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住宅営業の職務経歴書の書き方|採用担当に伝わる記入例と無料テンプレート

住宅営業の職務経歴書の書き方|採用担当に伝わる記入例と無料テンプレート

住宅営業の職務経歴書でよくあるのが、「お客様の理想の住まいづくりをお手伝いし、毎年目標を達成」と書いて終わる書き方です。これでは、新築を売ってきたのかリフォームを売ってきたのか、1件いくらの商談を、どれだけの利益で受注してきたのかが伝わりません。採用担当が知りたいのは、どんな住まいを、どの価格帯で、どれだけの利益を守って売り、工事の後まで責任を持ってきたかです。

住まいの仕事は、新しく建てる家だけでなく、今ある家を直し、整える仕事へと広がっています。リフォームやリノベーションの営業では、受注額に加えて、見積もりの説明や工事担当との連携が成果を左右します。

この記事では、分譲住宅の販売会社で4年、リフォーム・リノベーション会社で7年半、住まいの営業に携わってきた人の記入例をもとに、項目ごとの書き方と評価される理由を解説します。新築の営業からリフォームに移りたい人、外装リフォームの営業の人など、経験別の書き分け方も紹介します。

この記事でわかること

  • 住宅営業(リフォーム・リノベーション)の職務経歴書の完成イメージ(記入例)
  • データで読む、新築が減るなかで住宅営業に求められること
  • 受注額・粗利率・紹介の実績を、OK例・NG例で書くコツ
  • 新築からの転職・部分リフォーム・外装リフォーム・全面リノベーション別の書き分け方
  • 2026年の住宅営業とAI:職務経歴書での書き方と注意点

無料テンプレート

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住宅営業の職務経歴書の記入例

まずは完成イメージです。分譲住宅の販売を4年経験したのち、リフォーム・リノベーション会社に移って7年半。部分リフォームの営業を経て、いまは中古マンションの全面リノベーションを担当し、主任として後輩2名を指導している人を想定しています。画像をタップすると拡大できます。

住宅営業の職務経歴書の記入例(分譲住宅の販売4年・リフォーム・リノベーションの営業7年半)
住宅営業の職務経歴書の記入例(A4・2枚)

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データで読む:新築が減るいま、住宅営業は「説明の確かさ」で選ばれる

書き方に入る前に、住まいの市場と、お客様が何に迷っているかを公表データで見ておきます。3つの資料を重ねると、見えてくることは1つです。新築の数が減り、今ある家に手を入れる仕事の比重が増すなかで、お客様が確かめたいのは「この金額と工事内容で本当に大丈夫か」です。だから評価されるのは、工事の中身と費用を、納得できる形で説明できる営業です。

新築住宅の着工は、10年で2割強減った

国土交通省の「建築着工統計調査報告(令和7年度計)」によると、2025年度の新設住宅の着工戸数は71万1,171戸で、前の年度より12.9%減りました。2015年度は92万537戸だったので、10年で2割強減ったことになります。

新設住宅着工戸数の推移。2015年度92.1万戸、2016年度97.4万戸、2020年度81.2万戸、2023年度80.0万戸、2024年度81.6万戸、2025年度71.1万戸
言いたいこと:新築住宅の着工は10年で2割強減った(国土交通省、2015〜2025年度)

出典:建築着工統計調査報告(令和7年度計)(国土交通省) 資料7-1(2026年4月30日公表)

一方で、今ある家に手を入れる仕事は大きな市場です。住宅リフォーム・紛争処理支援センターの推計では、2025年の住宅リフォームの市場規模は7兆4,200億円でした(分譲マンションの共用部分の大規模修繕や、賃貸住宅のオーナーによるリフォームは含まない)。

編集部の読みでは、住宅営業の仕事の場は、新しく建てる家から「今ある家」へと広がっています。新築の営業からリフォーム会社へ移る人も、リフォームの経験を別の会社で活かしたい人も、自分がどちらの仕事をどれだけ経験したかを、職務経歴書の冒頭ではっきり示すことが大切です。記入例の職務要約が「分譲住宅の販売会社で4年、リフォーム・リノベーション会社で7年半」と、会社と年数を分けて書いているのはそのためです。

