Guides

書き方ガイド

広告運用の職務経歴書の書き方|採用担当に伝わる記入例と無料テンプレート

広告運用の職務経歴書の書き方|採用担当に伝わる記入例と無料テンプレート

広告運用の職務経歴書でよくあるのが、「リスティング広告やSNS広告を運用し、CPAを改善した」と、広告の種類と指標の名前を並べて終わる書き方です。これでは、どの規模の広告費を預かり、どれだけの期間、どんな条件で成果を出したのかが伝わりません。採用担当が知りたいのは、どんな広告を、どの規模で運用し、効率と品質をどう守ってきたかです。

広告運用は、数字で成果が見えやすい仕事です。そのぶん、数字の見せ方で差がつきます。広告費を絞ればCPA(獲得単価)は下がりやすく、広げれば効率は落ちやすい。この当たり前を踏まえて書けるかどうかを、採用担当は見ています。

この記事では、ネット広告の運用会社で約9年半、検索・SNS・動画・ディスプレイ広告を運用し、現在はマネージャーとして6名のチームを率いる人の記入例をもとに、項目ごとの書き方と評価される理由を解説します。経歴・応募先別の書き分け方と、AIの経験の書き方も紹介します。

この記事でわかること

  • 広告運用の職務経歴書の完成イメージ(記入例)
  • データで読む、ネット広告の伸びと運用者に求められること
  • CPA・ROAS・品質管理の実績を、OK例・NG例で書くコツ
  • 運用会社・インハウス・小規模アカウント・分析への書き分け方
  • 2026年の広告運用とAI:自動入札と生成AIの経験の書き方

無料テンプレート

広告運用の職務経歴書、記入見本つきのテンプレートがあります

この記事の記入例と同じ形式で、Word・Excel・PDFの3形式。空欄のテンプレートと記入見本がセットになっています。

広告運用の職務経歴書の記入例

まずは完成イメージです。ネット広告の運用会社に新卒で入社し、人材・不動産のクライアントで検索広告から経験を積んだ後、化粧品・健康食品の通販でSNS広告・動画広告を担当。2023年からはマネージャーとして、クライアント14社・月間広告費 合計約1億2,000万円の運用を統括している人を想定しています。画像をタップすると拡大できます。

広告運用の職務経歴書の記入例(ネット広告の運用会社で約9年半、マネージャー)
広告運用の職務経歴書の記入例(A4・2枚)

この記入例と同じ形式のテンプレートを無料で用意しています。Word・Excel・PDFの3形式で、空欄テンプレートと記入見本の2点セットです。

広告運用の職務経歴書を、質問に答えるだけで無料作成できる「レジュメラボ AI職務経歴書メーカー」の案内

記入例をもとに、あなたの経歴で広告運用の職務経歴書を作る(AI職務経歴書メーカー・無料)

ツールで聞かれる質問や記入見本は、広告運用の職務経歴書をAIで作成するページで先に確かめられます。

データで読む:広告の種類が増えるほど、問われるのは「規模と品質」

書き方に入る前に、ネット広告の市場を、公表されているデータで見ておきます。3つのデータを重ねると、見えてくることは1つです。ネット広告の伸びは動画とソーシャルに移り、扱う広告の種類と広告費は今後も増える見込みです。だから評価されるのは、指標を改善できる人というだけでなく、広告費の規模が大きくなっても効率と品質を保てる人です。

伸びているのは動画とソーシャル。検索・ディスプレイだけの経験では物足りなくなる

CARTA HOLDINGS・電通・電通デジタル・セプテーニによる「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」によると、2025年のインターネット広告媒体費は3兆3,093億円で、前年比111.8%でした。広告の種類別に見ると、ビデオ(動画)広告は1兆275億円で前年比121.8%、ソーシャル広告は1兆3,067億円で118.7%と、全体を上回って伸びています。一方、予約型のディスプレイ広告は98.8%、成果報酬型広告は96.1%でした。

2025年のインターネット広告媒体費の前年比。ビデオ(動画)広告121.8%、ソーシャル広告118.7%、媒体費全体111.8%、運用型ディスプレイ111.5%、予約型ディスプレイ98.8%、成果報酬型96.1%
言いたいこと:ネット広告で伸びているのは動画とソーシャル(2025年、推定値)

