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書き方ガイド
機械設計の職務経歴書でよくあるのが、「3D CADを使って各種製品の設計を担当」と、使った道具と仕事の名前だけを書く書き方です。これでは、部品図を描く担当だったのか、構想から量産まで任されていたのかが伝わりません。採用担当が知りたいのは、どんな製品のどの部位を、どの工程まで担当し、設計の正しさをどう確かめ、何が変わったかです。
機械設計の仕事は、図面を描くことだけではありません。強度や公差を計算し、試作で確かめ、量産で問題が出ないようにし、コストを下げる。こうした仕事の中身を、数字と一緒に書けるかで書類の印象は大きく変わります。
この記事では、搬送機器メーカーで約12年半、標準品の特注対応から新規開発・モデルチェンジ・コストダウンまで担当してきた人の記入例をもとに、項目ごとの書き方と評価される理由を解説します。製品分野・経歴別の書き分け方と、AIの経験の書き方も紹介します。
この記事でわかること
無料テンプレート
機械設計の職務経歴書、記入見本つきのテンプレートがあります
この記事の記入例と同じ形式で、Word・Excel・PDFの3形式。空欄のテンプレートと記入見本がセットになっています。
まずは完成イメージです。工場・物流倉庫向けの搬送機器メーカーで、標準コンベヤの特注対応設計を4年経験したのち、テーブルリフターの新規開発と搬送ユニットのモデルチェンジを担当。現在は主任として後輩3名を指導しながら、既存製品のコストダウンを進めている人を想定しています。画像をタップすると拡大できます。

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記入例をもとに、あなたの経歴で機械設計の職務経歴書を作る(AI職務経歴書メーカー・無料)
ツールで聞かれる質問や記入見本は、機械設計の職務経歴書をAIで作成するページで先に確かめられます。
書き方に入る前に、機械設計の仕事の中身と活躍の場を、公的なデータで見ておきます。3つの資料を重ねると、見えてくることは1つです。機械設計の仕事は図面を描くことにとどまらず、図面を確かめ、不具合に手を打ち、見積りや指導にまで広がっています。だから職務経歴書では、使ったCADより、設計をどう確かめ、どこまで任されたかを書くと評価につながります。
厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)は、職業ごとに就業者へ調査し、仕事(タスク)の実施率と重要度を公開しています。「機械設計技術者」の21項目のうち、重要度(1〜5点)が最も高いのは「実現可能な設計図であるか、ミスはないかをチェックする」と「顧客の要望を確認する」の3.9点でした。次いで「不具合があれば、原因を分析し、対策する」が3.8点です。

出典:職業情報提供サイト(job tag)「機械設計技術者」(厚生労働省) タスク(2026年10月閲覧)
一方で、「製図ソフトや解析ツールを使ってシミュレーションを行う」は3.6点、「量産化を前提とした設計図を引く」は3.5点でした。差は大きくないものの、道具を使う仕事より、図面の正しさを確かめ、問題に手を打つ仕事のほうが重く見られています。
編集部の読みでは、職務経歴書もこの順で書くと伝わりやすくなります。CADの操作年数を並べる前に、設計の正しさを何で確かめ、量産後にどれだけ問題が出なかったかを書くのです。記入例の「フレームの強度計算とFEM解析、試作2回、昇降耐久試験(10万回)・偏荷重試験」と「量産開始後6か月間の設計起因の手直しは3件」は、確かめ方とその結果をそのまま示しています。
手直しの件数は、読み手が自社の設計と比べられる物差しにもなります。「量産開始後6か月間」という期間と、「設計起因」という数え方を添えておけば、面接で数え方を聞かれても落ち着いて説明できます。
同じ調査で実施率を見ると、ほとんどの項目が9割前後に達しています。「製品の見積りを算出する」は98.4%、「各種法令や、JIS、ISOなどの規格に反していないかを確認する」は96.7%、「他の技術者に、設計技術を指導し、伝承する」は95.1%でした。「外注先に設計の指示を出し、進捗を管理する」も88.5%です。