住まいの相談窓口では、リフォームの相談が初めて新築を上回った

国土交通大臣が指定する住まいの相談窓口「住まいるダイヤル」の「住宅相談統計年報2025」によると、2024年度の新規相談30,812件のうち、リフォームの相談は11,920件、新築の相談は11,682件でした。年報は、リフォームの相談が新築を初めて上回ったと伝えています。

住まいるダイヤルの新規相談件数(2024年度)。リフォームの相談11,920件、新築の相談11,682件
言いたいこと:リフォームの相談が初めて新築を上回った(住宅リフォーム・紛争処理支援センター、2024年度)

出典:住宅相談統計年報2025(住宅リフォーム・紛争処理支援センター)(2025年9月発行)

相談が多いことは、リフォームが悪い仕事だという意味ではありません。リフォームは家ごとに状態が違い、解体してみないとわからないことも多い仕事です。お客様が工事の前に思い描いた内容と、実際の工事や費用がずれると、相談につながりやすいと読めます。

だからこそ、ずれを生まない説明ができる営業は信頼されます。記入例では、「解体後に配管の劣化などが見つかった場合の費用の目安を契約前に説明し、着工後の追加費用をめぐるトラブルは3年間0件」と書いています。トラブルを防いだ工夫は、受注額と同じくらい重みのある実績として書きましょう。

見積書で確かめたいのは「金額は適正か」と「工事内容は適切か」

同じ年報では、リフォームの見積書について専門家が助言する「見積チェックサービス」の相談内容も集計しています。見積書の送付を受けた169件では、「単価や合計金額は適正か」が92.9%、「工事内容や工事項目は適切か」が85.2%でした(複数カウント)。

リフォーム見積チェックサービスの主な相談内容。単価や合計金額は適正か92.9%、工事内容や工事項目は適切か85.2%、その他4.7%
言いたいこと:見積書で確かめたいのは「金額」と「工事の中身」(住宅リフォーム・紛争処理支援センター、2024年度)

出典:住宅相談統計年報2025(住宅リフォーム・紛争処理支援センター) 図1-63

わざわざ第三者に見積書を見てもらう人は一部ですが、お客様が迷うポイントがよく表れています。お客様は金額だけでなく、「この工事は本当に必要か」も知りたいのです。

記入例の「見積もりを「必要な工事・おすすめの工事・後からでもできる工事」の3段階に分けて提示」は、この2つの疑問に同時に答える工夫です。工事ごとの必要性がわかるので、お客様は予算の中で優先順位を決められます。編集部の読みでは、こうした説明の工夫は、値引きに頼らずに契約していただく力、つまり粗利率にも表れます。受注額に粗利率を添えて書く意味はここにあります。

もう1つ、選ばれ方の手がかりがあります。国土交通省の「令和7年度住宅市場動向調査」では、リフォームをした世帯が施工者を探した方法として「以前からつきあいのあった業者」が最も多くなっています。リフォームは、一度の仕事で信頼された会社や担当者に、次の仕事や紹介が集まりやすい仕事です。記入例で「受注14件のうち、紹介・過去のお客様からのご依頼6件」と書いているのは、この信頼を数字で示すためです。

まとめると、いまの住宅営業の職務経歴書では、受注額に加えて、どんな住まいを扱ってきたか、金額と工事内容をどう説明してきたか、その結果として利益と紹介がどうだったかを書けるかで差がつきます。次は、採用担当が書類のどこを見ているかを確認します。

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採用担当が住宅営業の職務経歴書で見ている3つのこと

採用担当が確かめる3つのこと:どんな住まいをどの価格帯で売ってきたか、受注額だけでなく利益と成約の質、工事まで見通した説明とお客様の信頼
この章のまとめ:採用担当が確かめる3つのこと

こうした変化と採用の現場でよく見られる傾向を踏まえると、住宅営業の採用担当は、書類から次の3つを確認しています。

  1. どんな住まいを、どの価格帯で売ってきたか注文住宅・分譲住宅・リフォーム・リノベーションでは、商談の長さも必要な知識も違います。1件あたりの金額の幅と集客の形(来場・来店・紹介など)を書くと、応募先の商談に近いかどうかを採用担当がすぐ判断できます。
  2. 受注額だけでなく、利益と成約の質リフォームや注文住宅は、工事の中身で利益が大きく変わります。受注額の目標と実績に、粗利率や成約率(何件の現地調査・商談から何件契約したか)を添えると、値引きに頼らずに売れる人かどうかが伝わります。
  3. 工事まで見通した説明と、お客様の信頼契約後の追加費用や工期の遅れは、住まいの仕事で起きやすいトラブルです。見積もりの説明の工夫、設計・工事担当との連携、紹介や過去のお客様からのご依頼の件数は、受注の後まで任せられるかを示す材料になります。

