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編集・ライターの職務経歴書の書き方|採用担当に伝わる記入例と無料テンプレート

編集・ライターの職務経歴書の書き方|採用担当に伝わる記入例と無料テンプレート

編集・ライターの職務経歴書でよくあるのが、「多くの記事の企画・編集に携わりました」「読者目線を大切にしてきました」と書いて終わる書き方です。編集の仕事は形に残るのに、職務経歴書になると、何の媒体で、どこからどこまでを担い、どんな結果につながったのかが見えなくなってしまいます。

採用担当が知りたいのは、どんな媒体で、どの工程を担い、読者や媒体に何をもたらしたかです。「編集」という言葉が指す仕事は、会社によって企画だけのこともあれば、取材から校正、公開後の数字の管理まで含むこともあるからです。

この記事では、出版社で暮らし・料理の月刊誌を6年編集し、Webメディアに移って編集チーフを務めている人の記入例をもとに、項目ごとの書き方と評価される理由を解説します。担当記事(ポートフォリオ)の示し方、経験・応募先別の書き分け方、AIの経験の書き方も紹介します。

この記事でわかること

  • 編集・ライターの職務経歴書の完成イメージ(記入例)
  • データで読む、紙とWebの両方で読者に届ける編集の仕事のいま
  • 媒体の数字・担当範囲・担当記事の示し方を、OK例・NG例で書くコツ
  • 雑誌・Web・ライター・企業のメディアなど経験別の書き分け方と、数字が書けないときの対処法
  • 2026年の編集・ライターとAI:AIの経験を職務経歴書にどう書くか

無料テンプレート

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編集・ライターの職務経歴書の記入例

まずは完成イメージです。出版社に新卒で入社し、30〜40代女性向けの暮らし・料理の月刊誌で連載ページから巻頭特集・ムックの編集までを6年。その後、暮らし・家事のWebメディアに移り、執筆と編集を経て、現在は編集者3名・外部ライター 約25名を束ねる編集チーフを務めている人を想定しています。職務経歴の後ろに「主な担当記事・制作物」の欄を設けているのが特徴です。画像をタップすると拡大できます。

編集・ライターの職務経歴書の記入例(雑誌編集6年・Webメディアの編集チーフ)
編集・ライターの職務経歴書の記入例(A4・2枚)

この記入例と同じ形式のテンプレートを無料で用意しています。Word・Excel・PDFの3形式で、空欄テンプレートと記入見本の2点セットです。

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ツールで聞かれる質問や記入見本は、編集・ライターの職務経歴書をAIで作成するページで先に確かめられます。

データで読む:読者は紙からWebへ。編集者に問われるのは「どこで、どれだけ届けたか」

書き方に入る前に、編集・ライターの仕事を取り巻く状況を、公的な統計や業界の調査で見ておきます。3つの資料を重ねると、見えてくることは1つです。紙の雑誌は縮み、読者の時間はインターネットに移り、雑誌社の収益もデジタルに広がっています。だから評価されるのは、媒体が変わっても、読者に届けた結果を数字で示せる編集者です。

紙の雑誌は1年で1割減。電子出版は伸びたが、その9割はコミック

全国出版協会・出版科学研究所の「2025年出版市場(紙+電子)」(2026年1月26日発表)によると、2025年の紙の出版物の推定販売金額は9,647億円で、前年より4.1%減りました。内訳は、書籍が5,939億円で前年と同じ水準だったのに対して、雑誌は3,708億円と10.0%減っています。一方、電子出版は2.7%増えて5,815億円になりました。

出版市場の推定販売金額。紙の書籍5,939億円、電子出版5,815億円、紙の雑誌3,708億円
言いたいこと:紙の雑誌は1年で1割減、電子出版は2.7%増(全国出版協会・出版科学研究所、2025年)

出典:2025年出版市場(紙+電子)(全国出版協会・出版科学研究所)(2026年1月26日発表)

ただし、電子出版5,815億円のうち5,273億円は電子コミックで、電子雑誌は83億円(前年比3.5%減)にとどまります。紙の雑誌の読者が、そのまま電子雑誌に移っているわけではありません。雑誌の返品率は45.3%で、前年より1.5ポイント上がりました。