出典:職業情報提供サイト(job tag)「機械設計技術者」(厚生労働省) タスク(2026年10月閲覧)
機械設計の担当者は、図面を描くだけでなく、コストを見積もり、規格を確かめ、人を育て、外注先を動かしています。ところが職務経歴書では、図面と製品のことしか書かれないことがよくあります。
記入例では、コストを「切削加工のブラケット類12品目を板金に置き換え、年間約2,400万円の原価を削減」、指導を「リーダー(後輩3名の指導・検図)」と書いています。どちらも短い記述ですが、図面の外で任されてきた仕事の幅が伝わります。外注先への設計指示や、生産技術からの指摘を図面に反映した経験がある人も、件数や人数を添えて書き出しましょう。
総務省・経済産業省の「2025年経済構造実態調査 製造業事業所調査」によると、2024年の製造品出荷額等は、輸送用機械(自動車・同部品など)が約82.2兆円、生産用機械が約25.3兆円、はん用機械が約13.1兆円、業務用機械が約8.1兆円でした。4つを合わせると約128.6兆円で、製造業全体の33.7%にあたります。

出典:2025年経済構造実態調査 製造業事業所調査 二次集計結果(結果の概要)(総務省・経済産業省) 第3表(2026年7月29日公表)
job tagの職業の説明にも、「設計の対象となる機械には、車から産業用機械まで多岐にわたる」とあります。輸送用機械が6割強を占める一方で、生産用・はん用・業務用の3つにも合わせて約46兆円の出荷があります。機械設計の活躍の場は、自動車の外にも大きく広がっています。
編集部の読みでは、分野が違えば、採用担当が規模をつかむための仕様も変わります。自動車部品なら生産台数や質量、産業機械なら可搬質量や特注対応の件数、精密機器なら寸法や組立の精度です。記入例の搬送機器(コンベヤなど)は、統計の分類では「はん用機械」に入ります。記入例が「テーブルリフター(可搬質量500kg・1t)」「月産約200台」と書いているのは、同じ分野の人が見ればすぐに規模がわかる仕様だからです。応募先が別の分野なら、自分の製品の仕様を、応募先の人にも伝わる言葉で添えましょう。
まとめると、いまの機械設計の職務経歴書では、CADの名前や製品名に加えて、設計をどう確かめたか、図面の外で何を任されたか、製品の規模がわかる仕様は何かを書けるかで差がつきます。次は、採用担当が書類のどこを見ているかを確認します。


こうした変化と採用の現場でよく見られる傾向を踏まえると、機械設計の採用担当は、書類から次の3つを確認しています。
3つとも、答えになるのは「設計を担当した」という事実ではなく、製品の仕様・工程の名前・前後の数字です。「品質とコストを両立する設計」「ものづくりへの情熱」は、どの応募者にも書けてしまいます。何を、どこまで、どう確かめて設計し、何が変わったかを書きましょう。
ここからは項目ごとに、NG例とOK例を並べて解説します。OK例は記入例からの引用です。機械設計の書類で特に差がつくのは、職務経歴のプロジェクトの書き方と、公差・量産・コストダウンの実績の示し方です。
職務要約は、採用担当が最初に読む部分です。経験年数に加えて、設計した製品・担当した工程・得意な技術・代表的な成果を入れます。
× NG例
大学卒業後、機械メーカーに入社し、機械設計エンジニアとして各種製品の設計業務に従事してまいりました。3D CADを使った設計を得意としており、品質とコストを両立する設計を心がけております。
ここが惜しい
○ OK例
大学(工学部機械工学科)卒業後、2014年4月に搬送機器メーカーの株式会社サンプル産機に入社し、約12年半、機械設計に従事してまいりました。標準コンベヤの特注対応設計を4年経験したのち、テーブルリフターの新規開発と搬送ユニットのモデルチェンジを、構想設計から量産立ち上げまで担当しました。(中略)部品点数の28%削減や、板金化による年間約2,400万円の原価低減を実現しました。
ここが評価される
工程は「構想設計」「詳細設計」「試作評価」「量産立ち上げ」と、社内で通じる言葉ではなく一般的な工程名で書きます。会社独自の段階名(「DR2」「Bフェーズ」など)は、応募先には伝わりません。
職務経歴は、機械設計の書類でいちばん重要な項目です。下の画像の3つのポイントを押さえると、同じ経験でも伝わり方が大きく変わります。

× NG例