3つとも、答えになるのは「お客様に寄り添った」という姿勢ではなく、金額の幅・割合・工夫の具体です。「親身な対応」「丁寧な提案」は、どの応募者にも書けてしまいます。何をどう説明し、その結果どうなったかを書きましょう。

項目別の書き方:OK例とNG例の違い

ここからは項目ごとに、NG例とOK例を並べて解説します。OK例は記入例からの引用です。住宅営業の書類で特に差がつくのは、職務経歴の担当欄の書き方と、受注額に添える数字です。

職務要約:住まいの種類・価格帯・立場・代表的な数字を3〜5行で

職務要約は、採用担当が最初に読む部分です。経験年数に加えて、新築かリフォームか、どんな住まいを扱ってきたかと、一番の成果を入れます。

× NG例

大学卒業後、住宅会社で営業を担当してまいりました。お客様の理想の住まいづくりをお手伝いし、毎年目標を達成してきました。お客様に寄り添う提案を大切にしています。

ここが惜しい

  1. 新築かリフォームか、どんな価格帯の住まいを扱ったのかがわからず、経験の中身が伝わりません。
  2. 「毎年目標を達成」には数字がなく、目標の大きさも達成の度合いも判断できません。
  3. 「寄り添う提案」は姿勢の話で、どんな工夫をしてきたのかがわかりません。

○ OK例

大学卒業後、分譲住宅の株式会社サンプルホームズで4年、リフォーム・リノベーションの株式会社サンプルリノベーションで7年半、住まいの営業に携わってまいりました。部分リフォームの営業を経て、2022年からは中古マンションの全面リノベーションを担当しています。2025年度は受注額1億9,600万円(達成率115%)、粗利率31.5%で、受注14件のうち6件が紹介・過去のお客様からのご依頼でした。

ここが評価される

  1. 分譲住宅の販売から部分リフォーム、全面リノベーションへと、扱ってきた住まいの移り変わりが一文でわかります。
  2. 受注額と達成率に粗利率を並べているので、売上と利益の両方を意識してきたことが伝わります。
  3. 紹介・過去のお客様からのご依頼の件数は、お客様の満足を示す数字です。記入例では最後に得意なことを1文添えています。

職務経歴:扱った工事の金額の幅と、担当した範囲を書く

職務経歴は、住宅営業の書類でいちばん重要な項目です。下の画像の3つのポイントを押さえると、同じ経験でも伝わり方が大きく変わります。

住宅営業の職務経歴の書き方のポイント
職務経歴の書き方のポイント

× NG例

リノベーションの営業を担当。お客様のご要望をお聞きし、プランと見積もりを提案して契約しました。工事の打ち合わせにも参加しました。

ここが惜しい

  1. 1件あたりの金額や工事の範囲がなく、どんな規模の商談を扱っていたのかがわかりません。
  2. 現地調査から完工後までのどこを自分が担当したのかが曖昧です。
  3. 数字も工夫もないため、応募先で同じ成果を出せるかを判断できません。

○ OK例

【担当】中古マンションの全面リノベーション(1件800万〜2,500万円)。提携の不動産会社と連携し、物件探しの段階から購入とリノベーションをまとめて提案

【実績】2025年度

受注額:目標1億7,000万円/実績1億9,600万円(達成率115%、課8名中1位)、受注14件

(中略)

【取り組み】設計・工事担当と週1回の現場打ち合わせを行い、2025年度は14件すべて工期内に引き渡し

ここが評価される

  1. 1件あたりの金額の幅を書いているので、扱ってきた商談の大きさがわかります。
  2. 「物件探しの段階から」と書くことで、不動産会社と組んだ提案の経験まで伝わります。
  3. 工期内の引き渡しを件数で書いているので、契約の後まで責任を持ってきたことがわかります。