返品率は金額で見た割合なので、1冊ごとの実売率とは同じではありませんが、雑誌全体ではおおよそ半分強しか売れていない計算になります。編集部の読みでは、この中で売れた号や特集を作った経験は、紙の媒体でも確かな実績です。記入例が「収納特集号(2019年10月号)の実売率 68%(同誌の2019年の平均 56%)」と、媒体の平均と並べて書いているのはそのためです。PVのない紙の媒体でも、実売率・部数・重版で成果は示せます。

雑誌に関わる広告費の約3分の1は、雑誌社のデジタル媒体から

電通の「2025年 日本の広告費」によると、2025年の雑誌広告費は1,135億円(前年比96.3%)でした。一方、雑誌社が運営するWebサイトなどのデジタル媒体の広告費(雑誌デジタル)は615億円(同96.5%)です。両方を合わせると、雑誌に関わる広告費の約35%がデジタルから生まれていることになります(編集部の計算)。

雑誌広告費1,135億円、雑誌デジタル615億円
言いたいこと:雑誌に関わる広告費の約3分の1はデジタル(電通、2025年)

出典:2025年 日本の広告費(電通。ニュースリリース配信版)

同じ調査では、インターネット広告費が4兆459億円と、総広告費の50.2%を占めました。出版社にとっても、Webは「紙のおまけ」ではなく、収益を生む媒体の1つです。

編集部の読みでは、紙の雑誌で培った企画・取材・校正の力を、Webで成果につなげた経験は、出版社にもWebメディアにも評価されやすい経験です。記入例の人が、雑誌の収納特集で得た「読者の声から企画を立てる」やり方を、Webでも検索キーワードと読者の反応に置き換えて使い、月間PVを伸ばしたと書いているのは、媒体が変わっても再現できる力を示すためです。

平日のネット利用は1日184分。新聞を読む時間は9分

総務省 情報通信政策研究所の「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、平日1日あたりのインターネットの平均利用時間は183.9分で、テレビ(リアルタイム)の156.1分を上回りました。新聞を読む時間は8.8分です。

平日の平均利用時間。インターネット183.9分、テレビ(リアルタイム)156.1分、テレビ(録画)15.6分、ラジオ11.4分、新聞8.8分
言いたいこと:読者の時間の多くはインターネットに(総務省、2025年12月調査)

出典:令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書(総務省 情報通信政策研究所) 表1-1-1-1

年代別に見ると、インターネットの利用時間は20代で266.9分、60代でも140.2分ありました。新聞を読む時間は、60代で14.3分、20代では0.2分です。どの年代の読者に向けた媒体でも、読者に会う場所としてインターネットは外せなくなっています。

インターネットの記事は、読まれた数や読まれ方が数字で残ります。編集部の読みでは、だからWebメディアの採用担当は、応募者がどの数字を見て、何を変えたかを知りたがります。記入例の「月間PV 約180万→約320万、メールマガジン会員 約4.2万人→約9.8万人(2023年9月→2026年9月)」のように、どの数字が、いつからいつまでに、どれだけ変わったかを書くと、媒体を伸ばした経験として伝わります。

まとめると、いまの編集・ライターの職務経歴書では、どの媒体で、どの工程を担ったかと、読者や媒体に何をもたらしたかを比べられる数字を書けるかで差がつきます。次は、採用担当が書類のどこを見ているかを確認します。

編集・ライターの職務経歴書テンプレートを無料でダウンロード

採用担当が編集・ライターの職務経歴書で見ている3つのこと

採用担当が確かめる3つのこと:どんな媒体でどこまでを担ったか、読者や媒体に何をもたらしたか、正確さを守り出し続けられるか
この章のまとめ:採用担当が確かめる3つのこと

こうした変化と採用の現場でよく見られる傾向を踏まえると、編集・ライターの採用担当は、書類から次の3つを確認しています。

  1. どんな媒体で、どこからどこまでを担ってきたか雑誌・書籍・Web・広報誌など媒体の種類と分野、読者層。そして企画・取材・執筆・編集・校正のどこを担当したか。「編集」という言葉が指す仕事の範囲は会社によって大きく違うため、採用担当はまずここを確かめます。
  2. 記事や誌面が、読者や媒体に何をもたらしたかPV・会員数・実売率・重版など、媒体の数字の変化と、自分の担当との関係。数字だけでなく、どんな企画で、なぜ読まれたのかまで書けているかで、企画を立てる力を判断します。
  3. 正確さを守り、締め切りどおりに出し続けられるか校正・事実確認の方法、外部ライターや撮影スタッフとの進行管理、公開本数や訂正の件数。記事は一度出ると取り消しにくいため、品質と進行を任せられるかを重く見ます。

