間から月6時間に削減。社内約80名が閲覧

ポイント

  1. 目的と作業時間の削減がセットなので、何のための仕組みで、どれだけ役立ったかが伝わります。閲覧者数で、実際に使われていることもわかります。
  2. 要件ヒアリングから担当していることで、利用者の目線で設計できる人だとわかります。

よくある落とし穴

作ったダッシュボードの数だけを書くケースです。数が多くても使われていなければ評価されません。利用者数や、ダッシュボードを見て行われた判断の例を添えましょう。

生成AI・AI活用推進寄り

社内の生成AI活用を進めるポジションや、LLM(大規模言語モデル)を使った仕組みを作るポジションも増えてきました。ここで見られるのは、AIを「入れた」ことではありません。精度をどう測り、業務で安心して使える水準まで持っていったかです。分析職が得意な「測る力」がそのまま活きる領域です。

職務経歴書に書きたいこと

  • AIを使った業務と、導入前の課題(作業時間、読み切れていなかったデータなど)
  • 評価の設計(評価用データの作り方、正答率・一致率などの指標)
  • もっともらしい誤り(ハルシネーション)への対策と、人が確認する範囲
  • 利用部署の広がりや削減工数など、導入後の効果

記入例

【プロジェクト】社内規程を検索する生成AIアシスタントの評価と改善(2025年6月〜12月)
役割:評価用の質問300問と模範回答の作成、回答の正答率の検証、改善案の提案
使用技術:Python、社内承認済みの生成AI(API経由)、BigQuery
成果:正答率を68%から89%に改善し、全社展開の判断材料に。展開後、総務部への問い合わせが月約30%減少

ポイント

  1. 評価用の質問を自分で作り、正答率という指標で改善幅を示しているので、「測れる人」だと伝わります。
  2. 精度の改善と、問い合わせの減少という業務上の効果を分けて書いています。

よくある落とし穴

「生成AIツールを導入」「プロンプトを作成」だけで終わるケースです。どれだけ正しく答えるかを測っていないと、分析職としての強みが見えません。精度の確かめ方と、誤りが出たときの運用ルールまで書きましょう。

あわせて読みたい:SE(システムエンジニア)の職務経歴書の書き方

2026年のデータ分析とAI:職務経歴書にどう書くか

最初にお伝えしたいのは、AIの使い方や、AI経験を求める度合いは応募先によって大きく違うということです。IPAの「DX動向2026」では、AIを導入している企業は従業員1,001人以上で8割近くにのぼる一方、101人以下では16.6%でした。業界や社内ルールによっては、業務データをAIに入れること自体を禁止している会社もあります。

まずは求人票に「生成AI」「LLM」「AIツール」などの言葉があるかを確認しましょう。記載があれば、プロジェクトとして詳しく書く価値があります。記載がなければ、テクニカルスキル欄に1行添える程度で十分です。

AIで速くなる作業と、価値が上がる仕事

パーソルキャリアの調査では、中途採用で求める人物像が「変わった」と答えた企業が75.1%でした。今後3年以内に中途採用が増える領域の最多は「データ・デジタル/IT企画系」、減る領域の最多は「定型・ルーティン業務中心の職種」です。対象はAIを導入済みの従業員501人以上の企業の人事・採用担当者515人で、大企業に限った結果です。それでも、分析職の中でも、定型の作業より判断に関わる仕事が求められる方向はうかがえます。

仕事の場面AIで速くなりやすい作業人の価値が上がる仕事
集計・レポート定型の集計、月次レポートの作成何を見るべきかという問いの設定
コードSQL・Pythonの下書き、エラー調査集計の定義や結果が正しいかの検証
文章のデータ自由記述の分類・要約分類精度の検証、示唆の読み取り
報告・提案グラフや報告文の下書きビジネス判断への翻訳、関係者との合意

もう一つ大事なのが、データの品質です。社内のAI分析アシスタントや、BIツールの自然言語クエリ(話し言葉でデータを聞ける機能)は、元データの定義がばらばらだと、もっともらしい間違いを返します。前出のグラフのとおり、IPAの調査ではデータ整備の課題の1位が「人材の確保が難しい」(51.2%)でした。同じ調査のAI関連人材でも、AIツールを使える従業員は不足の回答が減った一方、AI導入を推進できる従業員や、データマネジメントを企画・推進できる人材は、不足の回答が高いままです。データを整え、AIの答えを検証できる人の価値は、むしろ上がっていると考えられます。