担当欄に「1件800万〜2,500万円」のように金額の幅を書くと、応募先の商談と規模が近いかどうかを採用担当がすぐ判断できます。部分リフォームと全面リノベーションでは、1件の大きさも、打ち合わせの回数も大きく違うからです。集客の形(来店・Web・紹介・提携の不動産会社など)も、担当欄に1行で添えましょう。

部分リフォームと全面リノベーションは行を分ける

部分リフォームは件数と回転の速さ、全面リノベーションは1件の大きさと提案の深さが見られます。担当が変わった時期で行を分け、それぞれに合った数字を書くと、経験の幅が伝わります。

受注額・粗利率・紹介の実績:受注額に「利益」と「成約の質」を添える

受注額は大切な数字ですが、それだけでは本人の力が見えにくい数字でもあります。リフォームは工事の中身で利益が大きく変わり、値引きをすれば受注額は伸ばせるからです。そこで、粗利率と、分母のある成約率を添えます。

× NG例

2025年度:売上1億9,600万円。高額のリノベーションを多数受注し、会社の業績に大きく貢献しました。

ここが惜しい

  1. 目標が書かれていないため、1億9,600万円が高いのか低いのか判断できません。
  2. 粗利率がなく、値引きで受注した数字なのかどうかがわかりません。
  3. 何件の商談から何件を契約したのかがわからず、成約の力が見えません。

○ OK例

受注額:目標1億7,000万円/実績1億9,600万円(達成率115%、課8名中1位)、受注14件

粗利率:31.5%(課の目標30%)。現地調査35件から契約14件(成約率40%)

受注14件のうち、紹介・過去のお客様からのご依頼6件

ここが評価される

  1. 目標と実績を並べて達成率と順位を添えているので、成果の大きさが確かめられます。
  2. 粗利率を課の目標と並べているので、利益を守って売ってきたことが伝わります。
  3. 成約率は分母(現地調査35件)を書いているので、数字の意味が正確に伝わります。紹介の件数は、お客様の満足を示します。

データの章で見たとおり、リフォームの施工者は「以前からつきあいのあった業者」から探されることが多くあります。紹介や過去のお客様からのご依頼の件数は、満足していただけたことを示す、住まいの仕事ならではの数字です。数えられる人は必ず書きましょう。

数字は会社の定義に合わせ、言葉を添える

粗利率や成約率の計算方法は会社によって違います。「現地調査から契約」のように、何を分母にしたかを書き添えましょう。社外に出せない数字は、目標に対する割合で書いても構いません。

活かせる経験・知識・スキル:商談の範囲・見積もり・資格から3つに絞る

職務経歴の中から、応募先で使える経験を3つに絞って箇条書きにします。「リフォームの知識」のような書き方ではなく、どこからどこまでを任せられるかがわかるように書きます。

× NG例

・営業経験11年半

・リフォームの知識

・明るい性格でお客様と打ち解けられる

ここが惜しい

  1. 「リフォームの知識」だけでは、何がどこまでできるのかがわかりません。
  2. 性格の話は、応募先の仕事でどう活きるのかが伝わりません。

○ OK例

・現地調査からプラン・見積もり・契約・工事中の調整・完工後の点検までの一貫対応(リフォーム・リノベーション7年半)

・工事の範囲と費用に優先順位をつけて説明する見積もりの組み立て(粗利率31.5%を確保)

・中古住宅の購入とリノベーションをまとめた提案(宅地建物取引士、リフォーム費用を含めた資金計画)

ここが評価される

  1. 商談の範囲・見積もり・中古住宅の提案と、強みの種類が重ならないように選んでいます。
  2. どれも職務経歴の実績と対応しているので、根拠を経歴欄ですぐ確かめられます。
  3. 資格は、どの仕事で使っているかとセットで書いています。

PC・システムスキルと資格:見積もりの道具と、説明に関わる資格

PC・システムスキルは「Excel」とだけ書くより、「見積もりシステム」「3D間取りソフトでの簡単なプラン作成」のように、何を自分で作れるかまで書きます。設計担当に頼らずにどこまで提案できるかは、リフォーム会社がよく確かめる点です。