3つとも、答えになるのは「文章力」「企画力」という言葉ではなく、媒体・担当範囲・数字・仕組みです。多くの採用担当は、書類のあとに担当記事も読みます。書類では、記事を読む前に「この人が何を担ったのか」がわかるように書いておきましょう。

項目別の書き方:OK例とNG例の違い

ここからは項目ごとに、NG例とOK例を並べて解説します。OK例は記入例からの引用です。編集・ライターの書類で特に差がつくのは、職務経歴の数字の書き方と、担当記事の示し方です。

職務要約:媒体・分野・担当範囲と、代表的な数字を3〜5行で

職務要約は、採用担当が最初に読む部分です。経験年数に加えて、媒体の種類と分野、担当範囲を入れます。応募先の媒体と近いかどうかを、ここで判断されるからです。

× NG例

出版社とWebメディアで編集・ライターとして11年間勤務してまいりました。多くの記事の企画・執筆・編集に携わり、読者に喜ばれるコンテンツづくりに努めてきました。文章力とコミュニケーション力には自信があります。

ここが惜しい

  1. どんな分野の、どんな媒体だったのかがわからず、応募先の媒体に合うかを判断できません。
  2. 「多くの記事」「読者に喜ばれる」では、本数も反響の大きさも伝わりません。
  3. 「文章力」「コミュニケーション力」は根拠がなく、どの応募者にも書けてしまいます。

○ OK例

出版社の株式会社サンプル出版で6年、暮らし・料理の月刊誌を編集し、2021年4月からは株式会社サンプルメディアラボで暮らし・家事のWebメディアの編集・執筆を担当しています(編集歴 計11年半)。現在は編集チーフとして、編集者3名・外部ライター 約25名と月 約60本の記事を公開し、月間PVを約180万から約320万に伸ばしました。

ここが評価される

  1. 雑誌とWebの両方の経験と、分野・年数がそろい、どんな媒体で何をしてきたかが一目でわかります。
  2. チームの人数と月の公開本数で、任されている仕事の規模が伝わります。
  3. 月間PVの変化を数字で示し、媒体を伸ばした実績が具体的です。

雑誌とWebの両方を経験している人は、両方の年数を書いておくと、紙からWebへ、Webから紙へ、どちらの応募でも経験の幅が伝わります。記入例では最後に「正確さを守りながら、読者に届く企画をつくることが強みです」と、編集者としての軸をひとことで添えています。

職務経歴:媒体の種類・担当範囲・本数と、媒体の数字を期間とセットで

職務経歴は、編集・ライターの書類でいちばん重要な項目です。下の画像の3つのポイントを押さえると、同じ経験でも伝わり方が大きく変わります。

編集・ライターの職務経歴と担当記事の書き方のポイント
職務経歴と「主な担当記事・制作物」の書き方のポイント

× NG例

2021年4月〜現在 株式会社サンプルメディアラボ

Webメディアの記事の企画・編集・執筆を担当。SEOを意識した記事づくりでPVを大きく伸ばした。外部ライターのディレクションも行う。

ここが惜しい

  1. 何の分野の媒体か、月に何本を担当していたのかがわかりません。
  2. 「PVを大きく伸ばした」では、どの期間にどれだけ伸びたのかを確かめられません。
  3. ディレクションした外部ライターの人数がなく、チームの規模が伝わりません。

○ OK例

メディア事業部 編集チーフ(編集者3名・外部ライター 約25名)

【担当】Webメディアの編集統括。企画会議の運営、月 約60本の公開進行、外部ライターへの発注と原稿チェック、表記ルールと校正の流れの整備

【実績】月間PV 約180万→約320万、メールマガジン会員 約4.2万人→約9.8万人(2023年9月→2026年9月)

校正チェックリストと事実確認の二重チェックを導入し、公開後の訂正を月平均 約6件から約1件に削減

ここが評価される

  1. チームの人数と月の公開本数を書き、任されている範囲と規模がすぐにわかります。
  2. PVと会員数を、比べた時期とともに前後の数字で示しています。
  3. 訂正の件数という品質の数字も書き、伸ばすだけでなく正確さを守ってきたことが伝わります。