出典:2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析(CARTA HOLDINGS・電通・電通デジタル・セプテーニ)(2026年3月5日発表)

この区分は重なり合っていて、ソーシャル広告の中にも動画の広告が含まれます。それでも流れははっきりしています。編集部の読みでは、広告主の予算は、動画やソーシャルのように、表現(クリエイティブ)の出来で成果が大きく変わる広告に移っています。

職務経歴書では、扱った広告の種類と、それぞれの経験年数を書きましょう。記入例では、ツール欄に「Google 広告・Yahoo!広告(9年半)、Meta広告・LINE広告(6年半)」と書き、職務経歴でも、検索・ディスプレイの時期と、SNS・動画中心の時期を分けています。

ソーシャル広告の8割はSNSと動画共有サイト。表現の検証が成果を左右する

同じ資料で、ソーシャル広告費1兆3,067億円の内訳を見ると、SNS系が5,508億円(構成比42.1%)、動画共有系が5,126億円(39.2%)、その他が2,434億円(18.6%)でした。ソーシャル広告は、インターネット広告媒体費全体の39.5%を占めています。

2025年のソーシャル広告費の内訳。SNS系5,508億円(42.1%)、動画共有系5,126億円(39.2%)、その他2,434億円(18.6%)
言いたいこと:ソーシャル広告の8割は、SNSと動画共有サイト(2025年、推定値)

出典:2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析(CARTA HOLDINGS・電通・電通デジタル・セプテーニ)(2026年3月5日発表、共同通信PRワイヤー配信)

SNSや動画共有サイトの広告は、同じ予算でも、画像や動画の出来で反応が大きく変わります。編集部の読みでは、これらの広告を伸ばしてきた運用者ほど、入札や予算の調整に加えて、クリエイティブを検証する仕組みを持っています。

記入例の「制作チームと動画・画像の検証表を作り、月約30本を入れ替えて検証」は、その仕組みを、本数と頻度で書いた例です。あわせて「表現は薬機法・景品表示法の社内チェックを通してから配信」と書き、化粧品・健康食品の広告で欠かせない表現の確認にも触れています。

2026年も媒体費は伸びる予測。大きな予算を任せられる人が求められる

同じ資料では、2026年のインターネット広告媒体費を3兆5,840億円(前年比108.3%)、ビデオ(動画)広告を1兆1,783億円(前年比114.7%)と予測しています。

インターネット広告媒体費は2025年3兆3,093億円から2026年予測3兆5,840億円へ。ビデオ(動画)広告は1兆275億円から1兆1,783億円へ
言いたいこと:2026年も、媒体費は8.3%、動画は14.7%伸びる予測

出典:2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析(CARTA HOLDINGS・電通・電通デジタル・セプテーニ)(2026年3月5日発表)

予測は見通しであり、その通りになるとは限りません。そのうえで、編集部の読みでは、広告費が増えるほど、設定ひとつのミスや計測の漏れが大きな損失につながり、品質を守る仕組みの価値は上がります。

職務経歴書では、効率の改善に加えて、ミスを防ぐ手順と計測の見直しを書きましょう。記入例の「入札・予算・配信先の設定を2人で確認する手順と点検表を作成。設定ミスによる過配信を年5件から0件に」は、数字に表れにくい品質の仕事を、件数の変化で示した書き方です。

まとめると、いまの広告運用の職務経歴書では、指標の改善に加えて、どの広告の種類を、どの規模で扱い、表現の検証と品質を守る仕組みをどうつくってきたかを書けるかで差がつきます。次は、採用担当が書類のどこを見ているかを確認します。