資格は、宅地建物取引士、建築士、インテリアコーディネーター、福祉住環境コーディネーター検定試験など、お客様への説明に使っている資格を正式名称で書きます。記入例では、宅地建物取引士を中古住宅の購入とあわせた提案に使っていることを「活かせる経験・知識・スキル」に書いています。福祉住環境コーディネーターは、手すりの設置や段差の解消など、高齢のご家族がいる住まいの相談で説明に使える資格です。勉強中の資格は「〇〇年〇月 受験予定」と書いて構いません。

自己PR:強みは2つまで。「決めてもらえた理由」を数字で示す

自己PRは「強み → 工夫 → 結果の数字」の順に書きます。住宅営業の自己PRは「提案力」「お客様の笑顔」といった言葉になりがちですが、採用担当が知りたいのは、お客様が納得して決められた理由です。

× NG例

私の強みはお客様の夢をかたちにする提案力です。お客様からは「菅野さんにお願いしてよかった」とよく言っていただきます。最近は生成AIも使い、提案の質を高めています。

ここが惜しい

  1. どんな場面で、何をしたのかが書かれておらず、提案力の根拠がありません。
  2. お客様の言葉は、件数などの事実を添えないと、自己評価にとどまります。
  3. 生成AIを何に使い、何を自分で確かめたのかがわかりません。

○ OK例

予算と希望の折り合いを、見積もりの組み立てでつける力

全面リノベーションでは、ご希望をすべて入れると予算を超えることがほとんどです。見積もりを3段階に分けてお見せし、ご家族で優先順位を決めていただいています。2025年度は現地調査から契約に至った割合が40%、粗利率は31.5%でした。

ここが評価される

  1. 予算を超えやすいという、リノベーションならではの場面が具体的に書かれています。
  2. 見積もりの見せ方という自分の工夫と、成約率・粗利率という結果がつながっています。
  3. 記入例では2つ目の強みに、追加費用の説明と紹介の件数を書いています。生成AIの活用はPC・システムスキル欄に、使い方と確認方法をセットで書いています。
住宅営業の職務経歴書の記入見本つきテンプレート

経験別:住宅営業の職務経歴書の書き分け方

経験ごとに前に出すこと:新築の営業からリフォームへ、部分リフォーム、外壁・屋根など外装リフォーム、全面リノベーション・中古+リノベ
この章のまとめ:経験ごとに前に出すこと

同じ住宅営業でも、これまで扱ってきた住まいと売り方によって、採用担当が気にすることが変わります。どの経験でも共通するのは、金額の幅・分母のある割合・受注後の工夫の3つをそろえることです。まずは表で全体像を確認しましょう。

経験採用担当が見るポイント前に出すこと
新築(注文・分譲)の営業からリフォームへ工事の知識の差を埋め、短い商談を数多く回せるか資金計画と家族の合意づくり、工事の知識を学んでいる事実
部分リフォーム(水まわり・内装)件数をこなしながら、満足度と利益を保てるか受注件数と平均単価、来店から契約に至った割合
外壁・屋根など外装リフォーム現地調査をもとに、誠実に説明して契約できるか現地調査からの契約率、契約内容を説明した記録
全面リノベーション・中古+リノベ大きな予算と多くの関係者をまとめられるか受注額と粗利率、予算の折り合いのつけ方、工期の守り方

新築(注文・分譲)の営業から、リフォーム・リノベーション会社へ

展示場や分譲地で新築を売ってきた人が、リフォーム会社に移るケースです。採用担当は、新築とリフォームの違いを理解しているかを確かめます。新築の営業で培った資金計画の提案と、家族の合意づくりは、そのまま強みになります。

職務経歴書に書きたいこと

  • 扱った住まいと価格帯、集客の形(展示場・分譲地・Web・紹介)
  • 契約件数と達成率、成約率(何組から何件契約したか)
  • 仕様の打ち合わせや、着工後の変更をどう管理したか
  • リフォームに向けて学んでいること(資格の勉強、現場の見学など)

