Guides
書き方ガイド
QA・テストエンジニアの職務経歴書でよくあるのが、「テストケースの作成・実行、不具合の報告を担当」と作業を並べて終わる書き方です。これでは、決められたケースを実行していたのか、仕様からリスクを見極めてテストを設計していたのかが伝わりません。採用担当が知りたいのは、どんな製品を、どの工程から、どんな方法で確かめ、品質と開発の速さがどう変わったかです。
QAの仕事は、仕様のレビュー、テストの自動化、品質指標にもとづくリリース判定へと広がってきました。2026年は、生成AIをテストに使うことや、AIを組み込んだ機能の品質を確かめることも加わっています。
この記事では、第三者検証の会社で4年、勤怠管理・給与計算SaaSの会社で6年半、テストと品質保証に携わってきた人の記入例をもとに、項目ごとの書き方と評価される理由を解説します。経歴・応募先別の書き分け方と、AIの経験の書き方も詳しく紹介します。
この記事でわかること
無料テンプレート
QA・テストエンジニアの職務経歴書、記入見本つきのテンプレートがあります
この記事の記入例と同じ形式で、Word・Excel・PDFの3形式。空欄のテンプレートと記入見本がセットになっています。
まずは完成イメージです。第三者検証の会社でスマホアプリと業務Webシステムのテストを4年経験したのち、勤怠管理・給与計算SaaSの会社に移って6年半。現在はQAリーダーとして6名のチームをまとめ、回帰テストの自動化と品質指標の運用を進めている人を想定しています。画像をタップすると拡大できます。

この記入例と同じ形式のテンプレートを無料で用意しています。Word・Excel・PDFの3形式で、空欄テンプレートと記入見本の2点セットです。

記入例をもとに、あなたの経歴でQA・テストエンジニアの職務経歴書を作る(AI職務経歴書メーカー・無料)
ツールで聞かれる質問や記入見本は、QA・テストエンジニアの職務経歴書をAIで作成するページで先に確かめられます。
書き方に入る前に、システム開発の品質とテストの現状を、公表されているデータで見ておきます。3つの資料を重ねると、見えてくることは1つです。品質のつまずきはテストより前から始まり、テストは開発期間の大きな部分を占めています。だから評価されるのは、最後に不具合を見つける人より、仕様の段階から品質に関わり、テストを速く回し、結果を数字で示せる人です。
日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の「企業IT動向調査2026」は、上場企業などのIT部門を中心に毎年行われている調査です。システム開発の品質が予定どおりにならなかった要因を聞くと(2025年度、n=172、複数回答)、最も多いのは「ベンダーのスキル不足」の59.9%でした。次いで「計画時の考慮不足」と「想定以上の現行業務・システムの複雑さ」がともに48.8%、「社員のスキル不足」が44.8%です。

出典:企業IT動向調査2026(2025年度調査)概要資料(日本情報システム・ユーザー協会)(2026年4月公表)
これはシステムを発注・利用する側の企業に聞いた結果です。QAの側から読み直すと、品質のつまずきの多くは、テストを始める前に種がまかれています。計画で考えていなかった条件や、思っていたより複雑な業務は、テストの段階で初めて見つかると手戻りが大きくなります。編集部の読みでは、だからこそ、仕様の段階で「どこが危ないか」を見つけるQAの仕事に価値があります。
記入例の「仕様レビューの観点表を作り、受け入れ条件の抜けを開発前に指摘する運用を定着」や、「約1,800通りの計算パターンをデシジョンテーブルとペアワイズ法で約260ケースに整理」は、まさに複雑な仕様を前にリスクを見極めた経験です。テストを実行した件数より先に、こうした上流での関わりを書きましょう。
情報処理推進機構(IPA)の「ソフトウェア開発分析データ集2022」の情報通信業編では、新規開発のプロジェクトについて、工程ごとの期間の比率をまとめています。中央値は結合テストが16.8%、総合テストが15.7%でした。平均値で足すと34.2%で、テストの工程は開発期間のおよそ3分の1を占めています。