広告運用の職務経歴書テンプレートを無料でダウンロード

採用担当が広告運用の職務経歴書で見ている3つのこと

採用担当が確かめる3つのこと:どんな広告をどの規模で、効率の数字とそのときの規模、ミスなく回す品質と説明する力
この章のまとめ:採用担当が確かめる3つのこと

こうした変化と採用の現場でよく見られる傾向を踏まえると、広告運用の採用担当は、書類から次の3つを確認しています。

  1. どんな広告を、どの規模で運用してきたか検索・SNS・動画・ディスプレイのうち、どの広告を、どの業種のクライアントで、月にいくらの広告費で運用してきたか。運用会社か事業会社か、一人で担当したのかチームを率いたのか。採用担当は、まず経験の種類と規模を確かめます。
  2. 効率の数字と、そのときの規模CPA(獲得単価)やROAS(広告費に対する売上の比率)が良くなっても、広告費を絞っただけかもしれません。採用担当は、改善の前後の数字に加えて、そのときの広告費の規模や期間、目標に対してどうだったかを見て、成果を判断します。
  3. ミスなく回し続ける品質と、説明する力広告運用は、設定ひとつのミスで大きな費用が出ていく仕事です。設定を確かめる手順、計測の見直し、表現のチェックなど、品質を守る仕組みをつくった経験や、数字の理由をクライアントや社内に説明してきた経験があると、任せやすいと判断されます。

3つとも、答えになるのは管理画面の操作に詳しいことではなく、規模・効率・品質の数字です。広告媒体の管理画面は毎年のように変わりますが、預かった予算で成果を出し、ミスなく回してきた経験は応募先でも通じます。

項目別の書き方:OK例とNG例の違い

ここからは項目ごとに、NG例とOK例を並べて解説します。OK例は記入例からの引用です。広告運用の書類で特に差がつくのは、効率の数字の示し方と、品質を守った仕組みの書き方です。

職務要約:会社の種類・広告の種類・規模・立場・成果を3〜5行で

職務要約は、採用担当が最初に読む部分です。広告運用の場合は、運用会社か、事業会社かを最初に伝えます。運用会社は複数のクライアントを担当し、事業会社は自社の広告だけを深く運用するため、経験の中身が違うからです。

× NG例

Web広告代理店で、リスティング広告やSNS広告の運用を担当してきました。多数のクライアントを担当し、CPAの改善やROASの向上に貢献しました。

ここが惜しい

  1. 「多数のクライアント」では、業種も社数も、広告費の規模もわかりません。
  2. CPAやROASを「改善」「向上」と書くだけで、どれだけ変わったのかがありません。
  3. 経験年数と立場(担当者か、チームを率いたか)が書かれていません。

○ OK例

2017年4月にネット広告の運用会社、株式会社サンプルデジタルアドに入社し、約9年半、検索・SNS・動画・ディスプレイ広告の運用を担当しています。化粧品通販のクライアントでは、ROAS 300%以上を保ちながら月間広告費を1,200万円から2,000万円に広げました。2023年からはマネージャー(メンバー6名)として、クライアント14社・月間広告費 合計約1億2,000万円の運用を統括し、2025年度はチームの運用手数料売上で目標比108%を達成しました。

ここが評価される

  1. 会社の種類と、扱ってきた広告の種類が最初にわかります。
  2. ROASと広告費の規模をセットで書き、効率を保ちながら広げたことが伝わります。
  3. 統括したクライアントの数と広告費、チームの売上の達成率で、マネージャーとしての規模がわかります。

「リスティング広告」のような業界の言葉は、採用担当が人事の人なら伝わらないこともあります。記入例のように「検索広告」と書くか、略語には日本語の説明を添えましょう。

職務経歴:クライアント・広告の種類・広告費を時期ごとに

職務経歴は、広告運用の書類でいちばん重要な項目です。下の画像の3つのポイントを押さえると、同じ経験でも伝わり方が大きく変わります。

広告運用の職務経歴の書き方のポイント
職務経歴の書き方のポイント

× NG例

運用本部にて、大手化粧品メーカー様をはじめ多数のアカウントを担当。Google、Meta、LINEなど各媒体の運用を一貫して行いました。

ここが惜しい

  1. 社名が推測できる書き方は、守秘の面で不安を与えます。業種と規模で書きます。
  2. 担当した社数と月間広告費がなく、仕事の大きさがわかりません。
  3. 「一貫して」だけでは、どこまで自分で設定し、判断していたのかが伝わりません。