テーブルリフターの新規開発を担当。3D CADでの設計から試作、量産まで対応しました。強度解析も実施し、コストダウンにも貢献しました。
ここが惜しい
○ OK例
規模:機械設計4名・電気設計2名 役割:機械設計担当(昇降機構・フレーム)
工程:構想設計〜詳細設計、試作評価、量産図の出図と製造部への移管
内容:フレームの強度計算とFEM解析、試作2回、昇降耐久試験(10万回)・偏荷重試験
成果:部品点数を従来機の148点から106点に削減(28%減)、製造原価を従来機比15%低減。量産開始後6か月間の設計起因の手直しは3件
ここが評価される
データの章で見たとおり、機械設計の仕事で特に重要とされるのは、図面のチェックと不具合への対策です。「内容」の行に設計の確かめ方を、「成果」の行に量産後の結果を書くと、図面の正しさに責任を持てる人だと伝わります。記入例のように、解析・試作の回数・評価試験の条件の3つを並べると、確かめ方の厚みが一目でわかります。
製品名や図番は守秘義務の範囲で
社外に公表されていない開発品の名称・図番・取引先名は書きません。「テーブルリフター(可搬質量500kg・1t)」のように、製品の種類と仕様で伝えれば十分です。
機械設計ならではの書きどころが、公差と量産です。図面どおりに部品ができても、組み合わせたときにすき間やずれが出れば、現場で調整が必要になります。採用担当は、量産で困らない図面を描けるかを確かめています。
× NG例
公差設計を担当し、組立性を考慮した設計を行いました。量産立ち上げにも携わりました。
ここが惜しい
○ OK例
内容:公差の積み上げ計算で無調整で組める構造に。連続運転試験2,000時間
成果:組立調整時間を1台約90分から約20分に短縮。量産(月産約200台)を予定どおり開始
ここが評価される
試作で終わった開発や、量産前に担当を離れた案件も書いてかまいません。その場合は、試作の回数、評価した項目、量産図として出図した図面の枚数など、自分が担当した範囲の数字を書きます。量産後の設計変更を担当した人は、「設計起因の手直し」と「仕様追加による変更」を分けて件数を書くと、図面の質が正しく伝わります。
コストダウンは、機械設計の実績の中でも数字にしやすい部分です。ただし、自分が設計をどう変えたかが見えないと、活動に参加しただけに読まれてしまいます。
× NG例
既存製品のVA/VE活動に参加し、大幅なコストダウンを実現しました。
ここが惜しい
○ OK例
既存製品のコストダウン(2024年7月〜):切削加工のブラケット類12品目を板金に置き換え、年間約2,400万円の原価を削減(2025年度実績)
ここが評価される
金額は「年間」「2025年度実績」のように期間を必ず添えます。1台あたりの削減額で書く場合は、生産台数も添えると規模がわかります。部品点数の削減、材料の変更、加工法の変更(切削から板金、溶接からボルト締結など)のように、変えた中身を設計の言葉で書くと、応募先でも同じことができる人だと伝わります。
職務経歴の中から、応募先で使える経験を3つに絞って箇条書きにします。CADや解析ソフトの名前はテクニカルスキル欄に任せ、ここでは何ができるかを書きます。
× NG例
・SOLIDWORKS
・機械設計の知識
・粘り強さ
ここが惜しい
○ OK例
・構想設計〜量産立ち上げまでの一貫した開発経験(新規開発・モデルチェンジの2機種)
・強度計算・FEM解析・公差の積み上げ計算にもとづく、手戻りの少ない設計
・部品点数の削減や板金化など、製造・購買と進めるコストダウン(VA/VE)
ここが評価される
テクニカルスキル欄は、機械設計の書類で必ず読まれる欄です。CADの名前だけでなく、部品・アセンブリ・図面のどこまでできるかを書きます。
× NG例
SOLIDWORKS、AutoCAD、CAE、強度計算、公差設計
ここが惜しい
○ OK例
3D・2D CAD:SOLIDWORKS(部品・アセンブリ・図面、9年半)、AutoCAD(2D図面、3年)
解析・計算:SOLIDWORKS Simulation(線形静解析・固有値解析、8年半)、はり・軸・ボルトの強度計算
設計知識:公差設計(はめあい・幾何公差・積み上げ計算)、軸受・減速機・チェーン等の選定
ここが評価される