編集チームを任されている人は、所属の欄に「編集チーフ(編集者3名・外部ライター 約25名)」のように、社内と社外の人数を分けて書きます。外部ライターへの発注や原稿チェックは、Webメディアの編集者の大事な仕事です。人数と月の本数がわかると、どれだけの量を回してきたかが伝わります。

数字は、伸ばした数字だけでなく、守った数字も書きましょう。記入例の「公開後の訂正を月平均 約6件から約1件に削減」は、正確さを仕組みで守った証拠です。データの章で見たとおり、読者の時間はWebに移っています。公開した記事がすぐに多くの人に読まれるからこそ、誤りを減らした経験は信頼につながります。

雑誌の経歴は、部数と実売率で規模を伝える

雑誌の編集では、所属の欄に「発行部数 約8万部」と媒体の規模を書き、実績に「実売率 68%(同誌の2019年の平均 56%)」と媒体の平均と並べています。PVのない紙の媒体でも、部数・実売率・重版で成果を示せます。

主な担当記事・制作物:一覧のURLと代表作に、担当範囲と公開後の数字を添える

編集・ライターの採用では、多くの場合、書類と一緒に担当記事(ポートフォリオ)を見られます。職務経歴の後ろに「主な担当記事・制作物」の欄を設け、どこを見ればよいかを採用担当に示しましょう。

× NG例

■ポートフォリオ

https://portfolio.example.com/(これまでに書いた記事をすべて掲載しています)

ここが惜しい

  1. 記事をすべて並べると、採用担当がどれを読めばよいのかわかりません。
  2. 企画・取材・執筆・編集のどこを担当したかがなく、記事を読んでも本人の仕事の範囲がわかりません。
  3. 前職の記事を許可なく載せていないかが読み取れず、情報の扱いに不安を持たれるおそれがあります。

○ OK例

【Web】担当記事の一覧:https://portfolio.example.com/miyazaki-risa(代表記事15本に、担当範囲と公開後の数字を記載)

【雑誌】特集「小さな家の収納」(2019年10月号、20ページ、企画・取材・編集)ほか

※前職の誌面は、発行元の許可を得た範囲で見本をお持ちします

ここが評価される

  1. 代表作を15本に絞り、担当範囲と数字を添えているので、短い時間で実力を確かめられます。
  2. 雑誌の特集は号・ページ数・担当範囲を書き、手元で確かめられる情報になっています。
  3. 前職の誌面の扱いを書き、権利や情報の扱いに気を配れる人だと伝わります。

代表作は、応募先の媒体の分野に近いものから10〜15本程度に絞り、1本ごとに担当範囲(企画・取材・執筆・編集)と、公開後の数字や反響を添えます。デザイナーの作品集と違い、記事は読むのに時間がかかります。採用担当が数本読むだけで実力がわかるように選ぶことが大切です。

前職の記事や誌面を載せるときは、公開済みのものに限り、会社や取引先の決まりを確認します。記入例のように「発行元の許可を得た範囲で見本をお持ちします」と書いておくと、権利や情報の扱いに気を配れる人だと伝わります。

署名のない記事も、担当範囲を書けば実績になる

編集者の仕事は、誌面や記事に名前が出ないことがほとんどです。署名がなくても、企画・取材・編集のどこを担ったかを書けば、担当した仕事として示せます。

活かせる経験・知識・スキル:媒体・担当範囲・チームの規模を添えて3つに絞る

職務経歴の中から、応募先で使える経験を3つに絞って箇条書きにします。ツールの名前はPCスキル欄に任せ、ここでは何ができるかを書きます。

× NG例

・文章力

・企画力

・SEOの知識

・スケジュール管理

ここが惜しい

  1. 言葉を並べただけで、どの媒体で、どの程度の経験なのかがわかりません。
  2. 「SEOの知識」は、何をしてどんな結果が出たのかが書かれていないと、評価につながりません。

○ OK例

雑誌(6年)とWeb(5年半)の両方での、企画・取材・執筆・編集

外部ライター 約25名の進行管理と、表記ルール・校正の流れの整備

検索やアクセスの数字をもとにした、記事の企画と更新

ここが評価される

  1. 媒体ごとの年数と担当範囲を書き、経験の幅が具体的に伝わります。
  2. 進行管理する人数と、整えた仕組みを書き、チームを任せられることが伝わります。
  3. 「SEOの知識」ではなく「数字をもとにした企画と更新」と、実際にしてきたことで書いています。