○ OK例

【担当】化粧品・健康食品の通販クライアント5社の、SNS広告・動画広告を中心とした運用(月間広告費 合計 約5,000万円)

【実績】2022年度:化粧品通販のクライアントで、月間広告費を1,200万円から2,000万円に広げながら、ROAS(広告費に対する広告経由の売上の比率)を目標の300%以上に保つ(年間平均312%)

ここが評価される

  1. 業種・社数・広告の種類・月間広告費がそろい、担当の範囲がわかります。
  2. ROASに目標と年間平均を添え、短い期間だけの成果ではないことを示しています。
  3. ROASに日本語の説明を添え、職種の違う読み手にも伝わるようにしています。

規模は、業種・社数・月間広告費の3つで示します。「化粧品・健康食品の通販クライアント5社」「月間広告費 合計 約5,000万円」とあれば、どの程度の予算を、どんな商材で動かしてきたかがすぐにわかります。

担当者の時期とマネージャーの時期を分ける

記入例では、担当者として運用した時期、リーダーとして後輩を指導した時期、マネージャーとしてチームを統括した時期を分けて書いています。追う数字が、担当アカウントの成果からチームの売上や品質へと変わるためです。

運用の実績(CPA・ROAS・品質):効率と規模をセットで、品質を守った仕組みも

広告運用の実績の中心は、効率の指標です。ただし、指標の改善だけを切り取らないことが大切です。何の指標か、期間と前後の数字、そのときの広告費の規模、そしてミスを防いだ仕組みまで書きます。

× NG例

入札調整やクリエイティブの改善を行い、CPAを大幅に改善。レポートも丁寧に作成し、クライアントから高い評価をいただきました。

ここが惜しい

  1. 「大幅に改善」では、どれだけ変わったのか、どの期間なのかがわかりません。
  2. 改善したときの広告費の規模がなく、費用を絞っただけなのかが判断できません。
  3. 「高い評価」は確かめようがなく、継続率など事実で示す必要があります。

○ OK例

【実績】2019年度:人材系クライアントの応募1件あたりの獲得単価(CPA)を、6か月で約1万2,000円から約8,500円に改善

(中略)

入札・予算・配信先の設定を2人で確認する手順と点検表を作成。設定ミスによる過配信を年5件から0件に(2023年度→2025年度)

ここが評価される

  1. 何の獲得単価なのか、期間と前後の数字がそろっています。
  2. 設定ミスを防ぐ手順を、過配信の件数の変化で示し、品質への意識が伝わります。
  3. 記入例では、継続率「14社中13社」も添え、クライアントの評価を事実で示しています。

記入例の化粧品通販の実績は、月間広告費を1,200万円から2,000万円に広げながら、ROASを目標の300%以上(年間平均312%)に保ったというものです。効率を「上げた」ではなく「保った」と書いているのは、広告費を広げるほど効率は落ちやすいからです。この現実を踏まえた書き方は、運用の経験者にはすぐに伝わります。

成果は、広告以外の要因も意識して書く

CPAやROASは、商品の値下げや季節、競合の動きでも変わります。比べた期間と条件を添え、面接で「何をしたから変わったのか」を説明できるようにしておきましょう。

活かせる経験・知識・スキル:運用・検証・品質から3つ

職務経歴の中から、応募先で使える経験を3つに絞って箇条書きにします。「リスティング広告の運用スキル」と書く代わりに、どの広告を、何年、何を目標に運用してきたかを書きます。

× NG例

・リスティング広告の運用スキル

・SNS広告の知識

・分析力

ここが惜しい

  1. 広告の種類の名前だけで、どの規模で、何ができるのかがわかりません。
  2. 年数や成果がなく、どの程度の経験なのかが判断できません。

○ OK例

・検索・SNS・動画・ディスプレイ広告の運用(9年半)と、CPA・ROASを目標にした予算の配分

・広告費を増やしながら効率を保つ、クリエイティブの検証の仕組み(月約30本の入れ替え、ROAS 312%)

・6名のチームの品質管理(過配信 年5件→0件)と、成果の計測環境の見直し(7社)