出典:ソフトウェア開発分析データ集2022 業種編(情報通信業)(情報処理推進機構) 表A3-3-5
このデータ集は2022年の公表(作成は終了しており、これが最新版)で、情報通信業の新規開発22件にもとづく値です。開発の進め方によって割合は変わるため、目安として読んでください。
編集部の読みでは、この3分の1をどれだけ縮められるかが、リリースの速さに直結します。リリースのたびに同じ回帰テストを手で繰り返していれば、リリースの回数を増やすほどテストの負担が積み上がるからです。記入例では、画面の回帰テスト約450ケースのうち約320ケースを自動化し、工数をリリース1回あたり約5人日から約2人日に減らして、リリース間隔を月1回から2週間に1回に短縮しています。自動化の実績は、ツール名より「テストの期間がどれだけ縮み、リリースがどう変わったか」で書きましょう。
同じデータ集では、テストで見つかったバグの数をプログラムの行数で割った「検出バグ密度」も示しています。中央値は、1,000行あたり結合テストで1.808件、総合テストで0.303件でした。データ集のまとめでは、「結合テストで1万行あたり18個のバグを検出し、総合テストで3個検出する相場観」と紹介されています。

出典:ソフトウェア開発分析データ集2022 業種編(情報通信業)(情報処理推進機構) 表5-1-1
大切なのは、品質を「件数」ではなく「何かで割った値」で比べている点です。製品の規模が違えば不具合の数も違うため、件数だけでは多いのか少ないのかを判断できません。
だから品質指標を書くときは、何を何で割ったかを必ず添えます。記入例の「不具合検出率(テスト工程での検出数÷全不具合数)を87%から96%に向上」は、定義が書いてあるので、読み手が自社の数字と比べられます。面接で自分の現場の数字の水準を聞かれたときも、こうした公開データの相場を物差しにして、定義の違いを断ったうえで話せると説得力が増します。
まとめると、いまのQA・テストエンジニアの職務経歴書では、テストの件数に加えて、どの段階から品質に関わったか、テストをどれだけ速く回せるようにしたか、品質をどんな指標で示したかを書けるかで差がつきます。次は、採用担当が書類のどこを見ているかを確認します。


こうした変化と採用の現場でよく見られる傾向を踏まえると、QA・テストエンジニアの採用担当は、書類から次の3つを確認しています。
3つとも、答えになるのは「丁寧にテストした」という姿勢ではなく、方法と数字です。「細かいところまで見逃さない」「品質への意識が高い」は、どの応募者にも書けてしまいます。どの技法で、何を、どれだけ確かめ、何が変わったかを書きましょう。
ここからは項目ごとに、NG例とOK例を並べて解説します。OK例は記入例からの引用です。QAの書類で特に差がつくのは、職務経歴のテスト設計の書き方と、自動化・品質指標の実績です。
職務要約は、採用担当が最初に読む部分です。経験年数に加えて、立場(第三者検証か自社サービスか)・対象の製品・担当した工程・一番の成果を入れます。
× NG例
ソフトウェアのテストエンジニアとして10年以上勤務してまいりました。テストケースの作成や実行、バグ報告などを担当し、品質向上に貢献してきました。細かい作業が得意で、正確に業務を進めることを心がけています。
ここが惜しい
○ OK例
第三者検証の株式会社サンプル検証で4年、勤怠管理・給与計算SaaSの株式会社サンプルソフトで6年半、テストと品質保証に携わってきました。テスト設計から自動化、品質指標の運用まで経験しています。現在はQAリーダーとして回帰テストの約7割を自動化し、リリース後の不具合を年間24件から8件に減らしました。
ここが評価される
職務経歴は、QAの書類でいちばん重要な項目です。下の画像の3つのポイントを押さえると、同じ経験でも伝わり方が大きく変わります。