記入例

※記入例とは別の架空例です

【実績】2025年度:契約目標10棟/実績11棟(達成率110%)。建物の平均契約金額 約3,200万円

【取り組み】仕様の打ち合わせの記録を毎回お客様と共有し、着工後の仕様変更による追加費用の行き違い0件

ポイント

  1. 着工後の変更と追加費用の管理は、リフォームでも必ず求められる力です。
  2. 件数と平均契約金額を分けて書いているので、商談の規模が伝わります。

よくある落とし穴は、新築の実績だけを並べ、なぜリフォームなのかが見えないケースです。職務要約の最後に、リフォームで活かしたいことを1文で添えましょう。データの章で見たとおり、今ある家に手を入れる仕事の比重は増しています。その流れを自分の言葉で説明できると説得力が増します。

部分リフォーム(水まわり・内装)の営業

キッチン・浴室・トイレの交換や内装の工事など、1件の金額が比較的小さく、件数の多い営業です。採用担当は、件数をこなしながら、満足度と利益を保てるかを確かめます。

職務経歴書に書きたいこと

  • 扱った工事の種類と、1件あたりの金額の幅
  • 受注額と受注件数、平均単価
  • 来店・問い合わせから契約に至った割合
  • 完工後の点検や、次の工事につながった件数

記入例

※記入例とは別の架空例です

【実績】2025年度:受注額 目標9,600万円/実績1億500万円(達成率109%)、受注142件(平均約74万円)。ショールーム来店から契約に至った割合38%

ポイント

  1. 受注額を件数で割った平均単価があるので、どんな規模の工事が中心かがわかります。
  2. 来店から契約に至った割合は、集客の量に左右されにくい、本人の成約の力を示します。

よくある落とし穴は、受注額の合計だけを書き、件数を書かないケースです。件数を書くと、同時にいくつもの工事を進めてきた段取りの力まで伝わります。

外壁・屋根など外装リフォームの営業

外壁の塗装や屋根の工事は、現地調査で建物の状態を確かめ、その結果をもとに提案する営業です。訪問による販売には特定商取引法による規制があり、採用担当は誠実に説明して契約してきたかを特に気にします。

職務経歴書に書きたいこと

  • 集客の形(反響・訪問・紹介など)と、1件あたりの金額の幅
  • 現地調査の件数と契約件数、契約率
  • 調査結果の見せ方(写真・報告書など)
  • 契約内容の説明の手順と、契約後の解約やトラブルの件数

記入例

※記入例とは別の架空例です

【実績】2025年度:Web・チラシの反響からの現地調査96件、契約41件(契約率43%)、受注額 計6,560万円(平均160万円)

【取り組み】劣化の状態を写真つきの報告書でお見せし、契約内容の説明はご家族の同席を基本に、確認シートで記録

ポイント

  1. 現地調査を分母にした契約率は、反響の量に頼らない成約の力を示します。
  2. 説明の手順を書くことで、法令を守った誠実な営業だと伝わります。

よくある落とし穴は、訪問件数や歩合の額など、量と稼ぎだけを強調するケースです。どの会社でも安心して任せられる営業だと伝わるよう、説明の工夫と契約後の結果を書きましょう。

全面リノベーション・中古住宅の購入と組み合わせる提案

間取りから変える全面リノベーションや、中古住宅の購入とあわせた提案です。記入例の人物の現在の仕事にあたります。採用担当は、大きな予算と、設計・工事・不動産会社など多くの関係者をまとめられるかを確かめます。

職務経歴書に書きたいこと

  • 1件あたりの金額の幅と、物件探しから関わったかどうか
  • 受注額・受注件数と、粗利率
  • 現地調査やプラン提案から契約に至った割合
  • 工期の守り方と、設計・工事担当との連携の仕方

記入例

【担当】中古マンションの全面リノベーション(1件800万〜2,500万円)。提携の不動産会社と連携し、物件探しの段階から購入とリノベーションをまとめて提案

【取り組み】設計・工事担当と週1回の現場打ち合わせを行い、2025年度は14件すべて工期内に引き渡し

ポイント

  1. 記入例の現職の書き方です。金額の幅と、物件探しから関わったことが一文でわかります。
  2. 工期内の引き渡しを件数で書いているので、受注の後まで責任を持ってきたことが伝わります。

よくある落とし穴は、手がけたデザインのこだわりばかりを書くケースです。デザインの話は面接で写真を見せながら伝えられます。書類では、予算・利益・工期という、会社が任せたいことの数字を優先しましょう。