ここが評価される

  1. 運用、クリエイティブの検証、チームの品質と、種類の違う強みを3つ選んでいます。
  2. それぞれに職務経歴と同じ数字を添えているので、根拠をすぐに確かめられます。

ツール欄には、使った広告媒体の管理画面と年数、計測・分析のツールを書きます。資格は、記入例の統計検定2級のように、数字の扱いを裏づけるものがあれば添えましょう。

自己PR:強みは2つまで。相談→工夫→結果の順で

自己PRは「強み → 工夫 → 結果の数字」の順に書きます。広告運用の自己PRは「数字への粘り強さ」に寄りがちですが、採用担当が知りたいのは、クライアントの相談に、どんな仕組みで応え、何が変わったかです。

× NG例

私の強みは、数字に対する粘り強さです。毎日管理画面を確認し、細かな改善を積み重ねてきました。最新のAIツールも使いこなせます。

ここが惜しい

  1. 毎日の確認は運用者として当然の仕事で、強みとして伝わりにくい書き方です。
  2. 改善の結果がどうなったのか、数字がありません。
  3. AIを何に使い、クライアントの情報をどう扱ったのかがなく、かえって不安を与えます。

○ OK例

広告費を増やしながら、効率を落とさない運用

化粧品通販のクライアントから「売上を伸ばしたいが、効率は落としたくない」と相談を受け、制作チームと動画・画像の検証表を作り、月約30本を入れ替えて反応を確かめました。月間広告費を1,200万円から2,000万円に広げながら、ROASを目標の300%以上(年間平均312%)に保ちました。

ここが評価される

  1. クライアントの相談から書き始め、何のための工夫かがはっきりしています。
  2. 制作チームとの連携、検証の量、規模と効率の結果がひと続きで書かれています。
  3. 記入例では2つ目に、チームの品質を仕組みで守った経験を書いています。運用の腕と、チームを任せられる力の両方が伝わります。
広告運用の職務経歴書の記入見本つきテンプレート

経歴・応募先別:広告運用の職務経歴書の書き分け方

経歴・応募先ごとに前に出すこと:運用会社の担当者・マネージャー、事業会社のインハウス運用へ、小規模なアカウントを多く担当、運用からマーケティング全体・分析へ
この章のまとめ:経歴・応募先ごとに前に出すこと

広告運用は、働いてきた会社と応募するポジションによって、採用担当が気にすることが変わります。どのタイプでも共通するのは、規模・効率・品質の3つをそろえることです。まずは表で全体像を確認しましょう。

タイプ採用担当が見るポイント前に出すこと
運用会社の担当者・マネージャー大きな予算を、複数のクライアントで安定して回せるか広告費の規模と効率、チームの品質と継続率
事業会社のインハウス運用へ自社の売上・利益の目線で、広告を判断できるか売上・利益への貢献、社内の部署との調整
小規模なアカウントを多く担当多くの案件を、ミスなく同時に回せるか担当数と継続率、段取りと確認の手順
運用からマーケティング全体・分析へ広告以外も含めて、予算の配分を判断できるか予算配分の判断、計測の設計と検証

運用会社の担当者・マネージャー

記入例の人の立場です。採用担当は、大きな予算を複数のクライアントで、安定して回せるかを確かめます。

職務経歴書に書きたいこと

  • 担当したクライアントの業種と社数、月間広告費の合計
  • 効率の指標の前後と、そのときの広告費の規模
  • マネージャーなら、チームの売上・継続率と品質を守る仕組み

記入例

2025年度:チームの運用手数料売上 目標2億円/実績2億1,600万円(達成率108%)

担当クライアントの年間継続率 93%(14社中13社)

ポイント

  1. 記入例の書き方です。チームの売上に目標と達成率を添え、継続率は「14社中13社」と実数も書いています。
  2. 継続率は、クライアントの評価を事実で示す数字です。「高い評価」と書くより、ずっと伝わります。

よくある落とし穴は、マネージャーになってからも、自分が担当したアカウントの成果だけを書くケースです。チームの数字と、チームのためにつくった仕組みを中心に書きましょう。