応募先と使っているCADが違っても、心配しすぎる必要はありません。3D CADの基本的な考え方は共通しているため、使ってきたCADで何をしてきたか(大きなアセンブリの扱い、板金の展開、図面の作り方など)が具体的なら、操作の経験として評価されます。経験年数は職務経歴の期間と必ず突き合わせましょう。記入例では、SOLIDWORKSの9年半が2017年度の3D CAD導入からの期間と一致しています。
自己PRは「強み → 進め方 → 結果の数字」の順に書きます。機械設計の自己PRは「ものづくりが好き」「探究心がある」といった話になりがちですが、採用担当が知りたいのは、どう設計を確かめ、何を良くしたかです。
× NG例
私の強みはものづくりへの情熱と探究心です。どんな難しい設計にも妥協せず取り組み、上司からも信頼されてきました。
ここが惜しい
○ OK例
計算と試作評価で、手戻りの少ない設計にする力
テーブルリフターでは、フレームのたわみと応力を試作前にFEM解析で確かめ、試作を2回に抑えました。量産開始後6か月間の設計起因の手直しは3件です。
ここが評価される


データの章で見たとおり、機械設計の活躍の場は、自動車から産業機械、精密機器まで広がっています。分野によって、採用担当が規模や難しさをつかむための仕様が違います。どの分野でも共通するのは、製品の種類と仕様・担当工程・前後の数字の3つをそろえることです。まずは表で全体像を確認しましょう。
| タイプ | 採用担当が見るポイント | 前に出すこと |
|---|---|---|
| 産業機械・装置(受注・特注対応) | 顧客ごとに違う仕様を、短い期間で正しく図面にできるか | 仕様の幅と年間の件数、標準化や部品の共通化で短くした設計期間 |
| 自動車・輸送機器の量産部品 | 大量に作る部品を、品質の仕組みに沿って設計できるか | 生産規模、設計審査やFMEAなどの進め方、質量・単価・設計変更の件数 |
| 家電・精密・医療機器の筐体・機構 | 小さな空間に、加工法を踏まえて部品を収められるか | 樹脂・板金などの加工法、部品点数や組立時間の変化、関係する規格 |
| 設計受託・技術派遣 | 顧客の求める範囲を、決められた期間で仕上げられるか | 業界ごとの案件数、案件ごとの担当範囲、出図の量と質 |
顧客の要望に合わせて仕様を変える設計です。採用担当は、要望を正しく図面に落とし込み、件数をこなしながら設計期間を短くしてきたかを確かめます。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
【担当】ベルト・ローラーコンベヤ(標準品 約40機種)の特注対応設計(年間約50件、2016年度から主担当)、部品図・組立図の作成
【取り組み】2017年度の3D CAD導入時に、よく使う部品のライブラリ(約300点)を作成。特注案件の設計期間を平均10日から7日に短縮
ポイント
よくある落とし穴は、担当した案件の顧客名や装置名を並べてしまうケースです。顧客名は書かず、「食品工場向け」「物流倉庫向け」のように業界と用途でまとめましょう。
年間に何万、何十万と作る部品の設計です。採用担当は、生産規模に見合った品質の進め方と、1個あたりのコストや質量への感覚を確かめます。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
※記入例とは別の架空例です
【担当】乗用車用シートフレーム(プレス・溶接構造)の量産設計。年間約30万台規模の車種向け
【成果】板厚と補強形状の見直しで1台あたり約0.6kg(約8%)軽量化し、部品単価を約5%低減。FMEAで懸念点を洗い出し、量産前の設計変更を前の車種の14件から5件に削減
ポイント
よくある落とし穴は、完成車メーカーの名前や車種名を書いてしまうケースです。発売済みの車種でも、取引の内容は守秘義務の対象になることがあります。「国内完成車メーカー向け」「Cセグメントの乗用車」のように書きましょう。
限られた空間に部品を収め、見た目や操作のしやすさも求められる設計です。採用担当は、樹脂や板金などの加工法を踏まえて設計できるか、部品点数や組立をどう減らしてきたかを確かめます。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
※記入例とは別の架空例です
【担当】業務用プリンターの給紙機構と樹脂筐体の設計(機械設計5名のうち筐体担当)