× NG例
給与計算サービスのテストを担当。法改正対応のテストケースを作成し、テストを実施しました。不具合を多数発見し、品質の向上に努めました。
ここが惜しい
○ OK例
【担当】給与計算サービスのQA(開発者12名に対しQA2名、2週間スプリント)
【内容】仕様レビュー、テスト計画・設計・実行、不具合報告、リリース判定資料の作成
【実績】社会保険料率・税制の改定対応(3年間で計9回)で、約1,800通りの計算パターンをデシジョンテーブルとペアワイズ法で約260ケースに整理。改定対応のリリース後の計算不具合0件
ここが評価される
データの章で見たとおり、品質のつまずきの多くは「計画時の考慮不足」や「想定以上の複雑さ」から始まります。テスト設計の実績は、複雑な仕様をどう分解し、どこにテストを厚くしたかを書くと、上流から品質に関われる人だと伝わります。記入例のように、パターン数とケース数、使った技法、リリース後の結果の3つをそろえましょう。
第三者検証の経験は「対象」と「役割」を書き分ける
受託でテストをしていた期間は、顧客名は出さずに「金融・EC向けスマホアプリ」のように業界と製品の種類で書きます。実行担当からテストリーダーになった時期は、期間を分けて書くと成長が伝わります。
自動化と品質指標は、QAの実績の中でも数字にしやすい部分です。ただし、「導入した」で止めないことが大切です。採用担当が知りたいのは、自動化や指標によって開発やリリースがどう変わったかです。
× NG例
Playwrightを使ってテスト自動化を推進しました。また、品質指標を導入し、品質の見える化を行いました。
ここが惜しい
○ OK例
Playwrightで画面の回帰テスト約450ケースのうち約320ケース(約71%)を自動化し、GitHub Actionsで毎晩実行。回帰テストの工数をリリース1回あたり約5人日から約2人日に減らし、リリース間隔を月1回から2週間に1回に短縮
不具合密度の高い3機能を重点化し、不具合検出率(テスト工程での検出数÷全不具合数)を87%から96%に向上、リリース後の不具合を年24件から8件に削減(2022→2025年度)
ここが評価される
自動化の割合は「何ケースのうち何ケース」と分母を書きます。「自動化率70%」だけでは、画面のテストなのか、全体なのかがわかりません。
指標の数字は年度と算出方法をそろえる
改善前後の数字は、同じ定義・同じ期間の単位で比べます。社内でしか通じない指標名を使う場合は、括弧で算出方法を書き添えましょう。
生成AIをテストの仕事に使った経験は、職務経歴の【取り組み】に1行で書くのが基本です。使った作業・入力しなかった情報・人の確認・変わったことの4つを入れます。
× NG例
生成AIを活用して、テストケースの作成を効率化しました。
ここが惜しい
○ OK例
【取り組み】社内ルールで認められた生成AIでテスト観点の下書きを作成(顧客データは入力せず、観点はQAがレビュー)。設計時間を1機能約6時間から約4時間に短縮
ここが評価される
AIを使っていない人は、この項目にテスト自動化など仕組みで仕事を変えた経験を書けば十分です。詳しくは後の「2026年のQA・テストエンジニアとAI」の章で解説します。
職務経歴の中から、応募先で使える経験を3つに絞って箇条書きにします。ツール名はテクニカルスキル欄に任せ、ここでは何ができるかを書きます。
× NG例
・テストケース作成
・Selenium、Playwright
・几帳面な性格
ここが惜しい
○ OK例
・仕様からリスクを見極め、テスト技法で抜け漏れなく効率よく設計する力
・回帰テストの自動化と、CIへの組み込み(Playwright・GitHub Actions)
・品質指標(不具合密度・不具合検出率)の設計と、それにもとづくプロセス改善
ここが評価される
テクニカルスキル欄は、「テスト設計」「テスト自動化」「CI・管理ツール」と分類を立て、経験年数を添えます。記入例では、Playwright・GitHub Actionsの3年半が現職のリーダーの期間と、Selenium/Pythonの2年が前職のテストリーダーの期間と一致しています。経験年数は職務経歴の期間と必ず突き合わせましょう。
自己PRは「強み → 進め方 → 結果の数字」の順に書きます。QAの自己PRは「几帳面」「粘り強い」といった性格の話になりがちですが、採用担当が知りたいのは、品質をどう良くし、開発をどう速くしたかです。
× NG例
私の強みは粘り強さです。どんなに細かい不具合も見逃さないよう、最後まで妥協せずにテストを行ってきました。最近は生成AIも活用し、業務を効率化しています。
ここが惜しい
○ OK例
品質の状態を数字で示し、改善につなげる力
不具合を機能別・原因別に集計し、テストを厚くする機能を決めてきました。その結果、不具合検出率を87%から96%に上げ、リリース後の不具合を年間24件から8件に減らしました。
ここが評価される