事業会社のインハウス運用へ

運用会社から、自社の広告を運用する事業会社に移る人も少なくありません。採用担当は、広告の指標だけでなく、自社の売上や利益の目線で判断できるかを見ます。

職務経歴書に書きたいこと

  • 広告の成果を、売上や利益とつなげて考えた経験
  • 商品・営業・制作など、社内の部署と調整した経験
  • 運用を外部に任せる場合の、依頼と管理の経験

記入例

【実績】2022年度:化粧品通販のクライアントで、月間広告費を1,200万円から2,000万円に広げながら、ROAS(広告費に対する広告経由の売上の比率)を目標の300%以上に保つ(年間平均312%)

ポイント

  1. 記入例の書き方です。ROASは売上の目線の指標なので、事業会社でも通じる経験です。
  2. 事業会社に応募するときは、このように売上につながる実績を職務要約と自己PRの最初に置くと伝わりやすくなります。

よくある落とし穴は、「多くの業種を経験した」ことを強みにしすぎるケースです。事業会社では、一つの商品を深く理解して運用し続けることが求められます。応募先の商材に近い経験を前に出しましょう。

小規模なアカウントを多く担当してきた人

月の広告費が数十万円規模のアカウントを、数多く担当してきた人もいます。採用担当は、多くの案件をミスなく同時に回せるかを見ます。

職務経歴書に書きたいこと

  • 同時に担当したアカウントの数と、業種
  • 担当期間と継続率(解約の少なさ)
  • 多くの案件を回すための段取りや、確認の手順

記入例

※記入例とは別の架空例です

【担当】地域の工務店・クリニック・学習塾など約25社の検索広告・地図検索の広告の運用(1社あたり月20万〜60万円)

【実績】2025年度:担当アカウントの年間継続率 88%(25社中22社)。週1回の点検日を決めて全社の予算の消化を確認し、予算の超過をゼロに

ポイント

  1. 担当数と1社あたりの広告費の幅で、仕事の規模が伝わります。
  2. 継続率と点検の手順をあわせて書くと、多くの案件を任せられることが伝わります。

よくある落とし穴は、1社あたりの広告費が小さいことを気にして、数字を書かないケースです。小さな予算で成果を出し続けることも、確かな運用の力です。データの章で見たとおり、品質を守る仕組みはどの規模でも評価されます。

運用からマーケティング全体・分析へ

広告運用の経験を足がかりに、マーケティング全体の企画や、データ分析の仕事を目指す人です。採用担当は、広告以外も含めて予算の配分を判断できるか、計測を設計できるかを見ます。

職務経歴書に書きたいこと

  • 広告の種類をまたいで、予算の配分を提案・判断した経験
  • 成果の計測の仕組みを見直した経験
  • 検証の計画を立て、結果をもとに判断した経験

記入例

ブラウザによる計測の制限で成果の計測漏れが増えたため、サーバー経由で成果を広告媒体に送る方式への切り替えを7社で実施

ポイント

  1. 記入例の書き方です。計測の課題に気づき、仕組みを見直したことが具体的にわかります。
  2. 分析の仕事に応募するときは、この経験を活かせる経験の1行目に置くと、適性が伝わりやすくなります。

よくある落とし穴は、管理画面のレポートを作ってきたことだけを書くケースです。レポートをもとに、何を判断し、予算をどう動かしたかまで書きましょう。

2026年の広告運用とAI:職務経歴書にどう書くか

広告運用がAIの経験を書くときの3つの場面:広告文・画像の案出し、媒体の自動入札・自動配信、生成AIを使っていない職場
この章のまとめ:広告運用のAIの経験、書くときの3つの場面

最初にお伝えしたいのは、AIの使い方や、AIの経験を求める度合いは、応募先によって大きく違うということです。IPAの「DX動向2026」プレス発表では、AIを導入している企業は従業員1,001人以上で8割近くにのぼる一方、101人以下では16.6%でした。

生成AIを使った経験がないからといって、書類選考で不利になると考える必要はありません。求人票に「生成AI」「AIツール」などの言葉があるかを確認し、記載があれば具体的に、なければ職務経歴に1行添える程度で十分です。