【成果】筐体の固定をねじからスナップフィットに変え、ねじを18本から6本に削減。組立時間を1台あたり約12分短縮
ポイント
よくある落とし穴は、デザインや外観の話だけで終わるケースです。見た目の工夫を書くときも、成形の不具合(ひけ・そりなど)をどう防いだか、量産でどうだったかまで書くと、設計の力が伝わります。
設計を請け負う会社や、技術者として顧客の職場で働く形での経験です。採用担当は、どんな分野の設計を、どの範囲まで任されてきたかを確かめます。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
※記入例とは別の架空例です
【担当】工作機械・自動車部品・食品機械の3分野で計7案件(2019年4月〜2026年3月)
【代表案件】工作機械メーカーで、切りくず排出装置の詳細設計を担当(3D CAD、部品図 約120枚)。顧客の検図での指摘を、初回出図の28件から3回目には4件に減らした
ポイント
よくある落とし穴は、全案件を同じ重さで並べるケースです。応募先の分野に近い案件を代表として詳しく書き、残りは「ほか、食品機械の部品設計 2件」のようにまとめましょう。

最初にお伝えしたいのは、AIの使い方や、AIの経験を求める度合いは、応募先によって大きく違うということです。情報処理推進機構(IPA)の「DX動向2026」プレス発表では、AIを導入している企業は従業員1,001人以上で8割近くにのぼる一方、101人以下では16.6%でした。設計部門では、図面や3Dデータを守るために社外のAIサービスを制限している会社も少なくありません。
AIを使った経験がないからといって、書類選考で不利になると考える必要はありません。まずは求人票に「生成AI」「AIツール」「DX」などの言葉があるかを確認しましょう。記載があれば具体的に書き、なければ職務経歴に1行添える程度で十分です。
同じIPAの調査では、AIの用途として「文書・音声の要約、翻訳、校正」が82.5%、「文書・レポート作成」が80.5%と多くを占めていました。機械設計でも、2026年時点で現実的なのは、図面そのものより、設計のまわりの文書の仕事です。
| 使い方 | 具体例 | 人が確かめること |
|---|---|---|
| 報告書の下書き | 試験の条件と結果のメモから、試験報告書の下書きを作る(記入例の使い方) | 数値・単位・結論が試験データと合っているか |
| 規格・技術資料の要約 | 海外規格や英語の技術資料の要点をまとめ、訳す | 原文の条文や数値と照らし合わせたか |
| 計算シートの作成補助 | 設計計算シートの計算式やマクロの下書きを作る | 計算式が正しいか、手計算や既存の結果と検算したか |
| 設計審査の観点出し | 設計審査(DR)やFMEAで確認する観点の候補を出す | 製品の使われ方に合っているか、抜けがないか |
強度や寸法を決める判断は、AIの答えで決めないことが大切です。AIが示した計算式や数値をそのまま図面に使うのではなく、自分で検算し、根拠を説明できる状態にしておく。この確かめ方こそ、機械設計らしいAIの使い方です。
記入例では、職務経歴の【取り組み】に1行で書いています。
× NG例
生成AIを活用して、設計業務を効率化しました。
ここが惜しい
○ OK例
2025年4月より、社内で認められた生成AIで試験報告書の下書きを作成(数値と結論は自分で確認)。作成時間を1件約3時間から約1時間半に短縮
ここが評価される
テクニカルスキル欄には、記入例のように「生成AI(試験報告書の下書き、1年半)」と、使い方と期間を添えて書きます。職務経歴の開始時期(2025年4月)と期間を合わせておきましょう。
CADやCAEに組み込まれた最適化の機能(トポロジー最適化など)を使った経験は、文章を作る生成AIとは分けて、解析の経験として書きます。どの部品に使い、質量や剛性がどう変わったか、その結果を試験でどう確かめたかまで書くと伝わります。
防衛・医療・自動車など、取引先との契約で設計情報の扱いが厳しく決められている職場では、生成AIを使えないことは珍しくありません。ルールに従って設計情報を守ってきたこと自体が、機械設計者として大切な姿勢です。