QA・テストエンジニアは、これまでの立場と応募するポジションによって、採用担当が気にすることが変わります。どのタイプでも共通するのは、製品・体制・前後の数字の3つをそろえることです。まずは表で全体像を確認しましょう。
| タイプ | 採用担当が見るポイント | 前に出すこと |
|---|---|---|
| 第三者検証の経験を書く | 製品の中身や開発の流れを理解したうえでテストできるか | 業界と製品の種類、実行から設計・リーダーへの役割の変化 |
| テスト実行中心から設計へ | 指示どおりの実行にとどまらず、自分で観点を出せるか | 実行の量と正確さ、自分で足した観点と見つけた不具合 |
| テスト自動化エンジニアに応募 | コードを書き、自動テストを保守し続けられるか | 自動化の範囲と割合、言語・フレームワーク、CIと保守の工夫 |
| QAリーダー・マネジメントに応募 | チームの品質を数字で管理し、リリースを判断できるか | チームの体制、品質指標の設計と報告、リリース判定の運営 |
テストを受託する会社での経験です。採用担当は「製品の中身を理解してテストしていたか」を確かめます。顧客名は出さずに、業界と製品の種類、自分の役割の変化を書きます。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
【担当】物流会社向け業務Webシステムのテスト。テストリーダー(メンバー5名)
【実績】回帰テスト約150ケースをSeleniumで自動化し、3日から1日に短縮
ポイント
よくある落とし穴は、担当した案件をすべて並べてしまうケースです。代表的な2〜3件に絞り、残りは「ほか、スマホアプリのテスト案件 約20件」のようにまとめます。
採用担当が見たいのは、指示どおりに実行しながら、自分で何に気づき、何を足したかです。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
※記入例とは別の架空例です
【担当】ECサイトのスマホアプリのテスト実行(月 約600ケース)
【取り組み】不具合が多かった決済画面について、金額の上限・下限の境界値の観点をリーダーに提案し、テストケース40件を一緒に設計。追加したケースで不具合7件を検出
ポイント
よくある落とし穴は、「テストを正確に実行しました」で終わるケースです。小さくても、自分で考えて足した観点を1つ書き出しましょう。
テストの仕組みをつくる自動化専門のポジションです。採用担当は、コードを書けるか、自動テストを保守し続けられるかを確かめます。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
※記入例とは別の架空例です
【取り組み】APIテスト約800件をPythonとpytestで自動化し、プルリクエストごとに約8分で実行。結果が不安定なテストの原因を調べて待ち時間の設定を見直し、再実行が必要になる割合を週 約15%から2%未満に削減
ポイント
よくある落とし穴は、自動化したケースの数だけを書くケースです。データの章で見たとおり、テストは開発期間の大きな部分を占めます。自動化によって実行時間やリリースの間隔がどう変わったかまで書くと、開発の速さへの貢献が伝わります。
製品全体の品質に責任を持つポジションです。採用担当は、品質を数字で管理し、リリースの判断を任せられるかを確かめます。
職務経歴書に書きたいこと
記入例
【担当】勤怠管理・給与計算サービス全体の品質保証。QAリーダー(自分を含め6名)
【内容】品質指標の設計と月次報告、テスト自動化の推進、リリース判定会議の運営
ポイント
よくある落とし穴は、自分がテストした実績ばかりを書くケースです。リーダーとして応募するなら、チームの体制をどう組み、品質の数字をどう動かしたかを中心に書きましょう。