広告運用で現実的なAIの使い方

広告運用は、もともと機械学習と付き合ってきた仕事です。多くの広告媒体では、入札や配信先の調整を自動で行う仕組みが使われています。そのうえで2026年には、生成AIを使う場面も増えています。同じIPAの資料では、AIを導入した企業の用途として「文書・レポート作成」が80.5%にのぼりました。

使い方具体例人が確かめること
広告文の案出し商品の特徴から、広告文の候補を数多く作る(記入例の使い方)表示のルールに反していないか、誇大な表現がないか
画像・動画の案出し検証用のクリエイティブのたたき台を作る権利の確認、ブランドのルールに合っているか
媒体の自動入札・自動配信成果の定義と予算・配信先の条件を決め、自動の調整に任せる学習させる成果の定義が正しいか、除外の条件
レポートの下書き月次の数字の変化の要約と、変化の理由の候補を作る数字が管理画面と合っているか、理由の根拠

書き方:何に使い、何を入力せず、誰が確かめたか

広告運用でAIの経験を書くときに大切なのは、世に出る表現を、誰がどの手順で確かめたかです。広告は多くの人の目に触れるため、AIが出した案をそのまま配信することはできません。

× NG例

生成AIを活用して、クリエイティブ制作と運用を効率化しました。

ここが惜しい

  1. どの作業に、どう使ったのかがわからず、使い方の水準が判断できません。
  2. クライアントの未公開情報を入力していないかが書かれておらず、情報の扱いに不安を与えます。
  3. AIが出した表現を、配信前に誰が確かめたのかがわかりません。

○ OK例

社内ルールで認められた生成AIで広告文の案を作成(クライアントの未公開情報は入力せず、表現は社内チェックを経て配信)

ここが評価される

  1. 「広告文の案」と、AIに任せた範囲が具体的です。
  2. 「未公開情報は入力せず」「社内チェックを経て配信」と、情報の扱いと確認の手順がそろっています。
  3. 効果を測っていないため時間の数字は書かず、使った作業と確かめ方だけを書いています。数字を作らない誠実さも伝わります。

媒体の自動入札を使いこなしてきた人は、その経験も書けます。ただし「自動入札を活用」だけでは伝わりません。何を成果として学習させ、予算や配信先のどんな条件を人が決めたのかを書くと、自動の仕組みを理解して使っていることが伝わります。

AIの経験を書くときの注意点

  • クライアントの未公開の商品・キャンペーン情報を入力していないことがわかるように書く。
  • 会社が認めたツールを、社内ルールの範囲で使ったことを前提に書く。
  • 広告文や画像は、表示のルールや権利を人が確かめてから配信したことを書く。
  • 盛らない。自動入札は多くの運用者が使う機能なので、「AIで運用を自動化」と大きく書かず、自分が決めた条件を書く。

生成AIを使っていない・禁止の職場だった人は

クライアントとの契約で、広告の情報を外部のサービスに入力することを禁じている職場もあります。ルールに従ってクライアントの情報を守ってきたこと自体が、広告運用として大切な姿勢です。

代わりに、品質を守る仕組みを書きましょう。記入例の「入札・予算・配信先の設定を2人で確認する手順と点検表を作成」のような経験は、AIと同じく「仕事のやり方を自分で変えられる力」を示します。

実績の数字が書けないときの対処法

数字が書けないときに拾う4つの切り口:規模、効率、続いた期間、品質
この章のまとめ:数字が書けないときは4つの切り口から拾う

広告運用は数字の多い仕事ですが、クライアントの売上やCPAを社外に出せない、目立った改善がないという人もいます。規模・効率・続いた期間・品質の4つの切り口で探すと、書ける数字はたいてい見つかります。

クライアントの売上やCPAの金額を、社外に出せない

金額の代わりに前後の比率で書きます。
例:「獲得単価を6か月で約3割改善」「ROASを目標の300%以上に保つ」
比べた期間と条件を添えれば、金額がなくても成果の大きさは伝わります。