WordPressなどのCMS(記事を入稿・公開するシステム)やGA4・Search Consoleなどの分析ツールは、PCスキル欄に「何に使ったか」と一緒に書きます。記入例では「GA4・Search Consoleで記事別のPVと検索キーワードを確認し、更新する記事を選定」と、使い方まで書いています。

自己PR:企画を立てる力と、品質を守る力を、結果の数字で1つずつ

自己PRは「強み → 進め方 → 結果の数字」の順に書きます。編集・ライターの自己PRは「読者目線」「文章が好き」といった言葉になりがちですが、採用担当が知りたいのは、その姿勢を、どんな企画や仕組みに変えたかです。

× NG例

私の強みは、読者目線を大切にすることです。常に読者の気持ちになって記事を書き、わかりやすい文章を心がけてきました。締め切りも必ず守ります。

ここが惜しい

  1. 「読者目線」をどう企画や記事に反映したのかが具体的に書かれていません。
  2. 結果の数字がなく、その姿勢が成果につながったのかを判断できません。
  3. 「締め切りを守る」は編集・ライターとして当然のことで、強みとしては伝わりにくくなります。

○ OK例

読者に届く企画を、数字と読者の声から立てる力

読者アンケートで多かった声から収納特集を企画し、実売率68%(同誌の平均 56%)につなげました。Webでも検索キーワードと読者の反応から企画を立て、月間PVを約1.8倍に伸ばしました。

ここが評価される

  1. 読者アンケートで多かった声という、企画のきっかけが書かれており、企画の立て方が伝わります。
  2. 実売率を同誌の平均と並べ、企画の成果を比べられる形で示しています。
  3. 雑誌とWebの両方で同じ考え方で成果を出しており、応募先でも再現できる力だと伝わります。

記入例では、2つ目の強みに「正確な記事を、チームで出し続ける仕組みをつくる力」を書き、表記ルール・校正チェックリスト・事実確認の二重化と、訂正の件数の変化を示しています。企画を立てる力と、品質を守る力を1つずつ書くと、編集者としてバランスよく伝わります。

編集・ライターの職務経歴書の記入見本つきテンプレート

経験・応募先別:編集・ライターの職務経歴書の書き分け方

経験・応募先ごとに前に出すこと:雑誌・書籍の編集者、Webメディアの編集者、ライター、企業の広報誌・オウンドメディア
この章のまとめ:経験・応募先ごとに前に出すこと

編集・ライターは、媒体や立場によって、見られるポイントが変わります。どのタイプでも共通するのは、担当範囲と、比べた時期つきの数字をそろえることです。まずは表で全体像を確認しましょう。

タイプ採用担当が見るポイント強調したい数字
雑誌・書籍の編集者企画を形にし、多くの人を動かして締め切りに間に合わせられるか部数・実売率・重版、外部スタッフの人数、予算
Webメディアの編集者数字を見て企画と記事を改善し、媒体を伸ばせるかPV・会員数の変化、公開本数、更新・統合した記事の数
ライター(執筆が中心)分野の知識と取材力があり、安定して質の高い原稿を出せるか執筆本数、取材の件数、反響・指名・連載の継続
企業の広報誌・オウンドメディア事業の目的に沿って、記事を成果につなげられるか問い合わせ・資料請求・応募などへの効果、社内の取材件数

雑誌・書籍の編集者

紙の媒体の編集者は、企画から入稿までを、多くの外部スタッフとともに動かします。採用担当は、企画を形にする力と、進行の規模を確かめます。データの章で見たとおり紙の雑誌は縮んでいますが、だからこそ売れた号や重版した本の実績は目を引きます。

職務経歴書に書きたいこと

  • 媒体の種類・読者層・発行部数
  • 担当したページ・特集・書籍と、外部スタッフの人数・予算
  • 実売率・部数・重版など、媒体の平均と比べられる数字

記入例

【担当】巻頭特集(年4本、各16〜20ページ)とムックの企画・編集。外部スタッフ 約30名の手配と進行、特集の予算管理(1本 約250万円)