最初にお伝えしたいのは、AIの使い方や、AIの経験を求める度合いは、応募先によって大きく違うということです。IPAの「DX動向2026」プレス発表では、AIを導入している企業は従業員1,001人以上で8割近くにのぼる一方、101人以下では16.6%でした。
AIを使った経験がないからといって、書類選考で不利になると考える必要はありません。まずは求人票に「生成AI」「LLM」「AI機能の品質評価」などの言葉があるかを確認しましょう。記載があれば具体的に書き、なければ職務経歴に1行添える程度で十分です。
QA・テストエンジニアとAIの関わりは、大きく2つに分かれます。1つは、テスト設計や自動テストのコード作成など、自分の仕事に生成AIを使うこと。もう1つは、AIを組み込んだ機能(LLM)の品質を確かめることです。職務経歴書でも、この2つを分けて書くと、自分の経験が正確に伝わります。
2026年時点で、テストの現場で現実的な使い方は次のようなものです。どれも「下書き」までをAIに任せ、判断は人が行う使い方です。
| 使い方 | 具体例 | 人が確かめること |
|---|---|---|
| テスト観点の下書き | 仕様書の要点から、確認すべき観点の候補を出す(記入例の使い方) | 仕様と合っているか、リスクの高い観点が抜けていないか |
| テストデータの作成 | 氏名・住所などの架空データや、境界値の組み合わせを作る | 実在の個人情報が混ざっていないか、条件を満たしているか |
| 自動テストのコード | テストコードの下書きや、失敗したテストの原因の当たりをつける | テストが正しい理由で成功・失敗しているか |
| 不具合報告の整理 | 再現手順やログの要点を読みやすくまとめる | 手順どおりに再現するか、事実が変わっていないか |
自動テストのコードをAIで書くときは、とくに注意が必要です。テストは「通ること」より「間違いを見つけられること」が大切です。AIが書いたテストが、確かめるべき条件を確かめずに成功していないかを人がレビューする。この確かめ方こそ、QAならではのAIの使い方です。
項目別の書き方で紹介したとおり、記入例では【取り組み】に「社内ルールで認められた生成AIでテスト観点の下書きを作成(顧客データは入力せず、観点はQAがレビュー)。設計時間を1機能約6時間から約4時間に短縮」と書いています。短い1行に、ルール・入力しなかった情報・確認方法・効果の4つが入っています。
チームに広げた場合は、「AIで作った観点は必ずレビューを通す」など、チームで決めたルールも書きます。効果を測っていなければ数字を作らず、使った作業と確かめ方だけを書きましょう。
AIを組み込んだ機能は、同じ入力でも毎回同じ答えを返すとは限りません。「正しい答えが1つに決まる」前提の通常のテストとは、確かめ方が変わります。
IPAの「DX動向2026」では、AIを導入・試験利用・検討している企業のうち、「AIや生成AI独自のリスクマネジメントを実施している」企業は14.2%にとどまっていました。独自のリスクの例として、ハルシネーション(もっともらしい誤った出力)が挙げられています。また、総務省の「令和8年版 情報通信白書」によると、日本の企業が生成AIの活用で懸念するリスクは、情報漏えいなどのセキュリティリスクに次いで「出力結果の精度に問題がある」が2番目でした。
編集部の読みでは、AIの出力の精度を測り、変更のたびに確かめ直す仕組みをつくった経験は、まだ持つ人が少ない強みです。経験がある人は、次の4つを押さえて書きます。
記入例
※記入例とは別の架空例です
【取り組み】問い合わせ回答を支援するAI機能の品質評価を担当。匿名化した過去の問い合わせから評価データ約600件(よくある質問・境界のケース・答えてはいけない質問)を作成し、正答率の合格基準を90%以上とPdMと合意。プロンプトやモデルの変更ごとに同じ評価データで回帰テストを行う仕組みを作り、初回評価の正答率81%から改善を重ねて92%でリリース
ポイント
AI機能の評価では、モデルの調整やプロンプトの改善は開発者やPdMが担うことも多くあります。自分が担ったのが評価の設計なのか、実行なのか、改善まで含むのかを分けて書きましょう。
金融や医療、受託のテストなど、顧客の情報を扱う理由で生成AIを使えない職場は珍しくありません。ルールに従って情報を扱ってきたこと自体が、QAとして大切な姿勢です。
代わりに、仕組みで仕事を変えた経験を書きましょう。記入例の「Playwrightで画面の回帰テスト約450ケースのうち約320ケース(約71%)を自動化し、GitHub Actionsで毎晩実行」のような自動化の経験は、AIと同じく「仕事のやり方を自分で変えられる力」を示します。