2026年の住宅営業とAI:職務経歴書にどう書くか

住宅営業がAIの経験を書くとき:書くこと、入れなかった情報、自分で確かめたこと、使っていない・禁止の職場の場合
この章のまとめ:住宅営業のAIの経験、書くことと書かないこと

最初にお伝えしたいのは、AIの使い方や、AIの経験を求める度合いは、応募先によって大きく違うということです。IPAの「DX動向2026」プレス発表では、AIを導入している企業は従業員1,001人以上で8割近くにのぼる一方、101人以下では16.6%でした。

住宅リフォームの会社には小さな会社も多く、住宅リフォーム推進協議会の「2025年度 住宅リフォームに関する事業者実態調査」では、回答した事業者(不動産業者を除く)の42.1%が従業員3名以下でした。AIを使った経験がないからといって、書類選考で不利になると考える必要はありません。まずは求人票に「生成AI」「AIツール」などの言葉があるかを確認し、記載があれば具体的に、なければ1行添える程度で十分です。

住宅営業で現実的なAIの使い方

総務省の「令和8年版 情報通信白書」の企業向け調査では、生成AIを使っている業務として「営業・販売」を挙げた割合は約6割でした。住宅営業で2026年時点に現実的な使い方は、次のようなものです。どれも「下書き」や「整理」までをAIに任せ、判断は人が行う使い方です。

使い方具体例自分で確かめること
提案書の文章の下書き工事の目的や、3段階の見積もりの考え方を説明する文章(記入例の使い方)工事内容・金額・工期が見積書と合っているか
打ち合わせ記録の整理手書きのメモから、決まったこと・宿題を一覧にするお客様が言ったことと食い違っていないか
お礼状・連絡文の下書き着工前のご挨拶や、工事中の報告メールの文面お客様の情報を入れていないか、言い回しが丁寧か
施工事例の紹介文Webに載せる事例の説明文のたたき台誇大な表現になっていないか、掲載の許可を得たか

書き方:「何の業務で・どう使い・何が変わったか」

記入例では、PC・システムスキル欄に1行だけ書いています。使った業務、入れなかった情報、自分で確かめたことがそろっています。

× NG例

生成AIを活用し、提案の質とスピードを大幅に向上させました。

ここが惜しい

  1. 何の業務に使ったのかがわからず、実際の使い方の水準が判断できません。
  2. お客様の情報を入れていないか、出力を誰が確かめたかが書かれていません。
  3. 「大幅に向上」の中身がなく、何が変わったのかが伝わりません。

○ OK例

社内で認められたツールで提案書の文章の下書きを作成(2025年4月〜)。お客様の情報は入れず、工事内容と金額は自分で確認

ここが評価される

  1. 「提案書の文章の下書き」と、AIに任せた範囲が具体的です。
  2. 「社内で認められた」「お客様の情報は入れず」と、ルールと情報の扱いがわかります。
  3. 「工事内容と金額は自分で確認」と書くことで、最終的な責任を自分が持っていることが伝わります。

提案書づくりの時間が減ったなど、効果を測っていれば前後の数字を添えます。測っていなければ数字は作らず、使った業務と確かめ方だけを書きましょう。

AIの経験を書くときの注意点

  • お客様の氏名・住所、図面や室内の写真を入力していないことがわかるように書く。住まいの情報は、家族の暮らしそのものです。
  • 会社が認めたツールを、社内ルールの範囲で使ったことを前提に書く。
  • 工事内容・金額・工期など、お客様との約束になることは、AIの出力をそのまま使わず自分で確かめたと書く。
  • 盛らない。数回試しただけの経験を「活用」と書くと、面接で詳しく聞かれたときに答えに困ります。

AIを使っていない・禁止の職場だった人は

お客様の個人情報や図面を扱うため、生成AIを使っていない住宅会社は珍しくありません。ルールに従って情報を扱ってきたこと自体が、住まいを預かる営業として大切な姿勢です。

代わりに、仕組みで仕事を変えた経験を書きましょう。記入例の「見積もりを3段階に分けて提示」のような見積もりの型や、打ち合わせの記録の取り方、工事担当との打ち合わせの決まりは、AIと同じく「仕事のやり方を自分で変えられる力」を示します。