【実績】収納特集号(2019年10月号)の実売率 68%(同誌の2019年の平均 56%)。特集を再編集したムック2冊を企画・編集し、2冊とも重版(累計 約6万部)

ポイント

  1. 記入例の雑誌時代の書き方です。特集の規模・人数・予算と、媒体の平均と比べた実売率がそろい、紙の編集者としての力が伝わります。

よくある落とし穴は、担当した号やページを並べるだけのケースです。Webメディアに応募するなら、紙で身につけた企画の立て方や校正の手順が、Webでどう役立つかを1行添えましょう。

Webメディアの編集者

Webメディアの編集者は、公開した後の数字を見て、記事を直し、企画を変えていく仕事です。採用担当は、数字を見て何を変えたかを確かめます。

職務経歴書に書きたいこと

  • 媒体の分野と、月の公開本数・チームの人数
  • PV・会員数などの数字と、比べた時期
  • 公開済みの記事の更新、表記ルールや校正の流れなど、媒体を育てる仕組み

記入例

【担当】Webメディアの編集統括。企画会議の運営、月 約60本の公開進行、外部ライターへの発注と原稿チェック、表記ルールと校正の流れの整備

【実績】月間PV 約180万→約320万、メールマガジン会員 約4.2万人→約9.8万人(2023年9月→2026年9月)

ポイント

  1. 記入例の書き方です。月の本数と管理の範囲、媒体の数字を比べた時期とともに書いているので、媒体を任せられることが伝わります。

よくある落とし穴は、PVだけを書くケースです。PVは季節や検索エンジンの変化でも動きます。会員数・訂正の件数・更新した記事の数など、自分の取り組みと結びつく数字も添えましょう。

ライター(執筆が中心)

取材や執筆が中心の人は、分野の知識と、安定して質の高い原稿を出せることを示します。フリーランスとして書いてきた期間がある人も、同じ考え方で書けます。

職務経歴書に書きたいこと

  • 得意な分野と、執筆した媒体の種類
  • 月の本数・取材の件数・文字数の目安
  • 反響、編集部からの指名、連載の継続など、評価されたことがわかる事実

記入例

※記入例とは別の架空例です

【担当】住まい・家計の分野で、Webメディア4媒体に取材記事を執筆(月 約10本、1本あたり 約4,000〜6,000字)。専門家への取材 年約60件

【実績】連載2本を3年以上継続。編集部からの指名による依頼が全体の約8割

ポイント

  1. 分野・媒体の数・本数・取材件数で仕事の量と質がわかり、指名や連載の継続で、評価されてきたことが伝わります。

よくある落とし穴は、「幅広いジャンルに対応」と書くケースです。得意な分野を絞って書いたほうが、応募先の媒体に合う人かどうかを判断してもらいやすくなります。

企業の広報誌・オウンドメディアの編集者

事業会社が運営する広報誌やオウンドメディア(自社で運営する情報発信のメディア)の編集者は、記事が事業の目的にどうつながったかを示します。媒体を伸ばすことそのものより、問い合わせや採用などの成果が求められるからです。

職務経歴書に書きたいこと

  • メディアの目的(認知・問い合わせ・採用など)と読者
  • 社内の取材や関係部署との調整の件数
  • 問い合わせ・資料請求・応募など、目的に沿った数字の変化

記入例

※記入例とは別の架空例です

【担当】製造業の自社メディア(技術者向け)の編集。社内の技術者への取材 月 約6件、記事の企画・編集・公開

【実績】記事からの資料請求 月平均 約40件→約110件(2024年4月→2026年3月)

ポイント

  1. メディアの目的と、それに沿った数字を書いているので、記事を事業の成果につなげられることが伝わります。

よくある落とし穴は、社内の決まりで外に出せない数字まで書いてしまうケースです。売上など社外に出せない数字は、率や前後の比較に置き換えましょう。

2026年の編集・ライターとAI:職務経歴書にどう書くか

編集・ライターがAIの経験を職務経歴書に書くときの3つのこと:どの作業に使ったか、何を人が確かめたか、何を入力しなかったか
この章のまとめ:編集・ライターのAIの経験、書くときの3つのこと