2026年の分析職で現実的なAIの使い方

段階使い方の例職務経歴書で示したいこと
①コード作成・レビューの補助SQL・Pythonの下書き、エラー原因の調査、既存クエリの読み解き出力を自分でレビュー・テストしたこと
②分析の壁打ち・文章化切り口や仮説の洗い出し、報告文の下書き仮説の採否や数字は自分で確かめたこと
③LLMを分析の手段にする問い合わせ・レビュー・アンケートの自由記述の分類や要約精度の検証方法と、分析で得た示唆
④社内のAI活用の整備・評価AI分析アシスタントの評価、参照するデータやテーブル定義の整備回答精度の改善幅、利用の広がり

①②は多くの分析職にとって日常的な使い方です。コードを書く時間は短くなりますが、そのぶん出てきたコードや集計が正しいかを確かめる力が問われます。速さを誇るより、レビューやテストの仕方を書くほうが信頼につながります。

③④は、これまで一部しか読めなかった文章のデータを全件分析したり、社内の誰もがデータを聞ける仕組みを作ったりする使い方です。分析の範囲は大きく広がります。ただしLLMは、ときどきもっともらしく間違えます(ハルシネーション)。人の判断と照らし合わせて精度を数字で確かめる工程こそが、分析職の腕の見せどころです。

職務経歴書での書き方:場面・検証・効果をセットで

AIの経験は「AIを活用した」と書くだけでは伝わりません。使った場面・自分で検証したこと・効果の3つをセットで書きます。

× NG例

ChatGPTなどの生成AIを活用し、分析業務を効率化しました。問い合わせデータの分類にもAIを使いました。

ここが惜しい

  1. どの業務に、どう使ったのかがわかりません。「使ったことがある」以上の情報がなく、ほかの応募者と差がつきません。
  2. AIの出力を確かめたかどうかが書かれていないため、精度への意識が伝わりません。
  3. 「効率化」の中身(何時間が何時間になったか)がなく、効果の大きさが判断できません。

○ OK例

【プロジェクト】LLMによる問い合わせの自動分類(2025年10月〜2026年3月)
目的:月約1万件の問い合わせ・レビューを分類し、改善の優先順位づけに使う
役割:分類項目とプロンプトの設計、精度検証、人が確認する範囲の設定
使用技術:社内承認済みの生成AI(個人情報はマスキング)、Python、BigQuery
成果:人の分類500件との一致率92%で導入。分類作業を月約60時間から約8時間に削減

ここが評価される

  1. 「人の分類500件との一致率」という検証方法まで書いているので、AIの出力をうのみにしない人だと伝わります。
  2. 月約60時間から約8時間へと工数の変化を数字で示しています。役割に「人が確認する範囲の設定」があり、AIに任せきりにしていないこともわかります。
  3. 社内承認済みの環境を使い、個人情報をマスキングしたことがわかるので、情報の扱いでも安心感があります。

小さな使い方はテクニカルスキル欄へ

コード作成の補助など日常的な使い方は、プロジェクトとして書かなくてもかまいません。テクニカルスキル欄に「生成AI・LLM」の行を作り、「コード作成補助と自己レビュー(約2年)」のように1行で添えれば十分です。

AI活用を書くときの注意点

  • 機密・個人情報を外部のAIに入れていないことがわかるように書く。「社内承認済みの環境で」「個人情報はマスキングして」と一言添えるだけで、情報管理の意識が伝わります。
  • 会社のルールに従って使ったことを前提に書く。ルールのない時期に個人の判断で業務データを入れた経験は、書かないほうが無難です。
  • 盛らない。「AIで分析を自動化」と書いて実際は一部の作業だけだった場合、面接で検証方法を聞かれて答えに詰まります。

AIを使っていない・使えない職場だった人は

AIを使っていない、または社内ルールで使えない職場だった人も、それだけで評価が下がると考える必要はありません。正しい問いを立て、データを確かめ、効果を測る力は、AIの出力を検証するための土台そのものだからです。