QAの成果は「不具合が起きなかった」ことが多く、数字にしにくいと感じる人が少なくありません。品質・速さ・量・設計の工夫の4つの切り口で探すと、書ける数字はたいてい見つかります。
不具合が少なく、見つけた件数が成果に見えない
不具合の件数が少ないのは、上流で手を打てた結果かもしれません。リリース後の不具合と、検出した工程で書きます。
例:「改定対応のリリース後の計算不具合0件」
例:「仕様レビューの観点表を作り、受け入れ条件の抜けを開発前に指摘する運用を定着」
見つけた件数より、リリース後に問題が出なかったことのほうが成果として伝わります。
第三者検証で、リリース後の結果を知らない
リリース後の数字がなくても、自分の手元にある量と質は書けます。
例:「約4,000ケースのテストを実行し、不具合を約350件報告」
報告した不具合のうち、開発側で修正対象になった割合など、報告の質を示す数字があれば添えましょう。
会社で品質指標を取っていなかった
指標がなくても、前後を比べられる時間や件数は拾えます。
例:「回帰テスト約150ケースをSeleniumで自動化し、3日から1日に短縮」
リリース1回あたりのテスト日数、自動化したケース数など、自分で数えられるものを使います。自分で指標を集計し始めた経験があれば、それ自体が実績になります。
製品名や数字を社外に出せない
製品名は種類で、数字は割合や規模の幅で書きます。
例:「中小企業向けクラウド勤怠管理・給与計算サービス(SaaS)」「回帰テストの約7割を自動化」
社内の規程で禁じられた数字は書きません。定義と割合があれば、成果の大きさは十分に伝わります。
履歴書の学歴欄、入学・卒業の年で迷ったら
生年月日を選ぶだけで、入学・卒業の年月を和暦・西暦で計算し、学歴欄をそのまま作れます。早生まれ・浪人・留年にも対応しています。
職歴欄・資格欄・証明写真も、無料ツールでそろえられます。
履歴書・職務経歴書づくりに使える無料ツール一覧 ›

書き終えたら、提出前に次の項目を確認しましょう。
最後に、職務要約・職務経歴・自己PRで同じ数字(自動化したケース数、不具合検出率、リリース後の不具合件数など)を使っている箇所を読み合わせ、食い違いがないか、割合の計算が合っているかを確かめましょう。

応募できます。実行したケース数や担当した製品を書いたうえで、不具合を見つけたときの報告の工夫や、自分で提案したテストの観点があれば書き出しましょう。テスト技法を学んでいることは、資格や学習の内容として添えると、設計に広げたい意欲の裏付けになります。
件数が多いこと自体は、必ずしも評価につながりません。製品の規模や品質によって件数は大きく変わるからです。重大な不具合を早い工程で見つけたこと、リリース後の不具合が減ったことなど、件数の意味がわかる書き方をしましょう。
書いておくと、テストの用語や技法を体系的に学んだことが伝わります。ただし資格だけでは実務の力は判断できないため、職務経歴で「どの技法を、何に使い、どうなったか」を示しましょう。
単体テストや自動テストのコードを書いた経験、不具合の原因を調べた経験、コードレビューで品質に関わった経験を前に出します。QAに移りたい理由は、職務要約の最後に1文で添えましょう。
AIの活用をどの程度求めるかは応募先によって大きく違い、経験がないことだけで不利になるとは限りません。求人票にAIの記載がある場合は、テスト自動化やCIへの組み込みなど、仕組みで仕事を変えた経験を具体的な数字とともに書きましょう。
この記事の記入例テンプレートを無料でダウンロード
Word・Excel・PDFの3形式に対応。空欄テンプレートと記入見本のセットです。