実績の数字が書けないときの対処法

数字が書けないときに拾う4つの切り口:件数、割合、品質、工夫
この章のまとめ:数字が書けないときは4つの切り口から拾う

住宅営業は数字の多い仕事ですが、「受注額は会社の秘密」「粗利率を知らされていなかった」という人もいます。件数・割合・品質・工夫の4つの切り口で探すと、書ける数字はたいてい見つかります。

受注額や粗利率を社外に出せない

金額が出せなくても、目標に対する割合と順位は書けます。
例:「受注額 達成率115%、課8名中1位」
粗利率は「課の目標を上回る水準」のように書き、面接で聞かれたら答えられる範囲で説明します。

粗利率を知らされていなかった

利益を意識した工夫は、値引きの少なさや見積もりの通し方で書けます。
例:「見積もりを「必要な工事・おすすめの工事・後からでもできる工事」の3段階に分けて提示」
値引きの承認を得た件数が減った、などの変化があれば添えましょう。

個人の数字ではなく、チームで受注していた

自分が担った工程と件数を書きます。
例:「現地調査とプラン提案を担当し、年間約60件の現地調査を実施」
チームの実績は「チームで年間〇件(うち自分の担当〇件)」と分けて書きます。

入社して日が浅く、実績が少ない

量より品質の記録を拾います。
例:「担当した工事の工期どおりの引き渡し」「完工後の点検の実施」「追加費用をめぐるトラブル0件」
前職での接客や段取りの経験も、住まいの営業に通じる形で書きましょう。

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提出前のチェックリスト

提出前に確かめる7つのこと
この章のまとめ:提出前に確かめる7つのこと

書き終えたら、提出前に次の項目を確認しましょう。

  • 職務要約に、住まいの種類・価格帯・年数・一番の成果が入っている
  • 所属ごとに、扱った工事の金額の幅と集客の形を書いている
  • 受注額は、目標・実績・達成率をセットで書いている
  • 粗利率や成約率に、何を分母にしたかを添えている
  • 追加費用の説明や工期の守り方など、受注後の工夫を書いている
  • 資格は正式名称で、取得年月と業務での使い方が合っている
  • お客様の氏名や住所、未公表の物件情報を書いていない

最後に、職務要約・職務経歴・自己PRで同じ数字(受注額、粗利率、成約率、紹介の件数など)を使っている箇所を読み合わせ、食い違いがないか、達成率や平均単価の計算が合っているかを確かめましょう。

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よくある質問

新築の営業しか経験がありません。リフォーム会社に応募できますか?

応募できます。資金計画の提案や家族の合意づくり、仕様の打ち合わせの管理は、リフォームでもそのまま活きます。そのうえで、工事の知識をどう身につけているか(資格の勉強や現場の見学など)を書くと、すぐに戦力になろうとする姿勢が伝わります。

受注額は大きいほど評価されますか?

受注額の大きさだけでは評価が決まりません。扱う工事の大きさで金額は大きく変わるからです。目標に対する達成率や、粗利率、何件から何件を契約したかを添えると、応募先が自社の仕事と比べやすくなります。

建築士や施工管理の資格がないと不利ですか?

営業職の求人で必須とされることは多くありません。持っていれば強みになりますが、なければ、現地調査や見積もりをどこまで自分でできるかを具体的に書きましょう。宅地建物取引士やインテリアコーディネーターなど、お客様への説明に使っている資格があれば書きます。

お客様からのクレームを経験しました。書かないほうがいいですか?

無理に書く必要はありませんが、クレームをきっかけに説明の仕方や確認の手順を変え、その後のトラブルが減ったのであれば、それは立派な実績です。起きたことより、何を変えて、どうなったかを中心に書きましょう。

AIを使った経験がないと、住宅営業の転職で不利になりますか?

AIの活用をどの程度求めるかは応募先によって大きく違い、経験がないことだけで不利になるとは限りません。見積もりの型や記録の仕組みなど、自分で仕事のやり方を変えた経験を、数字とともに書きましょう。

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Author

佐藤 大貴

レジュメラボ編集責任者/アースダイバー代表

佐藤 大貴

人材紹介の会社で、キャリア系メディアの編集長をしていました。転職やキャリアをテーマにした記事づくりに長く関わり、2019年にアースダイバー株式会社を立ち上げました。編集長時代、たくさんの求職者の方やキャ…

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