最初にお伝えしたいのは、AIの使い方や、AIの経験を求める度合いは、応募先によって大きく違うということです。IPA(情報処理推進機構)の「DX動向2026」では、AIを導入している企業は従業員1,001人以上で8割近くにのぼる一方、101人以下では16.6%でした。編集の現場でも、生成AIを積極的に取り入れている媒体もあれば、記事づくりでの利用を厳しく制限している媒体もあります。

AIを使った経験がないからといって、書類選考で不利になると考える必要はありません。まずは求人票に「生成AI」「AIツール」などの言葉があるかを確認しましょう。記載があれば具体的に書き、なければ職務経歴に1行添える程度で十分です。

編集・ライターで現実的なAIの使い方

同じIPAの調査では、AIの用途として「文書・音声の要約、翻訳、校正」が82.5%、「文書・レポート作成」が80.5%と多く挙がっています。言葉を扱う編集・ライターの仕事は、AIの使いどころが多い仕事です。たとえば次のような使い方が現実的です。

  • 取材音声の文字起こしを整理し、話の流れを確かめる下書きをつくる(記入例の使い方)
  • 見出しやリード文の案をいくつか出してもらい、比べて選ぶ材料にする
  • 長い資料や公開されている報告書の要点をつかむ下書きをつくる(数字は原典で確かめる)
  • 誤字脱字や表記の揺れの候補を挙げてもらい、校正の見落としを減らす

どれも、AIの出力は「下書き」や「候補」にとどめる使い方です。記事の内容と、その正しさに責任を持つのは編集者です。事実・数字・引用は、取材メモと原典で必ず確かめましょう。

「何の作業で・どう使い・何を確かめたか」を書く

対象の作業・使い方・確かめ方に、情報の扱いで気をつけたことを添えて書きます。

× NG例

生成AIを活用して記事制作を効率化し、制作本数を増やしました。

ここが惜しい

  1. どの作業にAIを使ったのかがわかりません。
  2. AIが書いた文章をそのまま記事にしていないか、事実を確かめたかが書かれておらず、媒体の信頼を任せられるか判断できません。

○ OK例

【取り組み】社内のガイドラインに沿い、生成AIで取材音声の文字起こしを整理(2025年1月〜)。事実・数字・引用は取材メモと原典で必ず確認

ここが評価される

  1. 「取材音声の文字起こしの整理」と、AIに任せた作業が具体的です。
  2. 「社内のガイドラインに沿い」と、会社のルールの範囲で使ったことがわかります。
  3. 事実・数字・引用を、取材メモと原典で確かめたことを書いており、編集者としての責任の持ち方が伝わります。

時間の変化を測っていれば「1本あたりの整理を約2時間から約1時間に」のように前後を添えると効果が伝わります。測っていなければ、数字を作らずに、使った作業と確かめ方だけを書きましょう。

取材相手の情報と、権利の扱いに気をつける

編集・ライターは、取材相手の話や個人情報、公開前の原稿、取引先から預かった資料など、外に出してはいけない情報を多く扱います。また、AIの出力が既存の文章に似ていないか、引用や画像の権利に問題がないかを確かめるのも、編集者の仕事です。AIの経験を書くときは、次の3点を添えましょう。

  • 取材相手の個人情報、公開前の原稿、社外秘の資料をAIに入力しなかった
  • 会社や媒体が認めたツールを、ガイドラインの範囲で使った
  • AIの出力をそのまま使わず、事実と表現を自分で確かめた

使った経験を実際より大きく書くのは避けましょう。面接で「AIの出力のどこを直したか」と聞かれても答えられる範囲にとどめます。

AIを使っていない・禁止の職場だった人は

記事の正確さや権利を守るために、生成AIの利用を制限している出版社やメディアは珍しくありません。ルールに従って記事の信頼を守ってきたことは、編集者として大切な姿勢です。

代わりに、仕組みで品質や速さを変えた経験を書きましょう。記入例の「校正チェックリストと事実確認の二重チェックを導入し、公開後の訂正を月平均 約6件から約1件に削減」のように、手順を整えて結果を出した経験は、AIと同じく「仕事のやり方を自分で変えられる力」を示します。