代わりに、仕組みで仕事を変えた経験を書きましょう。記入例の「2017年度の3D CAD導入時に、よく使う部品のライブラリ(約300点)を作成。特注案件の設計期間を平均10日から7日に短縮」のような経験は、AIと同じく「仕事のやり方を自分で変えられる力」を示します。設計計算のExcelシートを作って標準化した経験も、同じように書けます。

機械設計では、「原価を知らされていない」「担当したのは一部の部品だけ」といった理由で、成果を数字にしにくいと感じる人が少なくありません。図面の量・図面の質・ものの変化・進め方の4つの切り口で探すと、書ける数字はたいてい見つかります。
詳細設計の一部だけを担当していて、製品の成果が自分のものに見えない
製品全体の売上ではなく、自分が描いた図面の量と質で書きます。
例:「部品図 約120枚を出図」「担当部品 約60点」
例:「検図での指摘を初回の28件から4件に減らした」
担当した部位と枚数がわかれば、任せられる範囲は十分に伝わります。
原価や販売台数を知らされていない
金額がわからなくても、ものの変化は図面から数えられます。
例:「部品点数を148点から106点に削減(28%減)」
例:「加工工程を5工程から3工程に」「質量を約8%軽く」
部品点数・質量・工程の数・組立時間は、自分で数えて前後を比べられる数字です。
開発が中止になった、量産まで進まなかった
量産に至らなくても、自分が担当した工程の中身は書けます。
例:「試作2回で耐久試験(10万回)に合格し、量産図を出図」
中止の理由が自分の担当外なら、その事実を簡潔に添えたうえで、試作の回数・評価した項目・社内で標準として残った設計を書きましょう。
製品名や取引先、数字を社外に出せない
製品名は種類と仕様で、数字は割合や規模の幅で書きます。
例:「テーブルリフター(可搬質量500kg・1t)」「製造原価を従来機比15%低減」
社内の規程で禁じられた数字は書きません。種類・仕様・割合があれば、成果の大きさは十分に伝わります。
履歴書の学歴欄、入学・卒業の年で迷ったら
生年月日を選ぶだけで、入学・卒業の年月を和暦・西暦で計算し、学歴欄をそのまま作れます。早生まれ・浪人・留年にも対応しています。
職歴欄・資格欄・証明写真も、無料ツールでそろえられます。
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書き終えたら、提出前に次の項目を確認しましょう。
最後に、職務要約・職務経歴・自己PRで同じ数字(部品点数、原価の低減額、手直しの件数など)を使っている箇所を読み合わせ、食い違いがないか、割合の計算が合っているかを確かめましょう。記入例では、148点から106点への削減が「28%減」と、職務要約の「部品点数の28%削減」とで一致しています。

CADが違うことだけで評価が大きく下がることは多くありません。3D CADの基本的な考え方は共通しているためです。使ってきたCADで、部品・アセンブリ・図面のどこまでを行い、どれくらいの規模のアセンブリを扱ってきたかを具体的に書きましょう。応募先のCADを学び始めているなら、その内容を添えると前向きな姿勢が伝わります。
応募できます。描いてきた図面の種類と枚数を書いたうえで、寸法や公差を自分で決めた経験、設計者に形状の変更を提案した経験があれば書き出しましょう。強度計算や機械要素の選定を学んでいることは、資格や学習の内容として添えると、設計に広げたい意欲の裏付けになります。
書いておくと、機械設計の基礎を体系的に学んだことが伝わります。ただし資格だけで実務の力は判断できないため、職務経歴で「どの計算や設計を、何に使い、どうなったか」を示しましょう。
分野が違っても、強度計算・公差設計・加工法の知識・量産の経験は共通して活かせます。自分の製品の仕様を、応募先の人にも規模がわかる言葉で添えたうえで、応募先の製品に近い経験(似た機構、同じ加工法、同じ規格など)を前に出しましょう。
AIの活用をどの程度求めるかは応募先によって大きく違い、経験がないことだけで不利になるとは限りません。設計情報を守るためにAIを使えない職場も多くあります。3D CADの部品ライブラリや設計計算シートなど、仕組みで仕事を変えた経験を、数字とともに書きましょう。
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