担当した期間に、目立った改善がなかった

規模と続いた期間で書きます。
例:「担当クライアントの年間継続率 93%(14社中13社)」
成果を維持し、クライアントが任せ続けてくれたことも、立派な実績です。

チームで運用していて、自分の分を切り分けにくい

自分の役割と、作った仕組みを書いたうえで、チームの数字として書きます。
例:「制作チームと動画・画像の検証表を作り、月約30本を入れ替えて検証」
主語をはっきりさせれば、チームの数字でも十分に伝わります。

品質の仕事をしてきたが、数字にしにくい

ミスや漏れの件数の変化で書きます。
例:「設定ミスによる過配信を年5件から0件に(2023年度→2025年度)」
件数を数えていなかった場合は、作った手順や点検表の項目数、対象にした社数でも書けます。

履歴書の学歴欄、入学・卒業の年で迷ったら

生年月日を選ぶだけで、入学・卒業の年月を和暦・西暦で計算し、学歴欄をそのまま作れます。早生まれ・浪人・留年にも対応しています。

学歴早見表で計算する →

提出前のチェックリスト

提出前に確かめる7つのこと
この章のまとめ:提出前に確かめる7つのこと

書き終えたら、提出前に次の項目を確認しましょう。

  • 職務要約に、会社の種類・広告の種類・年数・立場・規模・代表的な成果が入っている
  • 時期ごとに、クライアントの業種と社数、広告の種類、月間広告費を書いている
  • CPA・ROASは、何の指標か、期間と前後の数字、広告費の規模を添えている
  • 目標と実績・達成率、継続率などの計算が合っている
  • クライアントの社名や未公開のキャンペーン情報を書いていない
  • AIを使った場合は、入力しなかった情報と表現の確認方法を書いている
  • A4で2枚程度に収まり、誤字脱字がない

最後に、職務要約・職務経歴・活かせる経験・自己PRで同じ数字(月間広告費、ROAS、達成率、継続率など)を使っている箇所を読み合わせ、食い違いがないか、達成率や継続率の計算が合っているかを確かめましょう。

書いた職務経歴書を、採用担当の視点で100点満点チェックできる「レジュメラボ AI職務経歴書メーカー」の案内

よくある質問

担当したクライアントの名前は書いてもいいですか?

書かないのが基本です。業種と社数、月間広告費の規模で書けば、担当した範囲は十分に伝わります。面接で詳しく聞かれた場合も、公表されている情報の範囲で話しましょう。

CPAとROAS、どちらを書けばいいですか?

運用で目標にしていた指標を書きます。問い合わせや会員登録などの獲得が目的ならCPA、ECなど売上が目的ならROASが一般的です。どちらの場合も、期間と前後の数字、そのときの広告費の規模を添えましょう。

使える広告媒体の管理画面は、全部書いたほうがいいですか?

主に使ってきたものを、年数とあわせて書きます。応募先が使っている広告媒体の経験があれば、先頭に置くと伝わりやすくなります。少し触っただけのものまで並べる必要はありません。

運用の経験が2年ほどでも、職務経歴書で評価されますか?

評価されます。担当したアカウントの数と広告費、改善した指標を1つでも具体的に書きましょう。設定の確認や報告を丁寧に続けてきたことも、運用の基本として伝わります。

AIを使った経験がないと、広告運用の転職で不利になりますか?

AIの活用をどの程度求めるかは応募先によって大きく違い、経験がないことだけで不利になるとは限りません。広告媒体の自動入札を使ってきた経験は、多くの運用者が持っています。何を成果として学習させ、どんな条件を自分で決めたかを書きましょう。

この記事の記入例テンプレートを無料でダウンロード

Word・Excel・PDFの3形式に対応。空欄テンプレートと記入見本のセットです。

Author

佐藤 大貴

レジュメラボ編集責任者/アースダイバー代表

佐藤 大貴

人材紹介の会社で、キャリア系メディアの編集長をしていました。転職やキャリアをテーマにした記事づくりに長く関わり、2019年にアースダイバー株式会社を立ち上げました。編集長時代、たくさんの求職者の方やキャ…

Share

前の記事
一覧へ戻る
次の記事