実績の数字が書けないときの対処法

数字が書けないときに拾う4つの切り口:量、人と予算、反響、品質と速さ
この章のまとめ:数字が書けないときは4つの切り口から拾う

編集・ライターの数字は、PVや部数だけではありません。量・人と予算・反響・品質と速さの4つの切り口で探すと、書ける数字はたいてい見つかります。

媒体のPVや部数を、社外に出せない

実数を出せないときは、率と前後の比較で書きます。
例:「担当カテゴリの月間PV 約1.8倍(2023年9月→2026年9月)」「特集号の実売率 同誌の平均より12ポイント高い」
社内の規程で禁じられた数字は書きません。比べた時期があれば、成果の大きさは伝わります。

編集部みんなで作ったので、自分の成果だけを切り出せない

雑誌や書籍は、多くの人で作ります。その場合は、自分が担った工程と範囲を書きます。
例:「特集20ページのうち、企画と8ページ分の取材・原稿を担当」
全体の数字を書くときは、自分がどこを担ったかを必ず添えましょう。

紙の媒体で、記事ごとの反響がわからない

読者アンケートや問い合わせなど、読者の反応がわかる事実を探します。
例:「読者アンケートの人気企画で3号連続1位」「特集の内容が好評で、ムック化が決定」
連載の継続や書籍化も、評価された証拠になります。

外部ライターとして納品したら終わりで、公開後の数字を知らない

公開後の数字がなくても、量と続き方で書けます。
例:「Webメディア4媒体に月 約10本を執筆。うち2媒体とは3年以上継続」
同じ媒体から続けて依頼が来ていることは、原稿の質が評価されている証拠です。

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提出前のチェックリスト

提出前に確かめる7つのこと
この章のまとめ:提出前に確かめる7つのこと

書き終えたら、提出前に次の項目を確認しましょう。

  • 職務要約に、媒体の種類と分野、担当範囲、経験年数、代表的な数字が入っている
  • 所属ごとに、媒体の種類・読者層・規模(部数やPV)を書いている
  • 企画・取材・執筆・編集・校正のうち、どこを担当したかがわかる
  • PV・会員数・実売率などの数字を、比べた時期とともに書いている
  • 担当記事は代表作に絞り、担当範囲と数字を添えている
  • 前職の記事・誌面は、公開済みか許可を得たものだけを載せている
  • 生成AIなどの活用は、使った作業と事実確認の方法を添えている

編集・ライターの職務経歴書は、文章そのものも見られます。最後に、表記の揺れ(「〜など」「〜等」の混在、数字の全角・半角)や誤字がないかを読み直し、職務要約・職務経歴・自己PRで同じ数字を使っている箇所に食い違いがないかを確かめましょう。

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よくある質問

ポートフォリオ(担当記事の一覧)は必ず用意したほうがいいですか?

編集・ライターの採用では、担当記事を見て判断されることが多いため、用意しておくのがおすすめです。代表作を10〜15本程度に絞り、1本ごとに担当範囲と公開後の数字や反響を添えます。URLにまとめられない場合は、面接に持参できることを書いておきましょう。

前の会社で作った記事や誌面を、ポートフォリオに載せてもいいですか?

公開済みのものに限り、会社や取引先の決まりを確認したうえで載せます。公開前の原稿や、社内向けの資料は載せません。判断に迷うものは、記入例のように「許可を得た範囲で見本をお持ちします」と書いておくと安心です。

署名記事がほとんどありません。実績として書けますか?

書けます。編集の仕事は名前が出ないことがほとんどです。企画・取材・執筆・編集のどこを担ったかを書けば、署名がなくても担当した仕事として示せます。

これまでと違う分野の媒体に応募します。何を強調すればいいですか?

企画の立て方、取材の進め方、校正や進行管理の手順など、分野が変わっても使える力を前に出します。応募先の分野に関わる記事を書いたことがあれば、1本でも代表作に入れておきましょう。

AIを使った経験がないと、編集・ライターの転職で不利になりますか?

AIの活用をどの程度求めるかは応募先によって大きく違い、経験がないことだけで不利になるとは限りません。求人票にAIの記載がある場合は、校正の手順づくりなど、仕組みで品質や速さを変えた経験を具体的に書きましょう。

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Author

佐藤 大貴

レジュメラボ編集責任者/アースダイバー代表

佐藤 大貴

人材紹介の会社で、キャリア系メディアの編集長をしていました。転職やキャリアをテーマにした記事づくりに長く関わり、2019年にアースダイバー株式会社を立ち上げました。編集長時代、たくさんの求職者の方やキャ…

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