職務経歴書では、SQLやPythonで定型の集計を自動化した経験、自由記述をルールで分類した経験、データの定義をそろえた経験などを書きましょう。どれもAIを業務に組み込むときに必要になる経験です。個人で学んでいる場合は、公開データで試したことを「学習中」として書けます。業務データを個人のAIで試すのは避けてください。

実績の数字が書けないときの対処法

「分析が売上にどう効いたか測れない」「守秘義務で数字を出せない」という人も、書き方を工夫すれば十分に評価されます。

分析結果の売上への影響が測れない

売上への影響が測れなくても、分析をもとに決まったこと(予算の配分変更、施策の中止など)は書けます。また「集計作業を月20時間削減」のような業務効率の数字も、立派な成果です。

守秘義務で具体的な数字を出せない

金額を伏せて、「再購入率を約2.7倍に改善」「前年比120%」のように倍率や割合で書きます。応募先に提出する書類でも、社外秘の情報は書かないのが原則です。

アシスタント的な関わりが中心だった

チームの成果を書いたうえで、自分が担当した範囲(データ抽出、集計の自動化、資料作成など)と、その作業の量や工夫を書きます。担当範囲を正確に書くことは、面接での信頼にもつながります。

社内向けの分析・レポートが中心だった

レポートの利用者数、報告した会議、作業時間の削減など「社内でどう使われたか」を数字で書きます。社内の誰の、どんな判断を支えたのかを添えると、価値が伝わります。

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提出前のチェックリスト

書き終えたら、提出前に次の項目を確認しましょう。

  • 職務要約に、業界・分析の対象領域・経験年数・一番の成果が入っている
  • プロジェクトごとに「目的・役割(自分の担当範囲)・使用技術・成果」が書かれている
  • 成果の数字に、比較の基準(比較群・施策前・前年など)を添えている
  • AIを使った業務は「使った場面・自分で検証したこと・効果」で書き、機密データの扱いにも触れている
  • テクニカルスキルに、技術ごとの使い方と経験年数を書いている
  • 社外秘の数字や顧客名を書いていない
  • A4で1〜2枚(多くても3枚以内)に収まり、誤字脱字がない

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職種の書き方はこの記事で、事情の伝え方は状況別の記入見本で。2つを組み合わせれば、書きにくいところも迷わず書けます。

よくある質問

職務経歴書を生成AIで作ってもいいですか?

構成の相談や文章の推敲に使うのは問題ありません。ただし、数字・年月・担当範囲は必ず自分で確認してください。生成AIはもっともらしい表現で事実を盛ることがあり、面接で説明できない内容が混ざるおそれがあります。在籍中の会社の社外秘の情報は、AIにも入力しないようにしましょう。

GitHubやポートフォリオのURLは書いたほうがいいですか?

公開できる分析や個人で作ったコードがあれば、テクニカルスキル欄の近くにURLを書くと技術力の裏付けになります。会社の業務で書いたコードや社内データを含むものは公開してはいけません。

未経験からデータアナリストに応募する場合は、どう書けばいいですか?

現職でExcelやSQLを使って集計・分析し、業務を改善した経験を中心に書きます。独学で学んだ技術や資格もテクニカルスキル欄に書き、学習の継続を示しましょう。

使ったことのある技術は全部書いたほうがいいですか?

実務で使った技術を中心に書き、経験年数や使い方を添えます。少し触っただけの技術は「学習中」と書き分けると、面接で深掘りされても困りません。

分析の成果を少し大きめに書いても大丈夫ですか?

事実と異なる内容は書いてはいけません。分析職の面接では、数字の算出方法や比較の条件を詳しく聞かれることがよくあります。試算の場合は「試算」と書き添えましょう。

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Author

佐藤 大貴

レジュメラボ編集責任者/アースダイバー代表

佐藤 大貴

人材紹介の会社で、キャリア系メディアの編集長をしていました。転職やキャリアをテーマにした記事づくりに長く関わり、2019年にアースダイバー株式会社を立ち上げました。編集長時代、たくさんの求職者の方やキャ…

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